レビューメディア「ジグソー」

1TB SSDによる夢のクリエイティブPCを構築!


※ 2012.08.29 加筆 - SSD RAID0による経年劣化について追記。
※ 2012.06.17 加筆 - フォントの読み込み速度について追記修正(Adobe製品の項に追加)。
※ 2012.06.16 加筆 - Photoshop Benchmarkの考察を追記修正。

本レビューはジグソープレミアムレビューになります。

Samusung SSD 830 512GB デスクトップパソコンキットは、
世界最先端の20nm Samsungチップを搭載したフラッグシップモデルSSD
(ソリッドステートドライブ)で、Ultrabookに対応した僅か7mmの極薄筐体に、
SATA3.0に対応した公称シーケンシャルREAD 520MB/sを誇る製品です。

応募時のやる気コメントに、
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
映像編集や写真編集・管理が快適動作する"スペシャルなクリエイティブPC"を組む為に、
SAMSUNG SSD 830を使ってみたいです。
選出された暁には、SSDをもう一基揃えてRAID0環境を構築し、ベンチマーク測定とAdobe CS6&Lightroom4の処理速度計測など行いたいと考えています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
と書かせて頂いていますので、今回のレビューでは、製品外観や仕様、性能などといった
内容のほかに、RAID0構築やその効果を確かめ、Adobe製品が快適に動作する
"スペシャルなクリエイティブPC"を構築した顛末をレビューしていきたいと思います。

目次:
(1). はじめに。
(2). 製品外観。
(3). 付属品。
(4). 製品仕様。
(5). RAID0構築。
(6). 製品性能。
(7). Adobe製品。
(8). 終わりに。






製品が届いたときにまず思ったのが、SAMSUNG社フラグシップ製品だけあって、
パッケージから漂う高級感が凄いということでした。

シルバーとオレンジ色に銀ラメ配色した厚紙の丈夫な箱の上に、
品の良いフォントを配し、SSD830のグラフィックを誇張無く載せる。
質の良い製品でなければ、こういうパッケージデザインは出来ません。

そして、肝心要のSSD本体のデザイン。
黒アルマイト仕上げを施したアルミ合金筐体を使用し、角にはエッジを効かせ、
シルバー色に煌めく『Samsung』のロゴと、オレンジ色のワンポイントの差色。

うん、格好良いですね。

いままでSSDを数々入手してきましたが、デザインだけで言うなら、
この製品が歴代No.1かもしれません。



■ SSDブラケット
■ 製品マニュアル(英語/韓国語/日本語/中国語)
■ Norton Ghost v.15 フルバージョン Install CD
■ Magician Software Install CD
■ SATAケーブル×1
■ 4Pin→SATA電源変換ケーブル×1
■ ネジ

 "多言語製品マニュアル"には、セット内容やSSDの概要、
取り扱い時の注意、組み付け手順などが記載されています。
流暢な日本語で、どこぞのメーカーのように怪しさはまるでありません。

 この"デスクトップパソコン用キット"の凄いところは、
『Norton Ghost v.15 フルバージョン』 が付属されている点ですが、
単体購入に比べ6000円ほど高い為、
『Norton Ghost v.15 フルバージョン』がどうしても欲しいという人でなければ、
SSD単品とサードパーティのSSDブラケットを別々に購入した方が安くなります。

 私個人としては、バックアップソフトを所有していなかったので、
デスクトップパソコン用キットで入手できたのは幸運でした。
 今回は、OSのクリーンインストールしてRAID0によるスペシャルなPCの
構築を目指すため、 『Norton Ghost v.15 フルバージョン』 は使用しておりませんが、
今後において活躍していくソフトだと考えています。

ちなみに付属の『Norton Ghost v.15 フルバージョン』は英語版ですが、
"此方"にアクセスし、モデルコードとシリアルナンバーを記入し、ログインすることで、
日本語版をダウンロードすることが出来ます。

『Norton Ghost v.15 フルバージョンは使わないよ。』という方もいらっしゃると思いますが、
日本語で書かれたセットアップガイドと製品マニュアル、
Magician Softwareの説明書をダウンロードすることができますので、
一通り目を通しておくことをお勧めいたします。

Magician Software
Magician Software


Magician Softwareは、Samsung謹製のSSD ユーティリティソフトで、
PCシステム情報、ベンチマーク、性能最適化、OS最適化、ファームアップ、
Secure Erase、パーティション変更、ディスククローンなどといった、
多彩な機能を提供してくれます。

しかし、RAID0環境でソフトウェアを立ち上げたところ、
製品を認識してくれず、まともに動作してくれませんでしたので、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
同環境構築予定の方は、注意が必要です。



Samsung社製SSDであるSSD830は、CPUからメモリ、
フラッシュ、ファームウェアまで一貫して自社開発しています。
そのため、通常のSSDメーカーではデュアルコアコントローラを採用していますが、
SSD830は、自社設計のARM社トリプルコア「MCXコントローラ」と、
Samsung SSD 830は自社設計のARM社トリプルコア「MCXコントローラ」を搭載しており、
複数の大容量処理に強みがあると謳われています。

また、Samsung 20ナノメーター級のToggle DDR NANDフラッシュを搭載しており、
一般的なNANDフラッシュの帯域の2倍である133Mbpsもの転送速度を実現しているそうです。

やはり企業母体が大きいためか、コストの掛け方のベクトルが違いますね。
Seq Read 520MB/s超、Seq Write 400MB/s超、、、
スペックだけを見れば最新最高スペックのSSDであることは間違いありません。

しかしながら、どれだけ性能が高くてもSSDの肝はやはり"安定性"です。
それらをこれからのレビューで明らかにしていきたいと思います。


SSD RAID0構築手順についてご説明したいと思います。
まず、金額を見て躊躇してはいけません。後先を考えてはいけません。


さあ、一歩足を踏み出して、、、


    *     +    巛 ヽ
               〒 !   +    。     +    。     *     。
         +    。  |  |   Samsung SSD 830をもう一発、
      *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
          ∧_∧ / /
         (´∀` / / +    。     +    。   *     。
         ,-     f
         / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
        〈_} )   |
           /    ! +    。     +    +     *
          ./  ,ヘ  |
    ガタン ||| j  / |  | |||
   ――――――――――――
着弾!
着弾!


           Λ_Λ   これで、目的と所有欲が満たされました。
           (´∀` )-、 ちょっと昼食のおかずが寂しくなるだけです。
          ,(mソ)ヽ   i ecoと思えば問題ありません。
          / / ヽ ヽ l 
    ̄ ̄ ̄ (_,ノ ̄ ヽ、_ノ ̄いよいよ、次からが本番ですよ?


SSD組み付け
SSD組み付け

SSDブラケットにSSDを取り付けて、パソコンケースにSSD2基を搭載します。
今回使用したパソコンケース『Antec DF-85』は、SSD取り付け穴が用意されていましたので、
2基目はそちらに取り付けました。

UEFI BIOS設定
UEFI BIOS設定

まず、UEFI BIOSを立ち上げ、
"SATA Configuration"のSATA動作モードを【Enterキー】を押して、
[AHCI]動作→[RAID]動作 へ変更して下さい。
その後【F10】キーを押して変更内容を保存して再起動して下さい。

RAID0設定手順
RAID0設定手順

① 写真左上の画面のように、起動時に
《Press <Ctrl-I> to enter Configuration Utility・・ というメッセージが表示されるので、
タイミング良く 【Ctrlキー】+【Iキー】 を同時押し下さい。

② すると、右上のIRST Option画面が表示されるので、<<MAIN>>メニューにある
"1. Create RAID Volume"を選択するようにして下さい。

③ Create Volume Menuに入れますので、Volume名、RAIDレベル、Stripeサイズを選択し、
【Enterキー】を押して下さい。これで、RAID0構築の完了です。

④ SSD 512GB x 2基が一つのディスクとして認識されていることを確認してから、
通常通りOSのインストールを進めて下さい。一つのディスクとして認識されているため、
パーティションなども自由に区切ることが出来ます。私の場合はシステムドライブを300GB、
DATAドライブを700GBに区切ることにしました。


肝心要のSSD830 512GBの性能テストを実施していきたいと思います。

検証環境は、公約にもありました映像編集や写真編集・管理が快適動作する
"スペシャルなクリエイティブPC"を構築を目指したPC構成となっています。
         ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          【OS】Windows7 Ultimate 64bit
          【CPU】INTEL Corei7 3770K
          【CPU cooler】CNPS9900 MAX RED LED
          【MB】MSI Z77A-GD65
          【RAM】CMZ16GX3M4A1600C9・・・4GBx4枚の16GB構成
          【SSD】SAMSUNG SSD 830 512GB RAID0・・・合計1TB
          【GPU】MSI R5870 Lightning Plus
          【CASE】Antec DF-85
          【PSU】Antec HCP-850
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

いままでであれば、ストレージには、システム用SSDとDATA用HDDの合計2基構成、
もしくはSSD2基、HDD1基の合計3基構成でしたが、
512GBもの容量があるSSDを使って、1TBの記憶容量を確保できましたので、
データ用HDDを組み込まないことにしました。


また、SSD830 512GB RAID0の性能比較用として、
■ Samsung SSD 830 512GB 単品
■ Plextor PX-128M2P
■ Intel X25-M 120GB
を用意しました。Samsung SSD 830 512GB 単品は、RAID0との比較のために、
Plextor PX-128M2Pは現状SSD市場において、もっとも自作erの支持を得ているSSD。
Intel X25-M 120GBは、さすがに型落ち感は否めませんが、
乗り換え需要に対する比較判断材料に好適だと考えました。

Crystal Disk Mark 所有SSDとの比較グラフ
Crystal Disk Mark 所有SSDとの比較グラフ

Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)
Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)


Crystal Disk Markの結果から見てみると、さすがと言うべきか、
RAID0のスコアは全てにおいて、一つ頭を飛び抜けた結果になりました。
Seq Readは1000MB/s超え、Seq Writeも800MB/s近く出ています。
SSD 830単品から見ても単純に倍速になっていますから、
Z77チップセットとの相性はなかなか良いように感じます。

さすがに、4kQD32 Read / 4kQD32 Writeにおいては、
もとより余り性能が高くないのと、RAID0の恩恵が薄いと言われているテストエリアなので、
Plextor PX-128M2Pと拮抗しているところもあります。

ランダム/0Fill/1Fillテストにおいて、スコアに大きな乱れも無く、
SandForceのような弱点は見えず、安定して動作していることがよく分ると思います。

PCMARK7 StorageTest
PCMARK7 StorageTest

今回意外ともいえる結果が出たのがこのテスト。

PCMARK7-Storage Testは実際にソフトウェアを動かした時を想定し、
サンドボックス内で実操作を模したエミュレートを行いスピードをはかるため、
今回検証に使ったベンチマークソフトの中では、最も実挙動に近い結果を残してくれます。

つまり、SSD購入検討をしている方には、最も注目すべき検証結果かもしれないのですが、
Samsung SSD 830 RAID0および単品もスコアが伸びません。

RAID 0でPlextor PX-128M2Pのスコアとほぼ同じ。
単品だとIntel X25-Mにすら負けるスコア。。。
Crystal Disk Markのスコアから見ても、信じられない結果です。
もしかすればですが、Samsung SSD 830 は、他社製品に比べ"4kQD32 Write"が遅い為、
総合的に性能を判断するPCMARK7-Storage Testでスコアが伸び悩んだ可能性がありますし、SSD 830がPCMARK7との相性が余り良くない可能性もあります。

このあたりは時間があれば再調査してみたいと思います。

Windows起動時間比較テスト
Windows起動時間比較テスト

BootRacerというWindows起動時間を計測するソフトウェアを使って、
Plextor PX-128M2Pを使っていた旧環境PCの起動時間と、
RAID0 PCの起動時間を比較してみました。

Plextor PX-128M2Pは23秒、Samsung SSD 830 512GB RAID0は15秒、
旧環境に比べて、およそ8秒も速くなりました。
しかし、旧環境はレジストリなどもかなり溜まっていると思いますので、
今回の比較テストは参考にならないかもしれません。

AS SSD
AS SSD

ここからは各SSDとの比較グラフの作成が難しいベンチマークになりますので、
SSD 830 RAID0のみのベンチマーク結果となっています。

SSD専用ベンチマークソフト「AS SSD Benchmark」での計測結果が此方。
Crystal Disk Markに比べスコアは落ちていますが、それでもやはり速いです。
Access Times Readが遅いのが少し気になるところですが、
おおむね良好な結果に収まっていると言って良いと思います。


これまでの記述でSamsung SSD 830 512GB RAID0の凄さが分ったかと思いますが、
それはあくまでベンチマークソフトだけの話です。

ここからは、実際のアプリケーションの動作が、
HDDからSSD RAID0に乗り換えることによりどのような作業性改善を果たすのか、
調査してみた結果をご報告していきたいと思います。

調査に使用したソフトウェアは、以下の通り。
         ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          ・ Adobe Creative Suite & 6 Master Collection
          - Photoshop® CS6 Extended
          - Adobe Premiere® Pro CS6
          - Adobe After Effect Pro CS6 (Premiereとの連携に使用)
          ・ Adobe Lightroom 4
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
グラフィックデザインや映像制作分野における業界標準といえる
Adobe社のソフトウェア、特にStorage性能が大きく関わっていくであろうと想定される
Photoshop/Premiere/Lightroom4の合計3つのソフトウェアに対して、
実挙動のテストを行いました。

┏■ Photoshop® CS6 Extended
┗┛━━━━━━━━━━━━━・・・・


Photoshop Benchmark v3 速度比較結果
Photoshop Benchmark v3 速度比較結果


Photoshopの動作テスト方法はいろいろ考えていたのですが、
HARDWARE HEAVENというサイトに、
Photoshop Benchmark v3 (解像度7000の写真に対して多重フィルタ処理するスクリプト)が、
公開されていましたので、それを使用することにしました。

結果としては、動画や写真を見て頂いても分ると思いますが、
SSD RAID0:2min46sec(166sec)
HDD:2min59sec(179sec)
と、13秒差でSSD RAID0が速いという事になりました。
  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この結果を微妙だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
私個人としては、『Photoshopで差が生まれるとは思わなかった。』ので非常に驚きです。
          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Photoshopというソフトウェアの基本概念として、
ファイル処理にメモリーを優先的に使用していきます。
そのため、メモリー容量を確保しているほど"快適"という図式が成り立ちます。

今回の場合であれば、PC構成でメモリーを16GBも搭載していたため、
さすがにストレージ側をスクラッチディスクとして使わないであろうと考えていました。

しかし、13秒もの差が生まれているという事は、
単純に考えて、比較的大きい解像度と重い処理を掛ければ、
メモリー容量を簡単に超えてスクラッチディスクを使いにいくという事です。

この事から、A1やA2などの比較的大きな媒体を扱うようなグラフィッカーに対して、
SSD RAID0はスクラッチストレージとして、
一定の効果ではあるが有効だと結論づけることができました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<<追記(2012.06.16)>>
Photoshop CS6の設定を見直していた所、メモリー領域を9GBを超えると、
スクラッチディスクを使用するように設定されていました。
SSD RAID0とHDDの差は、この9GB以降のキャッシュで発生したと考えられます。
しかし、、9GBを超えるキャッシュって凄いですねw

┏■ Adobe Premiere Pro CS6
┗┛━━━━━━━━━━━━━・・・・

Adobe Premiere Pro CS6 データ書き出しテスト
Adobe Premiere Pro CS6 データ書き出しテスト


                    ==== エンコード時間 ====
                    SSD RAID0:35min
                    HDD:56min
                    ==== エンコード条件 ====
                    動画再生時間:1h03m12s
                    形式:H.264
                    プリセット:HD 720p 29.97
                    ======================
Adobe Premiere® Pro CS6で1時間ほどの映像を作成し、書き出し処理を行った際に、
完了するまでにかかった時間をグラフにしてあります。
(Youtubeの映像はエンコードに使用したものの、短縮サンプル版です。)

つまり、書き出し処理に使うスクラッチディスクに、
HDDかSSD RAID0でどう差がでるのかという点がポイントになるわけですが、
結果から見て、圧倒的な差が出ていることが分ると思います。
         ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以前より、動画エンコード用スクラッチディスクには転送速度の速いストレージが向いているという話は聞いていたのですが、今回のテストを見る限りSSD RAID0にすることにより1.6倍にもなる書き出し処理の高速化を果たすことが出来ました。

動画編集を良くされる方であれば、この処理時間の短縮は非常に大きいと想像できます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

┏■ Adobe Lightroom4
┗┛━━━━━━━━━━━━━・・・・
Lightroom4 写真データ100枚条件別書き出しテスト
Lightroom4 写真データ100枚条件別書き出しテスト

Adobe Lightroom4の動作テストは、
① 写真データ書き出し処理時間の比較
② 写真データのライブラリ観覧速度比較
の2種を行いました。

① 写真データの書き出し処理時間比較テストは、
100枚の写真データをJPG変換書き出しの場合と、
元データをそのまま処理をせず書き出す場合で調査してみたのですが、
HDDよりもSSD RAID0のほうが書き出し処理が高速であるということが分りました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
元データの書き出し処理は、5倍速く処理が完了するという結果になり、
SSD RAID0の性能を十分に発揮した結果となりました。
JPG変換書き出しの結果があまり振るわなかった理由として、
JPG変換処理が間に入ってしまっているため、
書き出し処理のボトルネックとなってしまったと考えられます。


② 写真データのライブラリ観覧速度を比較してみましたが、
有効な差を見いだすことは出来ませんでした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Lightroom4は写真のメタデータや画像情報をカタログデータとして取り纏めて、
スピーディーな写真観覧、編集を可能にしているため、
描画遅延のほとんどがRAWの描画処理速度や、
エンジン自体の遅延であると推測されます。

これにより、ストレージ性能がさほど影響せず、
SSDとHDDで有効な差が出なかったと思われます。


※ 加筆_2012.06.17
┏■ 番外編:Nexus Font
┗┛━━━━━━━━━━━━━・・・・
Nexus Font
Nexus Font

Adobe製品と連携してよく使うフォントビューワー「Nexus Font」。
Windows XP/Vista/7に対応するインストール済み・未インストールのフォントを一括管理できるソフトで、Macライクな美しいGUIと直感的に扱えるインターフェースが気に入ってここ最近ずっと使っているソフトウェアです。

また折を見て比較動画を作成しようと思うのですが、
フォント管理速度が爆速になっています。

いままで、表示に数秒必要だったノロノロもっさり動作が、
SSD RAID0によって一瞬で表示されるようになりました。

フォント管理にはかなり頭を悩ませていたので、気づいたときは物凄く感動しました。

個人的には、動画エンコードの恩恵も当然嬉しいですが、
やはりillustratorやPhotoshopで印刷媒体のデザインを扱うことが殆どなので、
ここの改善は作業効率に直結してくるところなのでかなり嬉しいです。

SSD RAID0バンザイ!


実のところ、今回SSD RAID 0を構築する中で、
Samsung SSD830は安定して稼働してくれるのだろうかという一抹の不安がありました。
国内の自作市場においては新参者にあたるSSDであることと、RAID0という特殊環境・・・。
自作市場においては実績はまるで無し。特にRAID0を構築したという情報は皆無です。

 『もし、RAID構築して不安定だったら笑うしか無いな。。。』

なんて自嘲気味に考えていたのですが、組上げて挙動を確かめてみると、
その考えは杞憂であったと思わさせることになりました。

 Windows自体の操作感や、Adobe製品をはじめとするソフトウェアの挙動など、
不安定だと感じる要素は全くもってありませんでした。さすが、信頼性が何より重要とされる
OEM SSDを数々納入してきた実績のあるSamsung社のSSDです。

動作速度においても、"1TB SSDによる夢のクリエイティブPC"は、期待に負けず恐るべきベンチマークスコアを達成し、Adobe製品による実挙動テストに対しても非常に有効な結果を残すことが出来ました。
ストレージ性能が関わる全ての分野において、正に異次元の動作速度でした。
                            ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 映像編集や写真編集・管理が快適動作する"スペシャルなクリエイティブPC"を構築したいと、
レビュー応募させて頂いたのですが、当初の目的を達成できたと感じています。

この操作性を味わってしまえば、昔のパソコン環境には戻れそうにもありません。


最後に、

長文駄文にお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。
もう少し内容を押さえようと思っていたのですが、
気づけばこの莫大な文章量となってしまいました。

少しでもお役に立てる内容があれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m


※ 加筆_2012.08.29

RAID0環境を構築してから、およそ3ヶ月経ちましたので、
どの程度性能が劣化しているかCrystal Disk Markを使って調査してみました。

初期 - Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)
初期 - Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)

3ヶ月経過 - Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)
3ヶ月経過 - Crystal Disk Mark (ランダム/0Fill/1Fill)


トリム機能が効かないので、それなりに下がってるかな?なんて思っていたのですが、
シーケンシャルREADのみ若干落ちてるような気配がありますが誤差レベルですし、
WRITE性能など含め、全般的にスコア上がっていました。

この結果は、むしろRAID初期は、SSDのコントローラーチップによるGCが済んで無く、
性能が落ちていた可能性があるのではないかと勘ぐらされてしまいますね。笑

いままで、SSD RAID0というと私の印象としては、

・爆速
・RAIDアレイが壊れたときが怖い
・トリムが効かないから、そのうち遅くなる

といった、かなりメリット・デメリットの効いた構成だと思っていたのですが、
3ヶ月ばりばり使ってもここまで劣化しないのなら、

他社のSSDでも同じ結果になるとは限りませんが、
少なくともSamsung SSD 830によるRAID0構成は、
RAID0環境のデメリットをメリットが超えているような気がします。

SSD 830 恐るべし・・・!

コメント (16)

  • オセロットさん

    2012/06/15

    お疲れ様でした.RAID の結果について,たいへん参考になりました.

    SSD で RAID 0 を組むと,一台の SSD が壊れたときにデータを取り戻せなくなるため,私自身はすこし不安があります.一台あたりの書きこみ量がへるため,寿命は延びると思うのですが・・・.

    このあたりは,速度をとるか,安全をとるかのバランスかもしれませんね.
  • きっちょむさん

    2012/06/15

    RAID0は初挑戦になるのですが、
    思っていたよりはずっと簡単に構築することが出来ました^^

    RAID0破損時のデータ消失は常に付きまとう問題ですが、
    HDDに比べ"信頼性の高いSSD"は故障しづらいと考えています。
    むしろ、RAID崩壊のほうが確率高いでしょうね。

    また、重要なデータは常にNASにバックアップするようにしているので、
    こういった冒険ができるのかもしれませんw
  • kazgbさん

    2012/06/15

    イヤッホオオオオオオ。
    大容量SSDうらやましいいいいい。

    レビューお疲れ様です~

    1TBものSSDレビューはあまり見れないと思いますので貴重だと思います。
    ・・・と思ってamazonのサイトの価格を見てビックリ。。。
    見ちゃいました。
    本来ならこのRAID構成だけで1台最新パソコンが組めてしまう!?
    おそろしやー。

    個人的には、動画編集時間の短縮が気になりました。
    毎日のように録画はしてるので溜めこんでます。
    CPU以外にもストレージの差でこんなにも違うんですねぇ。
    溜めていっちゃうとこの短縮時間はほんと貴重です。
    今度からSSDのみでエンコしようかなぁ~

    ・・・っと思ったけど容量がぁぁぁ。
    やっぱり大容量SSDうらやましいいいいい ←結局ここに戻る。
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