―先月、レノボの小さいThinkPadを購入したので、耐衝撃性に優れるSSDに換装して、元々剛性に優れるThinkPadをさらに良くしたい。また、起動速度の大幅な向上も見込めるので、パソコンとしての性能も上げたい。―
申し込んだ時、こんな事を書いていました。他の方の「ヤル気」を見ていると、「自分のやつ普通じゃん」と思っていましたが、「小さいThinkPad」というのが、
X120eという、シングルコアCPUを搭載しながらも、SATA3に対応しているというモデルなので、アンダーパワーなCPUで、高速なSSDはどう扱えるのか、という面でレビューしていきたいです。
まず、自分のX120eが搭載しているCPUは、AMDのE-240というもので、シングルコア1.5GHz、L2キャッシュ512KBという、カタログスペックでも、実際の性能的にもPentiumⅢ-Sに近いものです。ただし、消費電力は35W対18Wという、大きな差があります。
さて、このSSDにはNoton Ghostというソフトが付属しています。これは、データ移行をするソフトで、OSを再インストールする事無くドライブを交換することができます。
なので、まずSSDをUSBで繋ぎ、データを移動→換装という形になります。
付属のディスクからソフトを導入し、同じく付属のSATA-USB変換ケーブルを使ってSSDを接続します。何も買わなくてすむので、至れり尽くせりです。
ただし、ここで問題があります。X120eはシングルスピンドルのマシンなので、光学メディアを読み込むことができません。
そこで、以前抽選でもらったUSB接続のDVDドライブを使います。
ディスク二枚のうち、片方がマニュアルとサムソンのソフト、もう一枚がノートンの入っているディスクとなっています。まず、サムソンのディスクを入れてみました。
このようなグラフィカルな画面が出てきます。動画による説明をみることができますが、正直、分かりづらいので、PDFによる説明を専ら見ていました。
あ、書いていませんでしたが箱に入っている超簡単なマニュアル以外は、すべて英語で書かれています。そんなに難しいことをするわけではありませんが、「これで合っているのか?」と疑いながら進めていくことになるので、不満な箇所ですね。
というわけで、Norton Ghostによるデータ移行は、PDFを見ながらやればできると思うので割愛します。
データ移行ができたら、いよいよ換装です。もともとX120eに入っているHDDは、Western Digitalの320GB(7,200rpm)で、遅い部類に入るものではないです。
まず、ねじ3本を外して裏蓋を外します。これで、メモリ、HDD、無線LANモジュールのすべてにアクセスできます。
そして、左上のHDDを、ねじ2本を外して、取り出します。そのあと、ねじ4本を外してマウンタからHDDを外します。
あとは、SSDを逆の手順で積むだけなのですが、このSSDは7mm厚なので、9.5mmのHDDと比べるとこのようになります。隙間が空くとコネクタが痛むような構造になっているので、付属のスペーサーを挟みます。
同じ7mm厚のi320は、スペーサーをねじで固定できるようになっていますが、これには何もありません。
両面テープで貼るという方法もありますが、X120eの場合、構造的に乗っているだけで大丈夫なので、このままで組み込みました。
この状態で蓋を閉め、電源スイッチを入れてみると、以下のような画面が出た後、見事に起動しました。
ちゃんと、以前入れていたデータもありますし、ソフトも動きます。ですが、肝心の転送速度は、
という、不甲斐ない結果に。このX120eは、Hudson-M1というチップセットを搭載していて、SATAⅢに対応しているのですが、ThinkPad T61と同じように、ソフト的にSATAⅢが切られているようです。
ところで、実際使ってみると以前とあまり変化が見られないような気がします。これは、前のHDDが速かったという事なんでしょうね。
T61のSSD化の時にも、SATAⅠ→SATAⅡに引き上げて読み込み速度が100MB/s以上向上しましたが、違いは体感できませんでしたし。
なので、転送速度なんかよりも、一番の改善ポイントは耐衝撃性の向上と、若干の軽量化です。HDDの破損の恐れが無くなったので、これからは電卓のように扱えますし、筐体の後方が約40g軽くなったので、パームレストを摘んで持ったときの手への負担が少なくなります。
というわけで、X120eはとても取り回しの良いPCに進化しました。このレビューの機会を下さった関係者のみなさま、ありがとうございました。
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