今回はヤル気で紹介しました、まだまだ現役！Intel Core2世代のノートPC”Dospara Prime Note Galleria GT2”に搭載していたHDD”HGST Travelstar 5K250（日立 HTS542525K9SA00）”と交換してみたいと思います！
MZ-7PC256N/ITはSamsung SSD 830 256GBにノートパソコン用キットを追加した正規販売特約店ITG MARKETING販売の製品です。
ノートパソコン用キットは厚み調整用のスペーサーにデータ移行に便利なSATA>USB変換ケーブルとフルバージョンのNortn Ghost 15.0が付属。メーカー保証期間は3年となっています。
＜ 付属品 ＞
・Samsung SSD 830 256GB
・マニュアル（英語、韓国語、日本語、中国語）
・Magician Software
・Nortn Ghost 15.0（英語版、フルバージョン）
・SATA>USB変換ケーブル
・厚み調整用スペーサー
Samsung SSD 830シリーズはSATA 3.0(6.0GB/s)に対応したシーケンシャルリード最大520MB/sの高速SSDです。
SSDコントローラにはSamsung製ARM9ベースのトリプルコアSSDコントローラー”MCX”を搭載。キャッシュメモリチップやNANDフラッシュメモリチップもSamsung製で統一されていて高い品質管理を実現しているそうです。（補足：分解確認は行っていません）
トリプルコアのSSDコントローラは”ホスト側インターフェイス制御用、NANDフラッシュのシーケンシャルアクセス制御用、NANDフラッシュのランダムアクセス制御用”と役割を分担して高速アクセスを実現してます。
256GBモデルの転送速度は最大スペックの”シーケンシャルリード最大520MB/s、シーケンシャルライト最大400MB/s”。SSD本体の厚みは7mmで9.5mmサイズが必要になる場合は付属の高さ調整用スペーサーを利用します。
Dospara Prime Note Galleria GTのHDDをSSDに交換する方法を紹介します。
必要な物はプラスドライバーのみです。
一般的なドライバーセットの先が細いタイプで問題ありません。
初めにLANケーブル、USB機器、ACアダプターなどの配線を抜いてノートPCを裏返してバッテリーを取り外します。
バッテリーを外した後にノートPCの電源ボタンを押します。
（マザーボードなどの内部に溜まっている電気を消費させる効果があります。）
もう一度ノートPCを裏返してHDDを本体から取り外すためHDDカバーを+ドライバーで外します。
Prime Note Galleria GTのHDDベイは本体パームレスト右側の裏に位置しています。
カバーは赤丸で囲んである場所の2本のネジで固定されているので外します。
HDDベイの蓋を取り外すと専用ステーの付いたHDDが見えます。
HDDは写真の右側から持ち上げて引き抜くと簡単に取り外すことができます。
SATAコネクタをゆっくり取り外しHDDをノートPC本体から取り外します。
専用ステーは赤丸で囲んである部分の4本のネジで固定されているので外します。
ステーからHDDを取り外したら向きを間違えないようにSSDを固定しなおします。
4本のネジで固定するので問題ないと思いますが付属の厚み調整用スペーサーを使用してみました。
スペーサー自体はSSDに載せるだけの物ですがステーのゴム足があるのでしっかり固定されています。
反対の手順でSATAコネクタをゆっくりSSDに差してからHDDベイに収めます。
最後に赤丸で囲んである蓋のネジ2本を閉めてSSD換装作業は完成です！
Prime Note Galleria GTはBTOに対応したノートPCのため、本体を分解することなく簡単にHDDをSSDに交換することができました。
●CrystalDiskInfo
CrystalDiskInfo 4.6.2を利用してSSDのステータスを確認してみました。
CrystalDiskInfoの詳細については開発者のサイトをご覧ください。
□Crystal Dew World - Software - CrystalDiskInfo
http://crystalmark.info/software/CrystalDiskInfo/
CrystalDiskMark Nano Pico Editionを使用してベンチマークテストを行ってみました。
CrystalDiskMarkの詳細については開発者のサイトをご覧ください。
□Crystal Dew World - Software - CrystalDiskMark
http://crystalmark.info/software/CrystalDiskMark/
□Zigsow - CrystalDiskMark Nano Pico Edition
http://zigsow.jp/cdm/
●SATA 3(6.0GB/s)
初めにSATA 3(6.0GB/s）対応の実力を探るためZ77マザーボードのSATA 3(6.0GB/s)ポートに接続して計測してみました。データサイズは100MB、テストデータはランダムです。
Samsung SSD 830 256GBはシーケンシャルアクセス、ランダムアクセスともに優秀です。
ランダムライトは非常に高速な半面ランダムリードが若干遅いようですが許容範囲内と言えます。
テストデータがランダムでもメーカー公表値に迫るスコアを叩き出しているのはSamsong製3コアSSDコントローラーが高性能である証と言えます。
●SATA 2(3.0GB/s)
Dospara Prime Note Galleria GT2に取り付けてOSインストールした状態でのスコアです。
比較用にIntel SSD 320 600GBを加えてあります。
Galleria GT2はCore2世代のためSATA2 (3.0GB/s)となります。SATA 3（6.0GB/s）対応のSamsung SSD 830 256GBはフル性能を発揮することはできませんがIntel SSD 320 600GBを上回るスコアとなっています。SATA2（3.0GB/s）環境でもかなり速度です。
HGST Travelstar 5K250との比較ではシーケンシャルリードで4倍以上、その他はそれ以上に差が開いています。この差は実動作でも十分に体感できます。
4K QD32はIntel SSD 320 600GBに遅れを取っているので、このあたりがOS起動時間の差に繋がっているのかもしれません。
●USB 2.0
付属のSATA>USB変換ケーブル接続のスコアです。
USB 2.0変換のため35MB/sで頭打ちになっていますがデータ移行用としては十分と言えます。
Windows 7 SP1の起動時間と終了時間を計測して比較してみました。
OS起動時間はデスクトップ画面が表示されてログインのテーマが鳴り終わるまで。
終了時間は電源ランプが消灯するまでとしました。
HGST Travelstar 5K250と比べるとOS起動、シャットダウンの速度は2倍近く高速化されました。
Intel SSD 320 600GBとの比較では起動時間は4秒ほど負けていますが終了時間は2秒ほど高速です。体感できるほどの差ではありませんので誤差範囲内と言えます。
SSD交換前のエクスペリエンスインデックスのスコアです。
プライマリハードディスク（データ転送速度）のスコアが最下位のため基本スコアと同じ4.7となっています。
SSD交換後のエクスペリエンスインデックスのスコアです。
プライマリハードディスク（データ転送速度）のスコアは7.7と一気にトップスコアまで上昇！
かわりにグラフィックススコアが足をひっぱり基本スコアは4.9に落ち着いています。
サンワサプライ ワットチェッカーplus (TAP-TST7)を使用してアイドル時（OS起動5分後）とCrystalDiskMark Nano Pico Edition動作中の2パターンで消費電力を計測してみました。
消費電力については2.5インチHDDと劇的な差は有りませんでした。アイドル時とOS起動時はほぼ互角となっています。
ベンチマークテスト中の最大消費電力については他の製品と比べて２～３W少なくなっています。
ノートPCでは数ワットの差がバッテリーの持ちに影響しますのでモバイルノートPCでは重要な差になると思います。
搭載していたHGST Travelstar 5K250との比較ではベンチマークテストどうりに高速で別のノートPCになったと思えるほど快適になりました。OS起動時間やアプリの起動時間が大幅に短縮されるので十分体感できると思います。
Intel SSD 320 600GBとの比較ではSATA2ポートの関係でフル性能が発揮されていないためベンチマーク結果も互角ですから体感速度に差は感じられませんでした。SATA2環境ではどちらのSSDも甲乙つけ難いといったところです。
Dospara Prime Note Galleria GT2は少し古いノートPCでSATA 2(3.0GB/s)環境のためSamsung SSD 830 256GBの性能をフルに発揮することはできてませんが、それでも使用していた250GB HDDと比べると4倍以上の性能を発揮しています。体感速度はHDDとは比べ物になりません。新しいノートPCに交換したかのような錯覚を覚えるくらい快適になります。
SSD化のデメリットの一つにストレージ容量の問題がありますが、今回は元から搭載されていた250GB HDDを上回る256GBモデルを試す機会を与えていただいたので僅かに容量が増える形になりました。アプリやデータを削除することなくSSDに移行できるのは楽ですし環境もそのままですので快適です。
大容量モデルの投入や価格改定のお陰で選択肢が増えてきていることは喜ばしいことです。Samsung SSD 830シリーズは512GBモデルもラインナップされているので、速度とストレージ容量の両方手に入れたい方には最適な製品と言えます。
●ITGマーケティングのサポートについて
千里一歩さんの情報を元にITGマーケティングのサポートページをチェックしてたところ、カンタン環境移行マニュアルの他に、SSD 830 ユーザーマニュアル、Magician Softwareの取扱説明書、Symantec Norton Ghost15の日本語版のISOイメージ、Setup.exe、フルマニュアルをダウンロードすることができるようになっていました。（サポートページにログインするには製品の型番とシリアルナンバー入力が必要です。）
国内に正規販売特約店がありサポートもしっかりしているので助かります。
bibirikotetuさん
2012/06/02
Nortn Ghost 15.0が付属するって凄いですよね～
専用ソフトと違って重宝しそうです。
Sheltieさん
2012/06/02
ありがとうございます。
Nortn Ghost 15.0は英語版ですがフルバージョンなのには驚きました。
HDDのクローニング以外にバックアップにも使えますからかなり役に立ちそうですね。
harmankardonさん
2012/06/02
速いし，大容量だし，7mm厚だし，いいこと尽くめです．
SATA2がちょっともったいないですが，これ以上はそんなに体感差が出にくいので，ノート用には十分ですね．
それに，ノートPC全体としては，消費電力の差は埋もれてしまうのですね．
ところで，CrystalDiskMarkのデータサイズは，いつも１００MBですか？
mickeyさん
2012/06/02
換装や計測など参考になりました。
HDDのエクスペリエンスが急上昇でいいですね（＾＾）
今までサムズン製SSは注目していなかったのですが
今後は注目していきたいと思います。
Sheltieさん
2012/06/03
ありがとうございます。
SATA 3（6.0GB/s）対応ノートPCでの検証も考えたのですが、現役稼働しているCore2世代のノートPCと組み合わせた情報というのも必要と思い、ヤル気のコメント＋αの内容でまとめてみました。体感では予想以上に差がでているので汎用性も考慮するならSATA 2環境への投入も十分ありかと思います。
CrystalDiskMarkのデータサイズについては100MB固定にしています。Intel SSDの時に複数のパターンを試したこともあるのですがスコアに差が付きにくいのと、ベンチマークといえどもデータ書き込み量が増えるとSSDの寿命を確実に削ってしまうというのも理由の一つです。
Sheltieさん
2012/06/03
ありがとうございます。
エクスペリエンスインデックスはSATA2環境でどの程度増えるのか気になって計測してみました。予想以上のスコアに驚きましたがGPUが足かせになるとは・・・(>_<)
Sumsung SSDは国内に正規代理店ができたのでサポート面でも安心できますよね。性能もかなりのものですし今後の製品展開にも期待です！
愛生さん
2012/06/03
なぜ、SSD320に起動時間が負けるんだろうと思ったら、SATA2なのですね。
これだけ高速SSDなので、SATA3で使いたいですよね。
Sheltieさん
2012/06/03
ありがとうございます。
4秒差があるので何度も計測したのですが結果は同じでした。SATA2環境で4K QD32がIntel SSDより遅いので多分これが原因なのかなと。体感では差はないので問題ないと思いますが、やはりSATA3でのフルスピードを生かしたいですよね。
退会したユーザーさん
2012/06/03
SATA2 環境でも遜色ない速さですね。
でもやはり、SATA3 環境で使ってみたいです。
自腹でいこうかな！？ （笑）
Sheltieさん
2012/06/03
ありがとうございます。
SATA2環境でも転送速度の限界値近くまで使い切っている感じでノートPC+2.5インチHDDからの換装のため体感できる速さの違いはかなりありました。
やはりSATA2環境ではランダムアクセスも低下してしまっているので出来るならSATA3環境が理想ですよね。SATA2/3共に速くて快適なSSDなのでお勧めします！
千里一歩さん
2012/06/03
プライマリハードディスクのスコアが激増していますね。
私の場合は、これほど上がらなかったんですが＾＾；
Sheltieさん
2012/06/03
以前、別のノートPCのSATA2環境でIntel SSD 320 600GBを検証したときには7.5まで上昇したので今回は0.2上回わりました。
エクスペリエンスインデックスのスコア計測方法の詳細は不明ですが、CPUやメモリのクロックなども影響しているかもしれませんね。 （T9400＆DDR2-800 4GBです。）
千里一歩さん
2012/06/05
Vistaを使っている場合は上限が5.9なんですね。
上昇しなかったのではなく、頭打ちになっただけでした。
無知を晒してお恥ずかしい限りです＾＾；
Sheltieさん
2012/06/05
なるほど。OS側の上限の問題でしたか。原因が分かって何よりです。
流石に5.9と7.7では差がありすぎるので疑問を持ちますよね。