ファンタジィ色が強いですが、これは上手いなぁと思いました。
森作品は巻を重ねるごとにその輝きを失いつつあります。
ネタ切れって訳ではないのですが、やっぱりパターン見たいなのが見えてしまうからでしょうかね?
この短編集はその点良い意味で裏切ってくれました。
以下、話ごとの感想
・トロイの木馬
奇書っぽい書き方。アンチミステリといっても良いかも。
それくらい、凝った書き方になっています。散りばめられている要素はちょっとコンピュータ系っぽい単語が多いですが、裏と表を上手く組み合わせて書いたって感じがします。
一回目ではその意味を理解できないので、二回読む事お勧めします。
背筋がちょっと凍りますよ?
・赤いドレスのメアリィ
思い出語りという点では、中々Goodな感じ。
切なさを素直に感じられる話です。が、ミステリィかと言われるとうーん、迷うなぁ。
ファンタジィかなぁ、個人的な分類では。
・不良探偵
ほぉほぉ、このパターンですが、やるねぇって思わせる作品です。
この物語の主人公には感情移入がしにくいですが、もしかしたらそれも作者の狙いなのかな?
ここに出てくる探偵は中々の名推理を披露してくれます。
それが、とても物悲しい。
・話好きのタクシードライバー
まあ、ギャグですね(笑)
これをギャグだと思えなかったら、ちょっと疲れている証拠かもです。
・ゲームの国(りりおばさんの事件簿1)
ん、回文が凄すぎて、過ごす眼部いかん。
(うわ、才能ないね!否!宇野!伊沢!う!)
・探偵の孤影
個人的な超お勧め。ミステリではないけれど、ファンタジィだけど、それでもお勧め。
最後に冒頭の意味が分かり、二重で楽しめるという構成に惚れた。
・いつ入れ替わった?
S&Mシリーズが好きな人が無駄に評価しまくってる話。
惚気話だけど読めばいいさ!
まあ、この二人も成長している証拠。
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購入金額
660円
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購入日
2008年頃
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購入場所
どこかの本屋さん
退会したユーザーさん
2008/06/18
読んだような気がします。すごいあいまいな記憶(爆
>森作品は巻を重ねるごとにその輝きを失いつつあります。
同感です。
数書きすぎなのでは(笑
『すべてがFになる』は超えられないなぁと、最近の作品を読んでいると強く思います。
Arc Cosineさん
2008/06/19
>数書きすぎなのでは(笑
確かに(笑
もう少しペースを落としても良い気がします。
すべてがFになるの衝撃が強すぎて、それを越えられないのがやっぱり残念ですよね……