レビューメディア「ジグソー」

2003年ごろのフイルムスキャナ入門機

MINOLTA DiMAGE Scan Dual III
2003年ごろのフイルム専用スキャナーの入門機です。

読み取り解像度は最大2820dpi、1コマ約1000万画素強ぐらい、当時EOS-1Dsが1110万画素、EOS-10Dが630万画素でした。

本スキャンは1コマ約30秒~補正のかけ具合やマルチサンプルスキャンでは最大8回なので最大8倍強の時間がかかります。

フラットベットスキャナとの最大の違いはフイルム面に対してコマごとにピント合わせが出来るスキャン時AFが有りますが、その分取り込み時間が増えます。

残念な点はゴミ取り機能がソフトウェアで実現している点、誤検出でビルの窓がゴミと勘違いして消されてしまうことも・・・(汗
ハードウェアゴミ検出(赤外線)でゴミ検出する上位製品を買えばよかったとチョット後悔しましたが予算ありきだったので仕方ありません。

フイルムフォルダーはスリーブ用とマウンタ用が付属しています、マウンタ用は4コマ対応です。



スキャナーへのホルダーの取り付けはカバーをあけホルダーをある程度押し込むと自動で引き込まれます。


WindowsXPまでの対応なので今は、Windows7ProのWindowsXP Modeで利用しています。

本体の電源を入れユーティリティーを立ち上げます。

・ネガAE、Auto はRGB各露光を自動で調整します、Manualは手動で設定できすべてのコマの取り込みを一定の色味で取り込めます。
・スキャン時のAFはフイルム面に対してピント調節をする
・取り込みモードは8bit、16bit、16bitリニア、から選べます。
・マルチサンプルスキャンは、OFF、2回、4回、8回から選べます、同じ画素を複数回読み出すことでランダムノイズを軽減します、その分読み取り時間が長くなります、8回は8倍強
・埃除去レベルは、弱、中、強の三段階(ON、OFF可能)

インデックスススキャン「ネガAE、Auto」で取り込み。

インデックスでは一括で読み取り解像度を設定できます。

プレビュー、各コマごとの取り込み範囲、ピント合わせの位置、解像度等をここで設定できます

ネガAE、Manualの場合はネガをカラー反転した状態になるので、グリーンの強い画像になります。

露光調整、明るさとRGBの各取り込み設定で色調整が可能、
・ネガAE、Autoの場合、

・ネガAE、Manualの場合はここで露光調節します、設定値を保存も出来るのでスリーブを越えて同一設定で取り込めます。

画像補正では色味やアンシャープマスクなど細かい補正が出来ます。

実際の取り込んだ画質です。
色は追い込んでいないので参考程度に。

スキャン時のAFの有無、差はあまり分からないかな?。

赤枠部分でフラットベットスキャナと比較

DiMAGE Scan Dual III 2820dpi
(クリックでピクセル等倍画像、サイズ 864 x 541 )

比較用 EPSON GT-X970 6400dpi
(クリックでピクセル等倍画像、サイズ 1920 x 1200 )


不満点は先にも書いたゴミ除去機能、あとフイルムの粒子ノイズが強く出る傾向にあること。
最近のOSには非対応、そういう点を踏まえて昨年EPSON GT-X970 を購入してしまいました。
後は概ね満足。
  • 購入金額

    40,000円

  • 購入日

    2003年頃

  • 購入場所

    ヨドバシカメラ

9人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • komegabrinnemeさん

    2013/06/20

    誠に余計なことながらアップされたjpeg画像をそれぞれ可能な限り印刷用データとして耐えるようRaw現像しました。自分としては活版カラーっぽいミノルタが好きです。EPSONのGT-X970は自分も愛用していますが,フラットベッドの宿命としてピント合わせを厳密にしようとすれば,逆にミノルタの8倍の時間がかゝってもおかしくないかと,個人的には思います。
    Dレンジはminoitaが3.6,EPSONが4.0で数値の上ではEPSONが圧倒的に有利で,そのへんはビルの暗部に歴然たる差が出ていますが,だからminoltaのどこがいかんのか,むしろメリハリでは良いのではという感想を持ちます。
    看板の文字はEPSONが数倍の解像度を有しながら,〝判読のしにくさ〟はどちらも変わりません。看板のブルーの発色はEPSONが鮮やかですが……。つまり解像度がいくら高くとも,肝心なのはスキャン時のピントだと思います。
    下部の時計の文字盤は両者Raw現像時に細工していますが,暴れ具合はEPSONが解像度が高い分だけ過剰になってしまいました。
    minoltaの緑の色かぶりは欠点ですが,Raw現像で直せる範囲ですし,撮影レンズ・データがあればこの程度の色かぶり補正は手間はないと思います。
    駐車場の車のハイライトについて,minoltaはマゼンタ系の色収差によく反応し調整のしがいがありましたが完璧にはできませんでした。対してEPSONは色収差そのものがよく押えられていたと思います。つまりピント感と色調は相反するということなのだと思いました。
    両者とも四隅は暗く落として中央部にポイントをフォーカスさせています。
    ハイライト部分はEPSONにやゝイエローを乗せています。右はじのビルの壁の色に乗ってしまいましたが全体の彩度を確保するため,そのような操作をしたくなりました。
    ほゞAdobe BridgeによるRaw現像だけですが,PhotoshopではEPSONに若干彩度を与えました。

    添付写真は上がminoltaで,下がEPSONです。
    個人的にはこのminoltaは風景などでまだ十分に使えると思います。時間がかゝるとのことですが,EPSONで同等の解像感を求めるには試行錯誤の繰返しになりそうです。フィルム・スキャナはやはり原理的にも相当の実力があると思いました。
    たゞし最近話題のhttp://www.shorpy.comの8X10ネガのスキャンはGT-X970ではないかと思っているのですが……。
    突然のコメントで失礼しました。とても興味深かったもので,つい……。
  • あきんばさん

    2013/06/21

    komegabrinneme さん、興味深い考察ありがとうございます。

    OD値の差はは取り込みの設定でも感じます、ラチチュードの広いネガだとMINOLTAだとどうしてもハイライト・シャドーが切切れてしまう、ポジだとまぁ、そんなことは無いですが。
    GT-X970だと結構、融通が利きます。

    ピントはさすがフイルム専用機という感じです、GT-X970はもう少し試行錯誤の余地がありますね、パワーユーザーの方々を参考に(笑

    GT-X970しだいで本機の引退も考えたのですが、結局いまだ現役という。
    多少無理しても当時、上位機を購入しておけばと思います。

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