今まで広角撮影時には、35mmフィルムサイズの、いわゆる「フルサイズ」センサー搭載カメラである、Canon EOS 5Dを使ってきました。
しかし、フルサイズセンサー機とはいえさすがに古い製品であり、搭載しているCMOSセンサーはわずかに1,280万画素であり、今時の安物スマートフォンにすら及びません。画素数がすべて無いことは確かですが、この世代のセンサーは暗所性能も極めて悪く、多くを望めないことは間違いありません。
フルサイズセンサーが必要ない状況であれば、普段よく使っているのはEOS 7DとEOS M3です。
EOS 7Dも十分古いカメラではありますが、APS-Cサイズで1,800万画素と、EOS 5Dよりは何とか使える性能を保っていますし、メカの完成度が高いカメラだったので使い勝手にもそれほど不都合がないのです。
単純な静止画の画質でいえば上記2機種を超えているのが、ミラーレスのEOS M3です。APS-Cサイズで2,420万画素と、現行モデルとほぼ同レベルの水準は保っていますし、このモデルはローパスフィルターをかなり弱めに設定しているということで、思いのほか透明感のある画質を特徴としていて、撮影のしにくさという弱点はあるものの意外と出番が多くあります。
今まではAPS-Cサイズセンサーのカメラで広角撮影する場合には、手持ちのEFレンズで最も広角に対応するEF 17-40mm F4Lを使っていました。
しかし、このレンズをCanon製のAPS-Cサイズセンサーのカメラで使うと、17mm × 1.6 ≒ 27mmということで、35mmサイズに変換するとそれほど広い画角ではなくなってしまうのです。
そこでたまたま目がとまったのは、ジャンク品ながらジャンク扱いされる原因が外装不良とゴム部品の劣化だけだった、このEF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMでした。
この製品は一応現行モデルで、現時点でのメーカー希望小売価格が98,000円(税別)という製品です。それが16,376円ということで、これなら外装不良でも良いかと思い購入したわけです。
フロントレンズキャップ欠品ということで、この状態で箱に収まっていました。もっとも、さすがにカメラ専門店で購入していますので、箱自体はレンズ専用のきちんとしたものですので、これでも無事に届きます。
外装の傷みは結構ありますが、レンズ自体は意外と綺麗です。
ゴム製のズームリング・フォーカスリングが白被りしていて、ここは明らかに外装不良ですね。削れている傷も多くあります。
画質に関わる部分だけはそれほど悪いコンディションではありません。さすがに傷はそこそこありますが。
レンズキャップが添付されていなかったため、暫定的にレンズ保護のためにKenko製77mmのプロテクターを装着しておきました。
いかにも広角ズームというレンズ
取り敢えず使ってみようと思い、EOS M3とEOS 7Dと共に持ち出してみました。
しかし、EOS M3ではAFが正しく動作しません。EOS M3はミラーレスであり、ハイブリッドCMOS AF III方式であることが災いしたのか、AFがなかなか合焦しないのです。
一方、EOS 7Dはフィルム時代からの積み重ねがあるTTL 二次結像位相差検出方式であり、こちらは問題なくAFが動きましたので、作例はEOS 7Dで撮影したものとなります。
いずれも撮影したファイルをAdobe Photoshopで縮小しただけで掲載しています。
下の写真は、枝垂れ桜の真下に入って隣のソメイヨシノを撮影したものですが、実際の光景よりもかなり遠くに隣の木が見えています。特に広角を生かすために撮影したカットはなく、本来の撮影の合間に適当に数カット撮影しただけですので、あまりこのレンズのメリットは出ていません。この辺りはCOVID-19の影響であまり撮影時間を確保できなかったためですので、ご了承ください。
超広角レンズは活きるシーンでは実に有用ですが、それは意外と限られたシチュエーションであり、そのような写真が撮影できれば後日掲載したいと思います。
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購入金額
16,376円
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購入日
2020年03月10日
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購入場所
マップカメラ
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