ローランドから発売されていた音源モジュールです。Windows 10では公式にはサポートされていないので、ドライバのインストールには特殊な方法が必要です。また、バスパワーには対応していないのでACアダプタが必要です。
音源モジュールとしてMIDIやUSBで接続して使用するほかに、シーケンサー機能も搭載しており、USBメモリを差し込んで再生できるようになっています。また、ライン入力、ギター入力、マイク平衡入力(ファンタム電源対応)に対応しているので、DAWなどで録音するのにも使えます。
(4.5.7追記) スクリーンセーバーについて追記しました。
筐体の特徴
一般的な音源モジュールと違う、独特な形状をしています。大きさは厚みが1Uより少し厚め、奥行きがハーフラックのパネル幅程度ですが、パネルが上面にあり、ラックマウントには対応していません。モバイル用途を想定しているようですが、今の基準で考えると「モバイルにしてはでかい」です。しかもバスパワーで動きませんし。ただ、B4サイズのビジネスバッグには入りそうな感じです。
左半分には拡張ボード「SRX」シリーズを2枚搭載できるスロットがあり、六角レンチで蓋を開けて接続するようになっています。
また、SonicCellはUSBオーディオインターフェイスを搭載しています。外部からの録音はフォーン(標準)・XLR兼用ジャック(ライン入力の左チャンネル、ギター用ハイインピーダンス入力、マイク用のファンタム電源対応入力)と標準ジャック(ライン入力の右チャンネル用)があります。但し、入力レベルを調整するつまみは小さい上に奥(インターフェイスの文字が正しく見える向きに置いた場合)にあります。音声出力は標準ジャックとUSBです。MIDIの入出力ポートもありますが、ラックマウントができないためライブで使うには専用のスタンド(別売)が必要です。
音色の特徴
波形はFantom系のもので、それまでのSCやSDシリーズ(SD-50は除く)と異なります。General MIDI level 2に対応しており、GSモードはありません。SD-90(これはXV世代です)はGSやXGから音色マップをGM2に変換して再生しても比較的違和感が少ないのですが、SonicCellは一部の音色でニュアンスが異なって聞こえます(ストリングスのディケイの度合いが大きいとか)。曲によってはあまり違和感がないのですが……
アコースティック系のパッチは容量を食うので、DTMでそれを軽減する意味もありアコースティック系の音色が強化されています。中にはSound Canvas由来のパッチもあるようです。supersawの波形も収録されているようです。
独自音色のMSBは、パフォーマンスが85、リズムが86、パッチが87で、LSBは0(パッチは1も)がユーザー、64(パッチは64~70)がプリセットです。
- Cicada Piano (87, 64, 20) ピアノに鈴と声。それにしても蝉(cicada)って。
- Grand Hall (87, 64, 23) ピアノとストリングスでユニゾン。
- D-50 Fantasia (87, 64, 93) パッチ試聴機能でとても綺麗に聞こえる音色。
- MuBox Pad (87, 64, 95) ツクールVX Aceで宿屋に泊まった時の音がこれに近いです。
- SC Violin (87, 66, 36) SC-55のバイオリンに近い音色。
- Tape Memory (87, 66, 74) SD-90にもあった、ピッチが不安定なストリングス。
- Super Saw (87, 67, 18) JP-8000由来の定番です。
- Sqr-Seqence (87, 67, 51) 綴り間違いではありません。フェーザー付き矩形波。
- C64 Lead (87, 67, 85) PC98のフリゲの中にはビープアルペジオでBGMを鳴らすものがありましたが、それに雰囲気が近いです。
- Electrostars (87, 68, 22) チップチューンっぽい音色ですが勝手にアルペジオします。
- Sweet House (87, 68, 5) UFOでも出てきそうな感じです。
- R-Trance (87, 68, 12) どこかで聞いたことのあるようなトランス系のシンセ。
- Anadroid (87, 68, 37) ボコーダー的な雰囲気のあるロボットボイス。
- Beep Melodie (87, 68, 40) ビープ音です。これもテクノの一種なのでしょう。
- Ravers Awake (87, 68, 46) ダンス系のシンセ。これもたぶんsupersaw系の音。
- Auto Trance (87, 68, 66) これもどこかで聞いたことのあるようなトランス系のシンセ。
- Dancefloor (87, 68, 87) どこかで聞いたことのあるようなダンス系のシンセ。
- Angels Choir (87, 70, 62) 幻想的な感じの声。
- Gospel Oohs (87, 70, 64) これもいい感じの声。
- Morning Star (87, 70, 69) 夜明け感のある声。
- Aerial Choir (87, 70, 73) 幻想的だけどAngelsよりも声っぽい感じの声。
焼き付きが発生した
この機種は表示装置にOLED(有機EL)を使っているようで、あまり長時間(数ヶ月以上?)表示しっぱなしだと焼き付くことがあります。うちの使用環境は焼き付きました。
そのためにスクリーンセーバーが搭載されています。システム設定で6種類から選ぶことができます(もっと早く知りたかった)。
- SonicCellのロゴが流れた後、紹介文がスクロールする
表示される文は次の通りです。- 128-Voice Expandable Synth Module with Audio Interface
- Superior Desktop Synthesizer
- USB Audio/MIDI Interface
- Portable Backing Machine
- SonicCellのロゴが3回流れ、小さいSonicCellのロゴが表示される
- 四角形をなす4つの点が画面を動き回る
- ワイヤーフレームの、糸で結ばれた2つの球、アレイ型、リング型
- バウンドする立方体、四角錐、Xの立体文字
- 等高線グラフのようなものがアップダウンする
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購入金額
26,000円
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購入日
2019年12月08日
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購入場所
ヤフオク
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