京都・伏見に工房を構える 1968年創業の『舞扇堂』による夏用の扇子。
75型30間の紳士用京扇子『唐木中彫扇子(鮎)』です。
10年以上愛用していたお気に入りの扇子を、外出時にどこかで落としてしまったので、新調することにしました。ガーン...
大事にしてたのに、まさか落としてしまうとは、、、
当初は前回購入した『京扇堂 東京店』で新しいものを購入しようと思っていたのですが、調べてみたところ4年前に閉店していたようなので、店舗での購入は断念してネットで購入することにしました。
現物を見ないで購入するのは賭けみたいな感じで不安でしたが、京扇堂と同じ京都扇子団扇商工協同組合に所属しているお店の扇子なら間違いないだろうと考えて『舞扇堂』の京扇子ラインナップから本製品をチョイスしました。
涼しげなブルーと鮎のコントラストが良い
扇子を閉じた状態は、とてもスリムに見えます。紙扇子の特徴なのか、親骨が緩やかに曲がっているので収まりが良く、全体的に引き締まって見えるところが素敵です。
扇子を広げると涼しげなブルーの扇面と煤竹色に染められた中骨が存在感をアピールしてきます。清流で若鮎が跳ねているような清涼感のあるパール地の深いブルーと鮎のコントラストが絶妙で印象的な絵柄です。パール地の扇面は光の反射が美しく見えて、角度によって色合いが変化するのが魅力的です。
扇骨は唐木染めで煤竹色に仕上げられていて、和の風合いをより高めています。中骨には透かし彫りが施されています。
サイズは7寸5分(約22cm)で、親骨と中骨を合わせて30間となっています。今までは35間だったので、畳んだ時にスリムさが際立って見えます。ただ、その分僅かに厚みが増しているような気がしますが、、、
以前のモノより厚みがあるような気がします
ちなみに先端は金色に着色されています
先端は切りっ放しですが、
うっかり仕上げていない訳ではないようです
前回紛失してしまったこともあって、今回は有料で『名入れ(有料)』をしてもらいました。親骨の内側にレーザーか何かで文字を彫刻していると思われます。これで完全に私のモノになりましたw
この扇子にはほのかに香りが付いています。正確には骨に香りが染み込んでいるらしいのですが、お線香のような和をイメージした香りがほんのりと香ってきて癒されます。通常は1シーズンくらい持つのですが、今回はかなり淡い香りなのでどうなるでしょうか。
なお、舞扇堂における『京扇子』の定義は、京都扇子団扇商工協同組合が定めた「扇面」「扇骨」「仕上(加工)」の三点が日本国内(京都・滋賀を中心とした地域)で生産されているということだそうです。
本製品はもちろん日本クオリティの正真正銘『京扇子』です。(たぶん^_^;)
馴染んだらもっと良くなるでしょう
普通の扇子なので特殊な使い方などは一切ありませんが、優しく丁寧に広げて、優しく持って優しく仰ぎ、優しく閉じれば長持ちすること間違いなしです。
使い勝手は普通ですが、まだ新しいので開く時も閉じる時も多少ぎこちない感じですが、使っているうちに馴染んできて良くなるでしょう。
なお、本製品は特に明記されていませんが、右手用となっています。左で仰ぐと動きがぎこちなくなってしまうのは、左手が不器用というだけでなく、形状的に指で支えにくくなってしまうからのようですね。
付属の取扱説明書に扇子の扱い方が記載されていましたが、普段の使い方と特に差異はなかったので今まで通り使えば問題なしです。
全体的な強度についてはまだ分かりませんが、丁寧に扱ってあげれば、今までのように10年くらいは問題なく使えると思います。
扇子の風は格別です
ハンディファンと比べると圧倒的に風量は足りませんが、扇子で仰いだ風は格別です。柔らかい風と癒されるほのかな香り、見た目にも涼しげなので、夏はハンディファンと扇子の両方を持ち歩いてシーンによって使い分けています。
風量だけならハンディファンの圧勝ですが、、、
基本的に人力なので、風量は使う人次第ということになりますが、小さい動きでも効率よく風を起こせますし、大きく仰げば大風量で広がりのある風を得られますし、何よりコンパクトなのでサッと取り出して使える手軽さが扇子の魅力なので、ハンディファンよりも色々なシーンで使えると思います。
但し、あまり気合を入れすぎてパタパタしすぎると汗をかいて余計暑くなるかも知れないので、疲れない程度で優雅に仰ぐ程度の使い方が良いと思われます。
房を付けると雰囲気が変わります
スマホにも必ずストラップを付ける私なので、扇子にも房(タッセル)が付けたくなり、購入早々カスタマイズしてみました。
房を付けるためには、扇子の回転軸である要(かなめ)部分を交換する必要があります。幸い補修用の軸がAmazon等で販売されているので、そちらを使用して房を取り付けてみました
何の問題もないオリジナルの要(樹脂製)を外すのは多少気が引けましたが、心を鬼にしてカッターで頭を落として取り外し、代わりの金属製の要に交換しました。金属製のリベットのようなパーツを大き目の金槌を使って叩き込みました。
あと輪っか部分に別途購入した青い房(タッセル)を取り付けました。
金属製の要はステンレスの地色なので、見た目にやや浮いてしまいますが、強度的にはかなり高くなったと思うので、これはこれで良しとしました。
扇面に合わせた青い房は見た目の統一感と高級感が多少アップしたのではないかと思いますが、何より満足感がアップしたのが重要なポイントです。
房の材質がポリエステル製なので冬場は静電気が心配ですが、基本的には夏の扇子なので冬場のことは無視しても良さそうですね。
ちなみに、老舗の扇子は破損した場合に破損状況に応じて修理してもらうことができるようですが、今回のように勝手に改造してしまうとおそらく対象外となって修理してもらえなくなると思います。なので、このような改造行為は自己責任で行いましょう。
やはり京扇子は素晴らしい!
高級な扇子ではありませんが、京都の老舗が作った京扇子だけあって、美しいフォルムと扇面のデザイン、扇子職人の拘りが感じられる細部の仕上げはとても素晴らしいです。以前使っていた京扇子も良かったのですが、今回のものも良い感じでとても気に入りました。
扇子の涼感は、機械のそれとは全く違った涼しさを与えてくれるので大好きです。見た目の涼しさ、癒される香り、風の強弱などが合わさって格別な涼感が生まれるのだと思います。
ということで、今度は紛失しないよう十分注意して長く使いたいと思います。
-
購入金額
5,840円
-
購入日
2025年07月頃
-
購入場所
舞扇堂オンライン























ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。