梅雨明けシーズンになったため、夏のシューズを用意したのですが、インソールも追加で購入しました。今回は、フットケアブランド「Dr. Scholl(ドクター・ショール)」の商品を購入してみました。
僕はシューズのインソールは必ず入れ換えて、靴にクッション機能を持たせる派です。
Dr. Scholl(ドクター・ショール)は、1904年にアメリカで創業したフットケアブランドです。
えっ、創業120年とか普通にすごいんだけど。めちゃくちゃ老舗じゃん。
ブランド名の由来ともなっている、若き医学生ウィリアム・ショールが「足の不調が人々の生活にどれほど影響を与えているか」に気づき、そこから始まったプロダクトだということです。
最初の製品は、土踏まずを支えるためのシンプルなインソールでしたが、それは単なる靴の中敷きではなく、「足の健康を守る道具」としての役割を持っていました。そこから、足の構造や動きに関する深い理解をもとに、足にかかる負担を軽減するための製品を次々と開発して大きくなっていったようです。
Dr. Schollの製品は、単に快適さを追求するだけでなく、足の構造や動きに基づいた「科学的なアプローチ」を大切にしているようです。たとえば、長時間立ち仕事をする人の足の疲れを軽減するインソールや、ヒールを履く女性の足元をサポートするジェルクッションなど、使う人の生活スタイルに寄り添った設計に分け、セグメントごとの商品を提供しているのが特徴です。
現在では、米国、欧州などの 100 カ国以上で展開されており、日本では、2020年7月に専任の法人が設立されているようです。この製品も日本企業 Scholl's Wellness Company.KK(ショールズ ウェルネス カンパニー株式会社)から発売されています。
イギリスに自社研究所を持っており、医学的エビデンスに基づいた製品開発をしているようで、日本でも日本人の足や生活習慣に合った製品開発が進められているとのことなので、今後に期待ですね。
パッケージ。この「GelActiv(ジェルアクティブ)」シリーズは、それぞれ、
- ワーク … 立ち仕事用(オレンジ)
- エブリデイ … 歩行用(イエロー)
- アクティブプラス … スポーツ用(グリーン)
となっており、僕が買った商品はオレンジ色で分かるように、立ち仕事用です。
僕はバリバリのオフィス内勤務なので、歩くことはかなり少ないのですが(自宅からオフィスまで Door to Door なので、全く歩かない)、他の2つに比較してまぁ相応しいかなみたいな減算方法でこれにしています。時々イベント出席すると立ちっぱなしで疲れるので、まぁ丁度良いかな、と。
なお、ジェルの部分はパッケージに穴が空いていて触れるようになっています。
触ってプニプニを確認できるので、購入前に確認できるのもユーザー視点で良いのですが、企業の方も製品に対する絶対の自信を持っていると感じられる部分です。
裏面。いろいろ説明もあります。
こちら側も穴が空いていて、表面の素材のさらさらした部分の触り心地も確認できます。
用途だけでなく、S と M の2サイズ展開もしています。
S が 26cm まで、Mが 29.5cm までです。
最終的に靴の形に合うように、ハサミで自分で切り取れるので、大きめでも良いのかなと思います。ちなみに値段も一緒です。
ひときわ目を引くブルーの部分が、かかと部分に当たる場所に配置されたソフトジェルです。
公式サイト等を見て素材の表記が無いか確認したのですが見当たりませんでした。
たぶん、熱可塑性エラストマー(TPE)系ポリマーなのだと思います。
TPEは非線形弾性体であり、荷重に応じて変形量が変化する素材なので、粘弾性を利用して荷重を時間的に遅らせて吸収することで、骨・関節・筋肉に伝わるピーク荷重が緩和して、疲労感を軽減させようという意図のデザインのようです。
立ち仕事では、体重の約60〜70%が踵に集中するので、踵の一点に集中しがちな圧力を広範囲に分散するため、適度な反発力と柔らかすぎないという特性は適正素材だと思います。
スポーツ用の「アクティブプラス」は、この部分を異なる素材の2層にして厚くすることで衝撃吸収力を上げているっぽいです。
このジェルの周りのセミハードジェルがベローズ構造 = いわゆる蛇腹構造になっているのは面白いと思いました。波形形状は荷重が加わると座屈挙動を起こし、蛇腹が変形・復元する過程で内部摩擦や材料の粘弾性によるエネルギー損失(ヒステリシス)が発生。これにより、衝撃エネルギーの一部が熱や変形エネルギーとして吸収される。急激な応力集中を回避し、エネルギーを時間的に分散して吸収できる理想的な構造。ジェルの性能はともかく、「足が痛くならない」の正体は、ほとんどこの構造のおかげのような気も……いやなんでもない。
この蛇腹で低周波の振動に対して高い減衰性を持つことが可能のため、-歩行や走行時の周期的な衝撃(ステップインパクト)を優しく緩やかに吸収し、膝や腰への負担を軽減するというのは間違いないかと思います。
インソールの表面は、蒸れないように通気孔が空いています。
この配置に設計的な意味があるのか、と興味を持ちましたが、つま先側のクッション構造で凹凸があり、その内側の靴底に触れないところに穴が空いているという設計のようです。
この製品自体が TPE 素材だとした時、TPE は低熱伝導率なので足の温度や外気温に影響を受けにくいため、ムレや不快感を軽減するというのは、おかしくないと思います。
インソールのトップクロスはゼオライトを使用しているそうです。
ゼオライトとは、微細な孔を無数に持つ結晶性のアルミノケイ酸塩鉱物で、自然(天然)にも存在します。インソールなどの布素材に使われる場合、消臭・浄化作用を発揮するのは、ゼオライトの「吸着力」と「イオン交換能」によるメカニズムです。
ゼオライトの細孔が汗や皮脂に含まれる成分が分解される過程で発生する臭気(アンモニア、酢酸、イソ吉草酸など)の臭気分子を物理的に吸着することと、ゼオライトに含まれる銀イオンや亜鉛イオンが、臭気成分と化学的に結合することで分解・無害化する科学吸着作用のイオン交換の2つのシステムがあり、雑菌の繁殖を抑えることで、臭いの発生源そのものを減らすという相乗効果もあります。
ゼオライトを繊維に練り込むのか、後加工で添着するのか、はたまたバインダー接着剤として加工しているのか定かでは無いですが、これは普通に消臭効果はあると思います。
ゼオライトは細孔サイズ・骨格構造・化学組成の違いによって、明確に用途が分かれていて、多くの種類があります。たぶんソーダライトが立方体状に連結している A型(LTA)なのだとは思います。
履いて使ってみた感想
そこまで立ちっぱなしをまだ経験していないですが、歩行時は地面からの衝撃が少なく、明らかに疲労感は少ないです。立ってるのと歩いているのが多い電車通勤の人とかに向いているんじゃないかと思います。
有るのと無いのとでは明確に違いを感じるので、買って良かったと思います。
完成度が高い
用途別・サイズ別にセグメントされた商品展開など、ユーザー視点を注力した良い企業だなと思いました。衝撃吸収や通気性などの機能、構造的な美しさなどデザイン性もかなり完成されていると思います。勉強になります。
ビジュアル面でも視覚的アクセントがあり、質感や近未来感などを溶け込ませた設計があり、インソールという地味な製品の中で高いレベルですね。
ズボラ的にも、とても楽
インソールは6カ月程度で交換するのが一般的だと思うのですが、それ以上に長持ちしそう。
ドライ・消臭機能もあり、メンテナンス頻度は、かなり少なさそうです。
コスパ最高
高機能インソールとして完成されているのに、低価格で提供されており、かなりの高コスパです。
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購入金額
1,380円
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購入日
2025年07月05日
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購入場所
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