Zigsow内ユーザーの「まこりん」さんのレビューを見て、ネットワーク管理する人(自宅内も含む)には役立つソフトウェアだと感じたため、導入してみました。
もともと、「 NetEnum 5 」というソフトウェアを使用していましたが、IPアドレス検出がされたりされなかったりということが度々ありました。(その代わり検索速度は早い)
Advanced IP Scanner では、検索速度が少し遅いですがIPアドレス検出率が高いと感じます。
前回チェック時と比較しているのか不明ですが、起動されていないPCという検出結果も出るようです。
ルーターのDHCP設定でIPアドレス固定するような運用をしている「逸般の誤家庭」では、非常にメリットの高いソフトウェアだと思います。
このソフトウェアはフリーソフトの扱いのため、列挙されるデバイスのMACベンダー情報が更新されておらず少し古い状態になっています。
ソフトウェアの簡単な説明とMACベンダー情報の更新方法について少し解説していきたいと思います。
そもそも、このソフトウェアは…
同社の他のソフトウェア「Redmin Viewer」「Redmin Server」と連携させて、社内ネットワークインフラなどで使用する想定のものだと思われます。
それらのソフトウェアはリモートアクセスするためのものであり、稼働中のPC一覧から対象PCを操作するための有償サービス・ソフトウェアのようです。
単体の「Advanced IP Scanner」だけなら無償で利用可能だそうです。
導入について…
こちらの公式ページよりダウンロード出来ます。
https://www.advanced-ip-scanner.com/jp/
ダウンロードファイルを実行すると、インストールするかポータブル実行するか選択が求められます。
インストールを選択するとデフォルトインストール先として「C:\Program Files (x86)\Advanced IP Scanner」か任意の場所を選択してインストールすることになります。
ポータブルバージョンを選択した場合、ユーザー領域のTempフォルダへインストールされます。
インストールの必要はありませんと書いてありますが、「C:\Users\[ログインユーザー]\AppData\Local\Temp\Advanced IP Scanner 2」に展開されるので、実質インストールです。
ポータブルバージョンとのことですが、用途が異なると思います。
管理者権限(Administrator)を所有していない一般ユーザーでPC操作している方向けになると思います。
MACベンダー情報の更新について
デフォルトのままでも使用は可能ですが、新しいデバイスはベンダー(開発会社)が表示されないので、デバイス特定のためのヒントとなる情報が少なくなります。
逆に新しい情報にすることでベンダー名が変更されて逆にわからなくなるデメリットもあります。
一長一短でもあるので更新するかどうかは各自のご判断で対処になります。
下記に簡単に更新出来るプログラムを置いておきます。
管理者権限を必要としますので、自己責任の範疇となりますが、よろしければどうぞ。
https://github.com/kamomilen/Advanced-IP-Scanner-MAC-vendors-database
事前に「.NET 8.0 Desktop Runtime」がインストールされている必要があります。
プログラム(Advanced-IP-Scanner---MAC-vendors-database.exe)の起動時に必須ランタイムが導入されていない場合はダウンロードとインストールについてMicrosoftから促されます。
通常は最新版の下記でよいはず。(SDKやCoreランタイムではないよ。)
その場の勢いで作成した簡素なツールです。
以下の手順でMACベンダーファイルが更新されます。
- 事前に Advanced IP scanner をインストールしておきます。(ポータブル実行も含む)
- ファイル更新出来るプログラムを起動します。
- ステップ1のボタンをクリックし、ブラウザ先から「Download JSON database(~ 6MB)」をクリックしてファイルをダウンロードする。
- ステップ2のボタンをクリックする。使用するファイルを確認するダイアログが出るので、確認してOKボタンをクリックする。
「フォルダーを開く」ボタンをクリックすると、「Advanced IP scanner」のフォルダー場所が開かれます。
デフォルトで「mac_interval_tree.txt」ファイルのバックアップをしますので、実行前のファイルはファイル名にタイムスタンプが付加されます。
必要に応じてファイル名をもとのファイル名に戻せばロールバックは出来るはずです。
差分比較すると追加されたものもあり、更新されたものもあり、削除されたものもあります。
左:インストール時のMACベンダー、右:更新後のMACベンダー
主な機能について…
IPアイコンとCアイコンがあり、通常はCアイコンの「クラスCのサブネットをスキャン」をクリックしてからスキャンすると思います。
スキャンすると下記のように一覧化してくれます。
一覧表示で各自でコメントを残すことが出来ます。
しかし、英数字しか入力出来ません。
テキストエディタで日本語を入力し、文字をコピー、コメント欄に貼付けすることで日本語を残すことが可能なようです。
また、スキャン内容やコメント情報は下記の3ファイルで管理されます。
コメントを残してある場合、PC引っ越しの際には、このファイルのバックアップは必須となるでしょう。
オプション設定で起動プログラムの設定が出来ます。
SSH/Telnetには Teraterm を設定。
FTPクライアントには WinSCP を設定。
HTTPクライアントは、よくわからないので空欄で設定しました。
絶対パスで明記するものと思いましたが、USBメモリやNASなどに格納しておく場合には相対パスでも問題ないようです。
リモートデスクトップ接続が有効な場合、対象がツリー構造で表示されRDPをダブルクリックするとリモートデスクトップの認証画面が表示されます。
サーバーアクセスでよく使用されるSSH接続は、対象を右クリックしてツールからSSHを選択すると、オプションで設定したプログラムが起動されて接続されます。
ユーザーとパスワードを手動で入力してログインすると問題なく表示されるようです。
対象がWEB画面に対応している場合は、ツリー構造でHTTP/HTTPSが表示されます。
ダブルクリックするとブラウザが起動してWEB画面が表示されます。
HTTPクライアントを設定していると、設定したアプリケーションで開くよう試みるみたいです。
唯一残念なFTP接続。
対象を右クリックしてツールからFTPを選択すると、オプションで設定したプログラムが起動されて接続されます。
今どきFTPって少ないと思う。SFTPかSCPじゃないかな。
シャットダウン機能は使えない…
おそらくWindows限定機能として、ネットワークシャットダウンとして下記のようなコマンドを実行していると思われる・・・が、失敗する。うまく機能していないようだ。
shutdown -s -f -t 600 -m \\(パソコン名)
本当のポータブルモードを作成する…
簡単に言ってしまうと、インストールしないで共有可能な特定フォルダで管理して、色々なPCからアクセス出来るようにしてしまったほうが利便性が高くなります。
「Advanced IP scanner」をインストールしてしまった場合、一度アンインストールします。
インストールプログラムを起動し、「実行」(ポータブルバージョン)を選択します。
「C:\Users\[ログインユーザー]\AppData\Local\Temp\Advanced IP Scanner 2」に展開されるので、 「Advanced IP scanner」が起動した段階で終了します。
下記のサイトにアクセスします。
https://github.com/kamomilen/Advanced-IP-Scanner-MAC-vendors-database
下記のzipファイルをダウンロードして、適当な場所に展開します。
・v1.1.0 (非管理者ユーザー) Advanced-IP-Scanner---MAC-vendors-database_v1.1.0_Release-Exe.GeneralUser.zip
「Advanced-IP-Scanner---MAC-vendors-database.exe」を実行します。
このアプリでは管理者ユーザーの要求は行わないため、 「Advanced IP scanner」のデフォルトインストールでは使用出来ません。
この段階で「フォルダーを開く」を選択します。ボタンをクリックしたらこのアプリは終了させます。
「Advanced IP scanner」が展開されたフォルダーが開きますので、Tempフォルダーに移動します。
「Advanced IP scanner」フォルダーを退避したい場所に移動させます。
ここではUSBメモリを例としています。
次にダウンロードしたツールのファイルを全て、上記の退避先フォルダーへ移動させます。
移動させた先の「Advanced-IP-Scanner---MAC-vendors-database.exe」を実行します。
インストールディレクトリパスは、同じ場所に格納されたカレントディレクトリになります。
この状態でステップ1、ステップ2の操作を行うことで、その都度MACベンダー情報が最新になります。
更新後は「.exeを起動」をクリックすれば「Advanced IP scanner」が起動します。
USBメモリに Teraterm や WinSCP を入れておき、オプション設定で相対パスで指定すれば問題ありません。絶対パスだとUSBメモリのドライブレターが変わる可能性があります。
スキャンファイルやコメント情報もUSBメモリ内に保存されるため、引っ越し時の考慮が不要になります。
本当のポータブルモード(メーカーが意図しない運用)はメリットが多いです。
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購入金額
0円
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購入日
2025年05月05日
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購入場所
フリーソフト
まこりんさん
05/08
ってか、ネットワークの検索範囲が広すぎw
かもみーるさん
05/08
ネットワークの検索範囲は、IPボタンを押したときの結果ですね。
それなりに検索時間がかかりましたが、Cボタンで検索したときと内容が変わらなかったので、Cボタンの方で十分ですね。