ブレーキ本体はアルミダイキャスト製で、シングルピボットの方と比べると肉厚で丈夫そうな印象です。競合製品と比べてもデザイン的には大差ないように見えますが、本製品の表面仕上げは微妙です。ママチャリ用としてはパーツの美観はあまり重要ではないと思いますが、雑な扱いで傷が付いているようにも見えるので、もう少し仕上げが奇麗でも良かったと思います。

裏側はこんな感じです

ダイキャスト製品ならではの鋳肌が残っています

オモテ側は鋳肌というよりは細かい傷に見えます
もしかしたら粗めのブラストで表面を強化しているとか、、、？

　ブレーキシューの方は、さすがシマノの製品なだけあって、仕上がりも良くパッケージングもしっかりしていて、品質管理がしっかりしていると感じました。

左がシマノ製ブレーキシューで、右はYSB製

　なお、ブレーキ本体に付属していたブレーキシューは吉川ブレーキ製のアルミリム用で、このシューも結構効くので長年愛用していましたが、ある程度効き味が予想できたので、より制動力が高そうなモノに変えて劇的な変化を求めてみました。

自在ネジになっているのでシューの細かい角度調整が可能

　ブレーキの交換は簡単で、元々のブレーキに繋がっているブレーキワイヤーとブレーキを固定しているナット（後ろ側）を外して自転車のフレームから抜き取り、逆の要領で新しいブレーキ本体を取り付けるだけです。

このシングルピボットキャリパーブレーキを、

デュアルピボットタイプに交換するとこんな感じです

　ただ、従来のシングルピボットタイプと違ってブレーキの調整がやや複雑なので、あれこれ試行錯誤しながら片効き調整とブレーキシューの角度調整を行いました。所要時間としては、素人の私でも30分はかからなかったと思います。

ブレーキワイヤーのエンドキャップを付けて交換完了

　従来のブレーキと比べると、見た目に厚みが増しましたが、思っていたほど違和感はなく、初めから付いていたと言われてもおかしくない自然な感じに見えます。

アルミダイキャストのため、かなり厚みがあります

でも、見た目に違和感は全くありません

　交換後、自転車に乗らずに手押しでブレーキを掛けてみましたが、それだけでも十分に違いが分かるほど効いていると実感できました。軽い力でガシッと止まるといった印象です。

　走行時のブレーキングも軽いタッチで静かにしっかりと効きます。強すぎるとタイヤがロックするかも知れませんが、急に効くという効き方ではないのでコントロールしやすいと思います。私の場合、ブレーキングは指一本掛け（人差し指）か二本掛け（人差し指と中指）で行っていますが、本製品の組み合わせなら指一本で十分止まれます。

フロントブレーキの効きは重要ですよね～

　自転車が新しいので、下り坂などでいつもよりスピードが出てしまうのですが、フロントブレーキが効くようになったのでかなり安心できます。普通のママチャリにも標準で装備してもらいたいブレーキです。