長年愛用している寝床専用PC、Lenovo ThinkPad X220ですが、先日突然ヒンジが壊れてしまいました。向かって右のヒンジが割れてしまったのです。
まあこの程度の破損であれば、交換パーツさえあれば十分自力で直せます。最初は交換用の部品を調達しようと思っていました。
しかし、ヤフオク等で交換部品を探すと意外と金がかかります。X220は用途が限られるということもありWindows 8.1で使い続けていたということで、それならば4桁価格で新しいPCを調達するのもアリかと思うようになりました。
寝床専用PCは性能を必要としているわけではないのですが、一つだけ条件があります。それはIBM/Lenovoの旧世代ThinkPadに用意されていたThinkLightを装備していることです。
近年のノートPCでは、暗い場所でタイピングできるようにキーボードバックライトを備えるものが増えています。しかしThinkPadはキーボードバックライトが一般化するより遙か前から、ディスプレイ上部にキーボード全体を照らす照明を用意して暗所での使い勝手を向上させていました。この照明をThinkLightと呼んでいます。この照明はキーボードだけではなく画面にも適度に当たるので、暗所で使っても極端なコントラストにならず、目への負担が避けられるのです。
個人的にはとても気に入っているThinkLightでしたが、X220の後継モデルX230の世代までしか搭載されていません。その辺りからキーボードバックライトが各社とも普及しつつあり、ThinkPadもキーボードバックライトに置き換わってしまったためです。
というわけで、どうせ新た調達するのであれば、ThinkLightを搭載する最後の世代となる、ThinkPad X230か、同世代で一回り大きいT430を買おうと思い立ちました。
少し前までは秋葉原で数千円の中古を見かけることが多かったX230/T430ですが、最近は一気に見かけなくなってしまいました。そこで個人売買で手頃なT430を購入しました。このT430については後日紹介すると思いますのでここでは触れません。
T430は内蔵ドライブが2.5インチSATA HDDでしたので、まずはSSDに換装しました。SSDは手持ちの在庫もそこそこありますので、その中から選びます。環境構築も面倒ですので、元のHDDからクローンコピーで移行しますから、HDDの容量である500GBを超えるものということで、当初はサーバーで使い古したCrucial CT1000MX500SSD1を使うつもりだったのです。しかし他の在庫も調べてみると、いくつか新品で買ったまま数年レベルで放置しているものが出てきたのです。SATA SSDを使う機会も今後さほど多くはないでしょうから、勿体ないのでその長期在庫分から使うことにしたのがPlextor PX-512M8VC+となります。
前述の通り元のHDDの内容をクローンコピーして、ThinkPad T430に内蔵します。
Plextor最後のSATA SSDであり、現行製品からさほど見劣りしない
Plextorは元々シナノケンシ株式会社及びその100%子会社プレクスター株式会社が使用していたブランドですが、SSDについては「PHILIPS & LITE-ON DIGITAL SOLUTIONS」(PLDS)という台湾メーカーが商標を利用していました。一時期はLITE-ONブランドとPlextorブランドで同一の中身のSSDを売っていたこともあります。当時Plextorは光学ドライブで確固たるブランドを築いていましたので、その信頼感を利用するためだったのでしょう。
しかしSSDは徐々にフラッシュメモリー製造メーカーの自社ブランドがシェアを占めるようになり、単に部品を各所から調達して組み立てるだけだったPLDSは業績が徐々に悪化して、結局SSD事業は消滅してしまいます。
今回取り上げるPX-512M8VC+はPlextorブランドで発売された最後のSATA SSDであり、ベースモデルのM8Vから採用NANDを東芝製64層3D TLC→キオクシア製96層TLC NANDへと変更したものとなります。
公称スペックとしては
・シーケンシャルリード 560MB/s
・シーケンシャルライト 520MB/s
・ランダムリード 85,000IOPS
・ランダムライト 84,000IOPS
・書込寿命 280TBW
となっていて、コンシューマー向けSATA SSD製品としては比較的寿命も長目となります。
ベンチマークテストは既にThinkPad T430の起動用ドライブとして組み込んでしまいましたので、素の状態よりは不利になると思いますが、一応計測しておきました。
発売から既に4年以上経過している製品ではありますが、SATA SSDは既に進化がほぼ止まっている分野であることも幸いして、最新製品と比較しても遜色ない速度を発揮しています。
コントローラーはSilicon Motion SM2258を採用していますが、本来割合安価な製品向けのコントローラであるものの、4ch接続出来る製品であればハイエンドと遜色ない速度を叩き出すことも多く、ここでもSATA製品としては十分な速度性能を発揮しています。
今となっては性能よりも容量の点で使える場所も限られてきていますので、このような特定用途に限ったPCで使うのであれば悪くないかなと思います。このご時世に敢えてこの製品にこだわって選ぶ必要はありませんが…。
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購入金額
5,980円
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購入日
不明
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購入場所
ケーズデンキ
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