3月末に、恐らく年度末の処分価格だったのでしょう。ビックカメラ通販で本来77,000円という価格が付けられているイヤフォンケーブル、Brise Audio STR7-Rh2+が一部形状で新品ながら2万円割れで販売されたことがありました。
本当はスタンダードモデルのSTR7 As-lsが欲しいところだったのですが、それよりも安価ということになればついついこちらを選んでしまいます。ただ、注文時点で納期未定で、少し後に通知された納期予定は7月上旬となっていました。普通ならキャンセルするところですが、特に使い方が決まったものではなく気長に待てば良いと考えてそのまま待っていたところ、結果的には予定よりは約1ヶ月早い6月半ばに届きました。
STR7-Rh2+のCIEM 2pin - 2.5mm4極バランスモデルです。理想をいえば4.4mm5極バランスが良いのですが、まだ2.5mm4極バランスのDAPも現役ですし、これも十分役立つので良しとしました。
箱を開けるといきなり冊子が現れましたが、これはBrise Audioの製品カタログです。
カタログをどけるとケーブルとご対面です。ケーブル本体と保証書、Brise Audioのシールが同梱されています。
ケーブル本体をみると、公式サイトの写真と比較してケーブルスライダーの色が少し濃い事に気付きます。まあ、何が違うのかは判りませんが。
ロジウムの癖は気になるところ
STR7シリーズのケーブルは過去に2本購入しています。
基本的にはBrise Audioとしてはやや薄口ですが、音場の見通しが良く透明感がよく出るという傾向は共通していて、モデルチェンジを経ると少し低域方向と音場の密度感が充実するという印象です。
元々音質傾向は把握できているケーブルですので、このSTR7-Rh2+は、qdc WHITE TIGERの純正ケーブルと交換することを想定していました。
WHITE TIGERの純正ケーブルは標準添付品としてはなかなか良質なケーブルですし、マルチプラグ式で使い勝手も良好です。ただ、強いて強いて言うとマルチプラグ式の弊害というべきか、全体的に解像度が少し甘い感じがありました。WHITE TIGER自体もあまり派手さのない音ですから、少し焦点がボケるような印象があったのです。
一方、STR7-Rh2+は、私が普段好まないロジウムメッキ端子を採用していて、以前試聴した印象では高域方向のギラつきがありちょっと耳障りな音という印象がありました。しかしWHITE TIGERとの組み合わせであれば、むしろそれが良いアクセントとして機能してくれるのではないかと考えたのです。
結論としては概ね狙い通りの傾向となりました。改めて聴き比べるとWHITE TIGERの純正ケーブルもやはり標準添付品としては十分良質なケーブルなのですが、STR7-Rh2+の方が音場の見通しが良く高域方向の解像度が向上します。
やはりロジウムメッキの弊害で高域方向は派手になるのですが、WHITE TIGERのおとなしさとの組み合わせではこれ位のアクセントがあって良いかなという印象です。
ただ少しだけ気になるのはヴォーカルの声の成分が男女問わず標準ケーブルよりやや細身になることで、元々Brise Audioとしてはあまり濃い音ではないSTR7線材にロジウムメッキ端子を組み合わせたことで、かなり細身のバランスとなっている可能性が高そうです。実は私のメインイヤフォン64AUDIO U6tとSTR7-Rh2+を組み合わせると、純粋に音が上ずって密度も不足気味になるのです。Brise Audioのケーブルに限っていえばU6tと組み合わせて好結果となるのはYATONO LE以上でした。
Brise Audio製のケーブルですから基本性能は高いのですが、ロジウムはどう考えても相性が良いと思えません。トーンバランスでいえば標準モデルの方が整っているのではないかという気がします。
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購入金額
19,050円
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購入日
2024年06月14日
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購入場所
ビックカメラ
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