レビューメディア「ジグソー」

バランス出力特化型

私が普段主に使っているDAPはCayin N6ii/R01ですが、これは元々N6ii/T01だったもののオーディオマザーボードを交換してN6ii/R01としたものです。

 

 

 

 

 

 

 

当然載せ替えたことでオーディオマザーボードT01は余ってしまったわけですが、後に格安中古だったN6ii/A01を購入して、こちらに余っていたT01を載せ替えたことで現在はN6ii/T01が復活してN6ii/R01とN6ii/T01の2台体制となりました。

 

 

 

 

 

 

Cayin N6iiには現在までA01、A02、T01、E01、E02、R01と6種類のオーディオマザーボードが用意されましたが、これまで私が所有するものはA01、T01、R01の3種類でした。E01は身内が持っているので聴きたければ借りられることから入手していません。またA02はヘッドフォン・イヤフォンの直接接続に対応しない(外部アンプへの接続用)ことから購入していません。というわけで、E02が揃えば一通りのバリエーションを楽しめるところでしたので、新品の処分品が出てきたところでつい買ってしまいました…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今気付いたのですが、普段中古品を買うのにあまり抵抗がない私にしては珍しく、N6ii用のオーディオマザーボードは全て新品で買っているんですよね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

E02本体の他は保証書、マニュアル、T5トルクスドライバー、固定用ネジ、端子カバーが同梱されています。ただ、このT5ドライバーではネジ穴にきちんと填まってくれず、別のドライバーを用意して交換作業は行いました。まあ、PCやスマホを分解することが珍しくない人であればこの類のドライバーくらいいくらでも持っているでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

E02はESS ES9038Q2Mを2基搭載していて、4.4mmバランス出力専用設計となっています。ちなみにE01というモデルはESS ES9038PROを1基搭載したシングルエンド出力専用設計であり、消費電流量が大きいES9038PROを2基搭載するのは難しかったということが何となく想像出来てしまう構成です。

 

 

 

 

 

 

交換前のT01と並べています。T01は4.4mmバランス出力、3.5mmシングルエンド出力と2系統に別れたヘッドフォン出力のほか、3.5mmラインアウト端子も備えていますが、E02は前述の通り4.4mmバランス出力のみであり、ラインアウトを使う場合には本体側から出力モードを固定出力に切り替えて対応させる形です。

 

更新: 2024/02/16
総評

レギュラーモデルの中では優秀

それでは折角本体が2台ありますので、メイン機のN6ii/R01と並べて聴き比べてみることにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

ここで使っているイヤフォンについては後日改めて取り上げますので、今は触れないでおきます。

 

 

実は私は以前A02を除くオーディオマザーボードは一通り試聴していて、率直に言ってE02の音はそれほど気に入っていたわけではありません。シングルエンド用のE01と比べて生気や生っぽさが薄い感じがしてしっくり来なかったのです。

 

実際、聴き始めの時点での印象はそんな感じでした。敢えて買う必要は無かったかなと思い始めたのですが、ここでふとES9038Q2Mはデジタルフィルターの設定が意外とバリエーション豊富であるということを思い出しました。そこで設定を開いてみると、計7個のパラメータが提供されていました。

 

 

 

 

 

 

これを切替ながら試聴を続けたところ、私の場合は「Slow Roll-Off, Minimum Phase」の音が最もしっくりきましたので、この状態で改めてR01と比較してみます。

 

とはいえ、それでも2倍近い価格差があるR01と競うのはさすがに厳しいものがあります。低域の力感や解像度、ヴォーカルの質感は案外E02も健闘するのですが、音場の広さや間接音の質、分解能といった要素はR01の方がはっきり上といえます。E02は硬質で直接音が明瞭ですので、好み次第ではE02の方が良く感じる方もいらっしゃるかも知れませんが。

 

ただ、R01は限定生産で提供数も少なかったことから、現在では数少ない中古品を探す以外の入手法がなく、N6iiユーザーに幅広くお勧めすることは出来ません。T01もやや情報量が薄い感じはあるもののバランスが良く質感もそこそこ出るのでN6ii/T01の実売価格からすればお薦めできるのですが、ここからもう一歩グレードアップを考えるという時にE02は選択肢となり得る存在ということができます。私の感覚ではN6ii/A01はかなりバランスを欠いた音ですので、A01からであればT01、E01、E02のいずれもアップグレードパスになり得ると思っています。

 

 

近年DAPもますます価格が上昇する一方となっていますので、N6iiが流通在庫等で普通の値段で売られていれば十分競争力はあると思います。もっとも、1グレード上に登場したN7には明確に劣りますので、あくまで10万円前後クラス(この価格帯は現在のAstell&Kern辺りでは最廉価クラスです)としての評価です。

  • 購入金額

    13,000円

  • 購入日

    2024年02月16日

  • 購入場所

    eイヤホン

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