2021年11月に買っておいたCPUクーラーですが、今になってやっと出番が回ってきました。
私のメインPCは今までCPUがAMD Ryzen 9 3900で、これは12コアながらTDP 65Wという使い勝手の良い製品で、CPUクーラーはRyzen 7 2700から使っていたAMD純正のWraith Spireで何とかなっていました。
しかし、ブート用のSSDが健康状態でヘルスステータス「88%」表示と、随分劣化が進んでしまいましたので、SSDを入れ替えることにして、そのついでにCPUもアップグレードすることにしました。
このPCのマザーボードはASUS PRIME X370-Aという、Socket AM4第一世代の古い製品です。
本来ならばCPUのアップグレードはZen 2のRyzen 3000シリーズで打ち止めの予定でした。しかし、恐らくAMDのマーケティング上の理由だったのでしょうが、X370チップセットでもZen 3のRyzen 5000シリーズをサポートすることになり、私のX370-AでもZen3のCPUが使えるBIOSがリリースされました。
ただ、残念ながら日本市場ではバルクも含めてTDP 65W枠のRyzen 9 5900が販売されることはなく、仕方なくTDP 105W枠となるRyzen 9 5900Xを購入して省電力設定で使うことにしました。
純正CPUクーラーのWraith SpireはTDP 65Wまでのサポートであり、実際にRyzen 9 3900では結構CPU温度も上がっていましたので、CPUのアップグレードにはCPUクーラーの交換も必須となります。そこで安売りを見て買い置きしていた、このCRYORIG R5を急遽引っ張り出してきたわけです。
きちんと国内代理店のリンクス扱いのもので、何と6年保証が付いています。私がこの製品を買ってから1年9ヶ月経過していますが、まだまだ4年以上保証は残っているわけです。
箱を開けると「Register your product to receive an extended 3 yrs warranty.」(製品登録すると3年の延長保証を受け取れます)とありますが、これはCRYORIGが直接サポートする場合でしょうね。
言うほど装着しやすくはないが、まずまず冷える
実はこのクーラーを装着するまでに紆余曲折があり疲れ切っていたため、途中から写真を撮影できていません。ある範囲の写真で書き進めていきますのでご了承下さい。
2020年発売と少々古い製品ですので、対応CPUソケットはIntel系がLGA 115x/2011/2066、AMD系がSocket FM1/FM2/AM2/AM3/AM4/AM5となります。AMD系であれば現行製品でも利用可能ですが、Intel系ではLGA1200やLGA1700をサポートしていません。どうやらアップグレードリテンションキットが提供されていたらしいのですが、私が気付かないうちに終売となっていました。
マウンターは全ての形状で同じものを使いますが、バックプレートはIntel系のみで利用します。各ソケットに対応させるためにビスがそれぞれ用意されているほか、2つのファンに対応させるための電源分岐ケーブル、サーマルグリスなども同梱されています。なお、マニュアルは用意されておらず、カード印刷されたQRコードを読み取り、Web上で用意された説明を参照する形です。
CPUクーラー本体です。両面に14cmファンが付いているため結構大型です。標準装着の白いフレームは、脇に入っている黒いフレームに交換できるらしいですが、正直どうでも良いです。
Wraith Spireを撤去したところです。本来AMDマザーボードにはCPUソケット周辺にサポートステイが装着されているのですが、Wraith Spire装着時に撤去していますので、これはそのままで構いません。CPUをRyzen 9 3900からRizen 9 5900Xに交換して、マウンター固定用のビスを埋めます。
マウンターをネジ穴に填めます。初期のR5ではAM4をサポートするマウンターが同梱されておらず、後日対応品が提供されていたらしいのですが、私が購入した個体はAM4をサポートするマウンターが最初から同梱されていました。Web上で取り付け事例を見ると、殆どが後日提供分のマウンターを使っているため、見た目がかなり異なりあまり参考になりません…。
マウンターから突き出ているネジの頭にキャップをしっかりとつけます。これでマウンターの位置が固定されるわけです。
ここからは写真がありませんが、クーラー本体に六角レンチが刺さった状態で出荷されていますので、このレンチをそのまま回してクーラーのCPU接地部真上のネジが最大限緩んだ状態にします。
レンチを一度取り出し、マウンターの浮き上がっている部分にクーラーの爪をくぐらせ、少し力を入れて押し込むと可動側の爪がマウンターに「カチン」と填まりますので、これでクーラーの取り付けは出来ています。後はレンチをもう一度差し込み、ネジを締め込めば装着完了となります。
CRYORIGでは、この製品の取り付けは「片手で装着できるQuick-Mountシステム」と称していますが、少なくとも私が取り付けるには両手を使う必要がありました。また、取り外しでミスをするとCPUごと抜けてしまうという事故も多いそうで、この辺りは慎重に作業をする必要がありそうです。
装着直後はCPU温度が70℃台とかなり高めだったのですが、AMDのチップセットドライバーを更新するとZen 3向けの最適セッティングが導入されるようで、現状Webの閲覧や文章入力程度であれば52~53℃辺りで落ち着いていて、Wraith Spireで使うRyzen 9 3900よりは低い温度が維持されるようになりました。負荷をかけると80度台に達することもありますが…。
発売当初は高価な割に冷えないなどと酷評された製品ですが、私の場合購入価格を考えればこれ以上無いほど強力なCPUクーラーといえます。個人的に水冷はあまり考えていませんので、この製品のように安価でそこそこ冷えるクーラーはいくらあっても困りません。
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購入金額
3,980円
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購入日
2021年11月27日
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購入場所
PC SHOP Ark
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