元々は日本のワーナー・パイオニアから発売されていたLPで長らく聴いていた作品です。先日Amazonでリマスター重量盤LPのアウトレットを見つけて買い直したということで、ここで取り上げたいと思います。
まずはこちらのミュージックビデオをご覧下さい。
恐らく洋楽にさほど興味の無い方でも、この曲を聴いたことはあったりこのMVをご覧になったことがあるのではないでしょうか。1985年頃に世界的なヒットを記録した、彼らの実質的デビュー曲となった「Take On Me」です。
この曲はノルウェー出身の3人組「a-ha」による楽曲ですが、恐らく現時点に至るまで最も世界的に売れた北欧のロック・ポップス楽曲といえるのではないでしょうか。まあ、割合近い時期にスウェーデン出身のハードロックバンド、ヨーロッパによる「The Final Countdown」も世界的なヒットを記録しましたが…。
話をa-haの方に戻しますが、この「Take On Me」を収録した彼らのデビューアルバムが、この「Hunting High And Low」(1985年発表)でした。まずは収録曲を紹介しておきましょう。
Side A
1. Take on Me
2. Train of Thought
3. Hunting High and Low
4. The Blue Sky
5. Living a Boy's Adventure Tale
Side B
1. The Sun Always Shines on T.V.
2. And You Tell Me
3. Love Is Reason
4. Dream Myself Alive
5. Here I Stand and Face the Rain
前述の通り「Take On Me」は世界的なヒット曲となりましたが、私が子供の頃に聴いていたラジオでは、他にも本作からの楽曲が随分流れていました。
YouTubeに公式のビデオが公開されているものを並べてみましたが、どこかで聴いたことがあるという楽曲も多いのではないかと思います。
いかにも80年代らしく、あまり深みはないもののメロディーラインが充実していて、ヴォーカルのモートン・ハルケットの特徴的な伸びのあるハイトーン、さらに当時は若くアイドル的なルックスと、売れる要素が詰まったものであったことは間違いありません。
私がこれまで聴いてきた国内盤LPは中学生くらいの頃に中古で買ったもので、コンディションは良好でしたが、音の方はお世辞にも良いとはいえませんでした。まあ録音の質自体の問題と思い、諦めてそのまま聴いていたのですが、たまたま2015年にRHINOレコードからリマスター盤が発売されていて、それがアウトレット品となっているものを見つけましたので、多少でも音が良くなっているのならアリかなと思い購入してみました。
低域の充実度やヴォーカルの質感は大きく向上
今回の購入分はジャケットに若干折れた跡があったことによるアウトレット品でした。
ひょっとしたらデジタルデータのダウンロード権が添付されていたのかも知れませんが、中身は写真の内袋だけでした。まあ、これまでダウンロード権を使ったことはほぼありませんので、特に気にする必要はありませんね。
傷などは特にありませんでしたが、重量盤にありがちな静電気のひどさとそれによる埃の付着は激しかったです。ASB-2 ionの静電気除去をしつこく使って何とか聴ける程度にしました。
さて、音の方ですが、1曲目の「Take On Me」を一聴しただけで低域方向の充実度がまるで別物ということが判ります。ヴォーカルも国内盤LPと比べれば肉声っぽさが感じられるようになっていますし、高域方向も少し明瞭になっているでしょうか。
ただ、「Take On Me」だけに注力しているのは明らかです。聴きながらWAVとして取り込んでいましたので、A面側の波形をご覧下さい。
この波形での話ですが、1曲目の「Take On Me」はピークレベルが-6dB辺りまで上がっているのですが、それ以降の曲では最大でも-9dB程度までしか上がらないのです。レコードの場合ピークレベルが高いということは、それだけ溝の幅を広くカッティングしている訳で、ダイナミックレンジがより確保できることになり、音質上有利になります。
まあ、他の曲も国内盤LPよりは明確に音質は向上していますので、他の曲目当てでも決して買って損はしない出来ではあるでしょう。
異様に静電気を帯びやすいという、近年の重量盤LPにありがちな弱点はあるのですが、買い直して後悔しない程度の質は保たれていました。
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購入金額
2,625円
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購入日
2023年08月03日
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購入場所
Amazon
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