レビューメディア「ジグソー」

FUJITSU PRIMERGY TX1320 M3の活用 その1

突然ではありますが、中古というかジャンク扱いで富士通製PCサーバー、PRIMERGY TX1320 M3という機種を入手しました。というのも、富士通製でWindows Server 2019をサポートするPCサーバーが必要となったためです。

 

何故富士通製なのかというと、先日Windows Server 2019 Standardを特価で購入したのですが、これが富士通OEM用のパッケージで、富士通製サーバーと組み合わせて利用することでライセンスが許諾されるものであったためです。正直言えば富士通製のサーバーにあまり良い思い出はないのですが、今回はライセンスの都合上他社製は考慮しませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

元々仕事の都合で自宅にWindows Serverの稼働環境は必要なのですが、現在のサーバーはWindows Server 2012 R2でサポート期限終了が迫ってきています。これのリプレイスが必要だったこと、更に客先の都合で検証環境にWindows Server 2019・Windows Server 2016の出来れば双方が必要であったのですが、今まで予算不足でWindows Server 2012 R2でごまかしていた部分もありました。

 

取り敢えずWindows Server 2019を正式サポートした本体で、しかも安価な個体が入手しやすいPRIMERGY TX1320 M3を選んだ訳ですが、このモデルは出荷時点で3.5インチHDD対応のものと、2.5インチHDD対応RAIDモデルとに分かれていて、安価に売られている個体の多くは2.5インチSAS RAIDモデルなのです。私が入手した個体も同様です。

 

このSAS RAIDモデルは標準状態でAvago MegaRAID EP400iを搭載しているなど、その方面に期待する人には納得行くスペックを実現しているのですが、そうでないユーザーには重大な問題がありました。

 

私は今回この個体を2.5インチ SATA SSDで運用する予定でいたのですが、筐体を開けてみると汎用SATA端子は1系統しか空いていませんし、SATAデバイス用の電源コネクターは一つも用意されていません。

 

SATAは6ポート存在することになっているのですが、うちSATA 1~4ポートはSFF-8643コネクターで提供されていて、汎用のSATA端子はSATA 5~6ポートのみとなります。しかもSATA 5ポートは内蔵DVD-ROMドライブが接続済みで実質的にSATA6のみが普通に使える状態なのです。

 

電源についてはより深刻で、何処を見回しても汎用電源コネクターはなく、いかにも12Vが出ていそうなラインは専用形状ばかりなのです。しかし、これもSASバックプレーンの横にある冷却ファンを外してみると、中に1つだけ汎用形状の4pin電源コネクターが隠れていました。仕方ないのでこの1つを活用してセットアップすることにしました。

 

そこで必要となったのが、今回取り上げるサンワサプライ TK-PWSATA3Nです。

更新: 2023/04/03
総評

この製品のおかげで何とか先に進んだ

Serial ATAの黎明期には信号はSATAで、電源は4pinに対応というHDDも用意されていたほどで、電源にはSATA電源コネクターが一つも用意されておらず、変換ケーブルでSATA電源専用のデバイスを使うことも少なからずあり、4pin - SATA電源の変換ケーブルも容易に入手出来ていました。しかし今では逆に4pin形状の電源に対応している電源ユニットは極めて稀で、この類の変換ケーブルは店頭でもめっきり見かけなくなっていました。

 

そこでAmazonで探してみると、4pinをSATA電源×2に変換するTK-PWSATA3Nが見つかり、即注文を入れたわけです。

 

 

 

 

 

 

 

別に1系統だけの変換でも良かったのですが、他に使えそうなコネクターが用意されていない以上、何かの都合で急に必要になるとも限らないため、2系統に分岐できる変換ケーブルに魅力を感じました。

 

 

 

 

 

 

 

早速ですが、隠されていたこの4pinコネクターに装着してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TK-PWSATA3N側の4pinは位置のばらつきが大きく、少し曲げて修正してやらないと装着は出来ませんでしたが、これは容易に対応できるものなので大した問題ではありません。

 

 

さて、TK-PWSATA3NでSATA電源を用意した後、SATA 6番ポートにIntel製SSD D3-S4610 960GBモデルを接続したところ無事動作して、現在Windows Server 2019のインストールとドライバー導入までは終わりました。このケーブルがなければSATA SSDを接続する手段が見つからず、2.5インチSAS HDDを揃えざるを得なかったかも知れません。TK-PWSATA3Nがごく普通に入手できたのは幸いでした。

  • 購入金額

    480円

  • 購入日

    2023年04月02日

  • 購入場所

    Amazon

14人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • まこりんさん

    2023/04/03

    TX1320 M3を会社で2台使用しています。
    2.5インチSASで使っているから知りませんでした。貴重な情報です☆
    それにしても2019いいなぁ。うちの子は2016 Serverですね。
  • jive9821さん

    2023/04/03

    > まこりん さん

    富士通が用意したオプションや周辺機器だけを使っている
    分には、(金はかかるけど)解りやすく良い製品といえますね。

    ここまで汎用性のない構成で作ってしまうのもさすが
    富士通と妙に感心してしまいましたが…。

    Windows Server 2019は先日のNTT-Xストア X-DAYで
    先着1本だけ39,800円で出ていたものを押さえました。
    さすがに通常価格では簡単に買える価格帯ではありません
    からね。

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