レビューメディア「ジグソー」

ファッションで変わるという特性

 

プレミアムバンダイより受注生産販売された「ガンダムTR-6」を購入。

 

METAL ROBOT魂
<SIDE MS> ガンダムTR-6[ウーンドウォート]

 

正直、機体の詳細について全く知識が無く、ガンダム系のゲームや版権画像で見かけていただけなのですが、ガンダムと言われれば衝動的に買うしかないという結果です。そういう病気だと思って読み進めてくれれば幸いです。

 

僕はガンダムという世界観や哲学に感銘を受けてファンになった経緯で、MSという機体を手の中で360度から眺められる立体フィギュアも大好きです。実在の工業デザインと比較しての情報の違いや未来的な発想、飛行機や車といった乗り物全般にある空力対策としてのカーブ曲線など、いろいろ

 

このへんにメンテナンスハッチを設置するんじゃないかな、ここの装甲は一体成型にしないと保てないとか、設計者の思想を追従するようなことをいろいろ想像しながら細部を見るのが好きなのです。

 

でも実際の技術をあてはめていくと、「人型」には関節の先の自重を支えることが可能なモーターのトルクがなかったり、ムーバブルフレームにしたとしても可動速度が出せなかったりと無理なところは多いので最終的には空想科学になってしまうのですが。

 

 

 

パッケージは相変わらずかっこいいですね。これだけでもコレクション意欲が沸きます。

 

[ウーンドウォート]という呼びにくい名称はリチャード・アダムスが執筆したイギリスの児童文学「Watership Down(邦題:ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち)」に登場する「General Woundwort(ウーンドウォート将軍)」からとられた名前のようです。

原作ではドラマ中でうさぎのモチーフが多く利用されているそうです。

 

この機体を運用するのがテストチームで、そこから実験動物としてのうさぎモチーフらしい。
なんだかドラマ性を感じられ、原作を読んでみたくなりました。

 

 

 

背面には詳細な情報。

 

 

 

内容物。スタンドが付いているのですが、各部関節もしっかりしていて自立するのであんまり要らなかったです。

 

 

 

本体部分。

初見は「これがガンダムだと……」という怒りと焦燥感だったのを覚えています。

世界観だとMS体系の中で「これがガンダム」というルールやスペックは無いらしく、外観的には二つ目に額のV字アンテナという顔があればガンダムと呼んでもいいくらいのレベルらしいのですが、個人的には若干の抵抗のあるデザインです。

 

あと脚がないデザイン多いのですが、宇宙用で脚部が要らないのは分かるけど人型ロボットのディテールとしてあった方がかっこいいなという思いはありますね。

 

僕はこの機体が活躍する(登場する)媒体を観たことがないので何の思い入れもない状態なのですが、ドラマやバックボーンを知ればまた違った見方になるのかなと思います。

 

 

 

うさぎの耳を思わせるデザインが各所にあるのが面白いですね。

機体色は白にほんのりグレーがかかった暗い色で、パープルのメタリックカラーが各部で映えていてかっこいいです。ぽろぽろと外れるパーツも無いです。

 

腕や脚は単に稼働するといった感じで、腕は工業用のロボットアームのような印象を受けます。脚部はブースターにスタビライザーが付いたような印象を受け、アクション性は低いです。

 

 

 

細部までしっかり塗り分けられており、造りもしっかりしています。関節の保持力も強固で、ちゃんと2本の脚で自立します。

 

こうしてみると格闘戦に不向きな腕と脚で、なんで人型なのかなと思うのですが、拡張性の高い機体でここからオプションパーツをくっつけていきあらゆる局面に対応する装備をしていくというコンセプトとのことでした。玩具としてもこれから発売されるパーツが楽しみですね。

 

 

 

MA形態に変形するのですが、マニュアルを見ながら四苦八苦してみてやってみたのですが、これで正解かどうか正直よく分からない……。変形できる・変形メリットというデザイン的な意匠が少なくやってみて首をかしげるところは多かったです。

 

MS形態でお尻にあったブースターポッドが機種のあたりに移動し前を向いており、推力が減っていることから変形する意図はデザインからいまいち分かりません。

 

原作としてドラマの中で何かしらの演出があっての変形機構かもしれないのですが、モデルを見て得られる感想としては感心するところはなかったです。

 

 

 

この製品単体で楽しむというより、今後発売されるオプションと合わせて楽しむものかもしれないですね。このシリーズは追ってみたいと思っています。

 

 

更新: 2023/02/23
デザイン性と機能美

シャープな造形とパーツの保持力

脚部の形状などから、ずっとメカニックデザイナーは海老川兼武さんなのかなと思っていたのですが、実際には藤岡建機さんとのことでした。代表作などを知らない方だったのですが、独自解釈なども多く面白く、なにより立体に向いている(3Dにしやすい)デザインなんだなという印象を持ちました。

 

外観については個人差があると思うのですが、僕はあまり好きじゃない方です。

 

あえて意図していると思われるのですが女性的なラインやディテール(指先の赤いマニキュアなど)も多く、マッシブさとは正反対の線の細さがあります。

 

しかし兵器体系として考えた時のデザインは面白く、全軍兵器の武装の規格統合をするコンセプトなのだそうです。各所にオプションパーツを装着する中枢ユニットであり、この機体の形状で既にオプションを装備している状態とのこと。本体は腰回りに見えるディスク状の「ドラムフレーム」で、ここにコアファイター的な胸部や腕・足といった兵装をくっつけています。玩具的な発想ともいえるのですが、可動と強度を考えるとこの構造は面白いなと思いました。

 

観賞用モデルとしては彩色表現・マーキングによる高密度情報も素晴らしいです。
アクションモデルとしてはポーズのダイナミックさ・多彩性には欠け、付属する装備も少なく物足りなさは感じます。

更新: 2023/02/23
メンテナンス性

取り扱いが楽

ダイキャスト比率が高く、関節も堅牢。二足で自立もするという、フィギュアとして満点の出来です。ぽろぽろ取れるパーツもありません。

更新: 2023/02/23
コストパフォーマンス

直販モデル

他製品と比較して価格層は変わらず。一般店舗への販売流通が無いので値引きした価格で買えるとかは無いです。

  • 購入金額

    15,400円

  • 購入日

    2023年02月23日

  • 購入場所

    プレミアムバンダイ

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