普段USBメモリを買うときにはそこそこ速度性能を気にするのですが、秋葉原でもないのに32GBで380円というUSBメモリを見かけ、何かには使えるだろうと思い購入してみることにしました。
秋葉原の格安店で並行輸入品やノーブランド扱いであればあり得なくもない値段ですが、この製品は一応バーベイタム製でアイ・オー・データ機器が販売代理店を務めるという、正真正銘の国内正規品でこの値段なのです。
もっともこの安さには当然訳があり、今時滅多に見かけることが無いUSB 2.0までのサポートとなっています。つまり速度性能は全く期待出来ないということです。私としてはここまで速度にこだわらないUSBメモリとは、一体どのような代物なんだろうと、逆に気になってしまったのです。
サポートの連絡先はアイ・オー・データ機器、メーカー名はVerbatim Japan、保証は日本国内のみ有効という、完全な日本専用パッケージです。並行輸入品のように日本メーカーのパッケージでも日本では保証されないものとは全く違い、質の高いサポートが期待出来るものです。
本体には「32GB USB 2.0」という文字だけが印刷されたシンプルなデザインです。USB端子はスライド収納式の他でもよく見られるものです。
速度を気にしない用途なら選択肢となり得るが…
それでは少し久しぶりとなりますが、いつも通りのベンチマークテストを実行してみましょう。
環境は私のメインPCであるRyzen 9 3900+ASUS PRIME X370-A(Windows 10 Pro v22H2)のUSB 3.1 Gen 1端子接続となります。
率直に言えば想像以上の遅さでした。今時殆どの製品がUSB 3.x対応であり、NAND Flashが格安でもそこそこの速度性能は保たれていることが多いのですが、USBコントローラーの方が原因なのでしょうか。USB 2.0対応品でもこれより速いものは結構あるという程度の性能です。
シーケンシャルでいえばUSB 2.0の高速モデルでは40MB/sに迫るものもあったのですが、この製品は20MB/s前後で頭打ちとなります。4Kランダムはリードに関してはそこそこまともな値なのですが、ライトは壊滅的です。
例えばOfficeドキュメントを数個コピーして持ち歩くというような、速度性能がほぼ気にならない用途であれば32GBとしては安いので存在価値はあるでしょう。しかし、デジタルカメラで撮影したファイルを数百個ほどコピーして相手に渡すという使い方では、この想像を絶する書込の遅さではかなりイライラするほど待たされそうです。
ベンチマークテスト連続実行するという負荷の高い作業でも動作の安定度は変わりませんでしたので、性能の低さの代わりに安定性や耐久度は確保されていそうです。まあ、コントローラーの性能が低すぎてNAND Flashだけ今時の水準であればそうなるのも無理はありません。
間違いなく割安ではありますので、性能の低さを考慮した上で用途を決めていけば選択肢としてはあり得るでしょう。逆に速度性能が欲しければ決して選んではいけない製品です。
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購入金額
380円
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購入日
2023年01月14日
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購入場所
パソコン工房
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