本の蟲...だったり?
映画「かがみの孤城」。
辻村深月の本屋大賞を2018年に受賞したベストセラー小説。
さまざまな理由で学校に通えていなかったり、疎外感を感じている中学生たちが、オオカミのお面を被った少女「オオカミさま」に、現実世界から隔絶された「孤城」に招かれ、そこでどんな夢をも叶えられる部屋に入るための鍵を探すことになる。日本時間の9時から17時までは出入り自由のその空間で、1年近く過ごす中で、何かを感じ、何かをつかみ取っていく少年少女の成長物語。
それが2022年末に映画化された。
尺の制限もあるので、小説と比べると少々端折られた部分や、主人公のこころと、イケメンの男子リオンとの恋未満の淡い交流が強調されている部分など、2時間弱の中で、ドラマチックにまとめるために、少々抑揚を大きくした部分もあるが、映像ならではの表現も含めて良い作品にまとまっていた。2022年末はアニメ映画の良作ぞろいで、THE FIRST SLAM DUNKとすずめの戸締まりという先行する2大ロングランヒットがあるにもかかわらず、幸い好調を維持しているようで、2023年1月21日時点でも延長公開している映画館がほとんどであり、多くの劇場では2月頭までは公開が続きそう。
その映画は試写会で先行して鑑賞したのだが、正規にも前売りを買っていたので、もう一度鑑賞した。
その時、試写会時点ではなかったものを購入した。
それが「かがみの孤城」 劇場版プログラム、いわゆるパンフレット。
このパンフ、50ページクラスで読み応えある(資料も多いし文字も多い)
最近の映画パンフレットは、購入しても時々広告ばかりでイヤになることもあるのだが、このパンフは広告が少なく、読みどころが多い(表紙類、表紙と裏表紙、そのウラ2つ、いわゆる表1~4を除いて48ページ、都合合計52面のうち、広告は3面のみ)。
あらすじや実際の映画の数カット、登場人物紹介、メインキャストインタビューや監督や原作者へのインタビューといったどんなパンフでもあるようなものに加え、制作に関する取材や設定画などが多く、どういう風にこの映画が作られていったかがよくわかる。
こういった映画のシーンの一部といったページもあるのだが、さほど多くない
特に制作側のインタビューや設定画は「『かがみの孤城』ができるまで」という部分にまとめられているが、「裏側」が知れて良い。
昔はこういった原画からセル画を起こしていたはずだけど、今はどうなんだろ?
映画のパンフって、その映画を思い返すよすがとして購入したりするけれど、ネットにいつでも映画公開時の公式紹介動画が掲示されているような現在では、むしろそちらの方が直接的な想い出しに繋がる。今後紙のパンフレットはこういった資料満載企画がイイナ。
全体の半分、25ページにも渡る資料集が見応えがあるパンフです。
【内容】
INTRODUCTION:原作について
STORY:あらすじ
CHARACTERS:登場人物紹介
IVTEREVIEW:當真あみ(こころ)、北村匠海(リオン)
CAST:キャスト紹介&一言 吉柳咲良(アキ)、板垣李光人(スバル)、高山みなみ(マサムネ)
梶裕貴(ウレシノ)、横溝菜帆(フウカ)、麻生久美子(こころの母)
芦田愛菜(オオカミさま)、宮﨑あおい(喜多嶋先生)
美山加恋(ミオ)、矢島晶子(幼いリオン)、池端杏慈(東条萌)
吉村文香(真田)、藤森慎吾(伊田先生)、滝沢カレン(擁護の先生)
「かがみの孤城」ができるまで
IVTEREVIEW:原作 辻村深月、監督 原恵一、キャラクターデザイン/キャラクター監修 佐々木啓悟
CHARACTER DESIGN
IVTEREVIEW:ビジュアルコンセプト/孤城デザイン/童話イラスト イリヤ・クブシノブ
CONCEPT ART
THE SOLITARY CASTLE DESIGN
ART BOARD
KEY ANIMATION
THEME SONG
STAFF
美術系資料が多い
映画のパンフはタイアップ企業の広告に多くのページを割き、主演の大写しの写真とわずかなインタビュー、映画のカットをちりばめただけの手抜きパンフも多い中、50ページソコソコのパンフに孤城のデザイン(THE SOLITARY CASTLE DESIGN)やART BOARDといったデザイン系の資料を詰め込んであり、映画を見ないでも楽しめるものになっている
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購入金額
1,000円
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購入日
2022年12月24日
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購入場所
イオンシネマ
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