たまたま格安品を見つけたので捕獲したRCAインターコネクトケーブルです。
本来1mで3万円弱というケーブルですが、写真を見て別のところに目が行って買ってしまったのです。
本来CROSSLINK ICはCARDASオリジナルのRCAプラグを採用しているのですが、この個体は独WBT製WBT-0144に換装されているのです。
しかも、近年通販で安価に販売されている廉価品(4個セットで2千円前後)とは異なり、コピー品ではなく本物の特徴を備えていました。そうなるとこのプラグだけで十分にお買い得と判断した訳です。ちなみに本物のWBT-0144はかなり昔に生産完了となっていますが、2個1組で実売価格7千円前後という高価な(といってもWBTとしては廉価モデル)製品でした。
ケーブルの方も一応確認しておきますが、CROSSLINKはCARDASのケーブルとしては廉価モデルですが、それでも私が普段使っているケーブルよりはむしろ高価です。前述の通り、RCAケーブルの1.0mペアで3万円弱という価格帯です。
プラグ目的の購入とはいえ、折角なのでケーブルとしての音質も一応確認しておこうということで、試聴してみることにしました。試聴方法としては、CHORD HugoとCayin HA-1Aの接続に使い、HA-1Aのヘッドフォン端子に接続して音質を確認するというものです。
音場の広さはそこそこだが、密度感がありヴォーカルが良い
試聴するには何かしら基準が欲しいということで、普段HugoとHA-1Aを接続するときに使っているZonotone 6NAC-Granster 3000α RCA 1.0mと比較してみることにします。
ヘッドフォンは普段使っているMassdrop × SENNHEISER HD6XX+Brise Audio STD001HP for HD650です。
まずは「安全地帯XIII JUNK / 安全地帯」から「田園」を聴いてみます。
Zonotone 6NAC-Granster 3000αは高域方向がやや強調され、エコー成分も多い美音タイプですが、CROSSLINK ICに交換すると低域の重心が下がり、玉置浩二の声もやや太さが出てきます。音場の広さは6NAC-Granster 3000αが上回りますが、密度感やヴォーカル・ギターの質感、ドラムの力感など多くの点でCROSSLINK ICが優位という結果になりました。この音の傾向で判断する限りCROSSLINK ICも偽造品ではなさそうです。
続いて「Separate Lives / Phil Colins & Marilyn Martin」を聴いてみると、フィル・コリンズの声がやや細身で上ずった感がある6NAC-Granster 3000αと、きちんと肉声感が出るものの少しだけ高域方向が甘い(経年変化の可能性あり)CROSSLINK ICという関係になりました。
Zonotoneの良さは判りやすい美音系ということなのですが、その反面特にこのクラスでは少し表現が浅い傾向がありました。その意味で厚みや力感がきちんと表現されるCARDASの良さが感じられた、CROSSLINK ICの方がより魅力的に感じられます。
実は後で別のRCAインターコネクトケーブルを取り上げるつもりで、どちらを比較対象として選ぶかをこの試聴で決める予定でした。CROSSLINK ICが偽物なら6NAC-Granster 3000αが勝つだろうと思っていたのですが、音を聴く限りCROSSLINK ICが優位でしたので、後日のレビューでもこちらを基準に使おうと思います。
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購入金額
5,500円
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購入日
2022年11月14日
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購入場所
HARD OFF
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