会社で使ってるファイルサーバーのDell PowerEdge R210 IIが壊れました。
どうやら電源が故障した模様。
発売が2011年4月。Xeonプロセッサ E3-1200、メモリ4GB×2=8GB(DDR3ーECC)。
とても古いサーバーなので、電源を修理するのも微妙ですので廃棄することにしました。
なお、メモリだけ、Dell PowerEdge R220に移設して4GB×4=16GBに変更。
用途は単なるファイルサーバーなので、WindowsサーバーにすることもないのでNASを検討。
データ量的には4ベイで十分。2022/11時点の機種でQNAPのTS-464とSynologyのDS923+。
Synologyは完全に業務用目線の様子。
2022年でZen4が出てる時代にZen1ベースの2コア/4スレッド。GPUも無し。
USBは5Gbps、NICも1GbEのみ。メモリに至ってはECCが必須という徹底ぶり。
2022年11月新発売のモデルなのに少し古いハードウェアですね。
よく言えば安定性を重視したハードウェア設計。
対して、QNAPはインテルCeleronで4コア/4スレッド。GPUもあって4K HDMI対応。
メモリも普通のDDR4。USBは10Gbps、NICは2.5GbE対応とハードウェアは最新系。
個人的にはQNAPもSynologyも8ベイNASを所持して使用してます。
なので、どっちのメーカーでも慣れているので迷ったのですが、やはりハードウェアが新しい規格の方がいいなと感じました。
CPUは2コア vs 4コアです。
GPUも搭載されているのでQuAiによる顔認識処理なども速い!
一番はNICが2.5GbEというのが決め手となりQNAPのTS-464を2台購入!!!
それにしても、QNAPが打ち出してる広告がいかにもって感じしますね。
やっぱり2.5GbEのネットワークは大きな差を感じます。ユーザーのニーズをわかってると思います。
将来的に、10GbE化するとなった場合でも、SynologyはPCIe拡張スロットが特殊形状でSynology純正アダプタで追加しなくてはならないという制約も痛い。
初期設定は簡単で画面の指示に従うだけ
設定は簡単。
①3.5インチのHDDトレイを4つ引き出す。
②メモリにアクセスできるようになるので、購入時に刺さっていた4GBのメモリを外す。
そして8GB×2枚に交換。
③HDDトレイに新しいHDDを4台セット。なお、トレイは良く出来ていてネジレスなので簡単です。
④NASにLANケーブルを繋いで電源を入れる。
⑤あとは画面の指示に従って進めていけば最新ファームへの更新、初期設定の完了となります。
メモリを16GBにしたので、色々と快適です。
設定項目がそれぞれわかりにくいところにあるのが難点。
初期設定完了後にやった事のまとめメモ。
①HDDのフォーマットとボリューム、Raidの作成。
なお、ボリュームには
静的ボリューム (Static)
シンボリューム(Thin)
シックボリューム(Thick)
の3種類があるので、用途に合わせて設定すること。
今回の用途ではシックボリューム(Thick)でRaid5にしました。
■静的ボリューム (Static)、シンボリューム(Thin)、シックボリューム(Thick) の違いは何ですか?
②アプリの追加
・QuFirewallで日本以外のIPの接続を不可
・Multimedia ConsoleでQuMusic、QuPhoto、QuSearchの検索対象フォルダの指定
・Hybrid Backup Sync3でメインNASとバックアップNASの同期設定
③タスクスケジュールが重複しないように時間の設定
・毎日 22:00/約15分/マルウェア定義ファイルの更新
・毎日 22:15/約15分/マルウェアのスキャン
・毎日 22:30/約15分/ネットワークゴミ箱の1週間以上経過を削除チェック
・毎日 23:00/約30分/共有フォルダサイズ、フォルダ、ファイルの数の更新
・土曜 00:00/約1時間/バックアップNASへの同期 ※NAS同士をNIC2で直結し2.5GbEで同期
・土曜 02:00/約6時間/アンチウイルス定期スキャン(クイック)
・日曜 00:00/約8時間/Raidボリュームのスクラビング(速度優先設定)
・月曜 00:00/約15分/Raidボリュームの自動再配置とSSDトリム
必要時間は大目に見てるけど、内容によっては結構時間がかかるタスクがあります。
平日9:00~22:00は負荷がかからないようにしたい。
土日は使用者は無いはずだけど、一応9:00~22:00はなるべく負荷がない方が理想。
ということで、このようなスケジュールを組みました。
ちょっと面倒だなぁと思ったのが、バックグラウンドで動いてるタスクが一覧になってるのでは無く、それぞれの項目の中にあります。
一通り見て確認しましたが、上記以外にもまだあるかもしれない。。。
Hybrid Backup Sync3でバックアップNASとの同期設定
Hybrid Backup Sync3でメインNASとバックアップNASの同期設定をすることができます。
設定自体は簡単なので割愛します。
良いなと思ったのはTS-464は2.5GbEのNICが2系統あることです。
NIC1は1GbEの社内ネットワークに接続。
NIC2はNAS同士を直結! 2.5GbEで繋がります!
そして、Hybrid Backup Sync3の設定でバックアップ時にNIC2を使用するように設定すれば、2.5GbEで同期処理されます。
ということで、実際にNAS内の118万ファイルの同期を実施。
同期対象が118.4万ファイル中、同期対象になったのは2.2万ファイル、55GB。
これを31分で同期が完了。
2.2万ファイルの同期が31分は速い!
とはいえ、平均速度的には30MB/s(240Mbps)だから2.5GbE(2500Mbps=312.5MB/s)の理論値の1/10程度しか出てない。
たぶん、対象のファイルコピー中は2.5GbEを生かした速度が出てるんだろうなぁと思いつつも検証は必要だと思ったので実際に検証してみました。
13GBの1つのファイルだけが入ったフォルダを作成し、そのフォルダだけを同期対象にしてテスト。
その最中のネットワークアダプターの状況を見てみました。
3回ほど同期を実施してみましたが200MB/sオーバーでコピーされていることを確認。
ちゃんと2.5GbEの効果が出ていることを確認できて満足♪
2.5GbEのHUBを持ってないけど、2.5GbEを活用出来ています☆
いずれ社内のHUBを2.5GbEや10GbEに買換えたい。
大容量ストレージのNASで仮想環境を動かそう!
最近のNASには仮想環境を動かすアプリも付いています。
QNAPだと「Virtualization Station」
「大きなファイルサイズになる仮想OSイメージ」を「大容量ストレージのNAS」で動かすというのは非常に相性が良い組み合わせだと思います。
既に使用中のVMwareの仮想OSイメージを変換して使用することも出来ると言うことなので、試しに使ってみようかな?と思い中。
幸いにもメモリを16GBまで増やしてるので余裕があるんじゃないかな?
いずれ試してみようと思う。
ただ、仮想OSを動かすならM.2 SSDを増設してSSDキャッシュ付けた方が快適らしい。
QTS 5.2へアップデート。そしてQuTS heroにも?
2024/08/15にQTS 5.2の正式版が公開されました。
少し機能追加はありますが、4台構成のNASにとって有効なのは少なかったです。
ただ、ランサムウェア検知・保護ができるようになったのは良い点かと。
とりあえず、これだけ有効にしました。
効果のほどはかかってみないとわからないので、試すことにならないで欲しいですね(笑)
でも、そんなことよりも気になる点が一つ。
ソフトウェア仕様の所にQuTS hero(Comming Soon)の文字が!
QTSの上位OSのQuTS heroへの対応予定があるらしい!
これは予想外のアップデートですね!
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購入金額
79,800円
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購入日
2022年12月11日
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購入場所
e-tokka
かもみーるさん
2022/12/11
他サイトでのベンチマーク結果を見ているとシングルコア性能は若干落ちるようですが、マルチコア性能に期待が持てます。
シックボリュームだとパフォーマンス優先になる反面、スナップショット(前回からの差分)が取れなくなるみたいですが、何かしら(ヒューマンエラーや未知のランサムウェア等)でデータ消失したら、最悪バックアップNASからデータ復旧するという感じでしょうか。(復旧時はバックアップから直近までのデータ消失だけの被害で済む感じ?)
会社でご使用されるのであれば、最低でもIPアドレスの第3オクテットあたりから伏せた方がよいかもです。
まこりんさん
2022/12/11
スナップショットは使っては無いので、最もパフォーマンスがいい静的ボリュームでもいいかなって思ったのですが、将来的にHDDの容量増やすとか言うときに便利なように今回はシックボリュームにしました。
パフォーマンス差は少しあるようですが、結局2.5GbEという制約の中では静的とシックは大差が無いかなって感じですね。
10GbEにすれば差が出るかもだけど。。。
復旧時は週一回同期のバックアップNASのIPをメインNASと置き換えて運用継続って感じかな。
IPは指摘ありがとうございます。