以前Macbookを使ってJ-Cubeのレビューを書いた際に、WindowsとMac OSの双方に対応する高音質再生ソフトということで、「Audirvana 本」の体験版を活用しました。
このときには体験版の利用可能期間でレビューが作成できてしまったため、実際の購入には至っていませんでした。予算ができ次第買おうとは思っていたのですが、車の整備等で大きめの出費が続いていたため、Audirvanaの購入は後回しになってしまっていたのです。
しかし、10月にバージョンアップが実施されると同時に、為替変動による金額調整で値上げが入ると予告されました。同じものを購入するのに少なからず値上げがあるというのも何となくしっくり来ないので、急遽値上げ前に購入することにしました。
Audirvanaは現在2つの製品体系があり、一般的には月額または年額式のサブスクリプションで契約する「Audirvana Studio」が知られています。これはローカルのライブラリだけでは無く、ストリーミングの音源も一括管理でき、UPnPにより自分のライブラリーを他のデバイスに送信することが出来るという、ネットワーク機能を重視したものです。
ただ、私の場合は元々自宅にDLNAサーバーを構築していますし、ストリーミング再生にあまり興味もありません。ローカルのライブラリを高音質に再生できればそれで十分なのです。そこで私に適したもう一つのAudirvanaが、Macbookでも体験版を活用していた、ローカルのライブラリの再生に特化してライセンス体系も買い切り型となる「Audirvana 本」ということになります。
「J-Cube」のレビューでも触れた通り、Windows版、Mac OS版が同一ライセンスで利用可能です。同時起動できるのは1台のみですが、インストール台数には制限が設けられておらず、オーディオ再生に使う全てのPCに導入しておいても問題ありません。
有償ソフトを使う価値が感じられる実力
普段私のメインPCでは、フリーウェアでプラグインによる多彩な拡張も長所となる再生ソフト、foobar2000を使っています。
これに各種プラグインを導入して、WASAPIやASIOの出力、DSD再生等を可能にしています。
一方Audirvana 本はさすがに有償製品だけあり、単にインストールするだけでそれらの機能は全て使用可能です。
上の写真でジャケットがごく一部しか表示されていないのは、レコードから取り込んだ音源ばかりで、自分でジャケット写真を埋め込む作業を行っていないものが多いためです。
アルバムを開くと曲単位での選択が可能となります。操作画面自体は割合機能が絞り込まれてシンプルな構成です。
再生している曲データの解析機能もあります。表示中のデータもやはりレコードから取り込んだWAVファイルですが、特におかしい点はありませんでした。
各種設定も当然可能で、ここから出力する機器やWASAPI/ASIO/カーネルストリーミングの選択、アップサンプリングのON/OFFなどが行えます。
実はライブラリの整理が面倒そうで、まだ自作のWAVデータ以外は登録していないのですが、foobar2000と全く同じデータを同じようにWASAPIやASIO出力で聴き比べてみても、より生っぽい質感は感じられるようになりますし、臨場感も向上していて、有償ソフトを敢えて使うメリットは十分に感じられるものとなっています。スタンドアロン型の再生であればこれで十分ではないかと感じられました。より高価な再生ソフトもいくつかありますし、体験版等で試してみたりもしたのですが、ちょっと盛っているというか大げさ感が出てくるものもあり、必ずしも高価なソフトを入れれば良いというものでもありませんでした。その点で、Audirvana 本は価格と音の実力がうまく釣り合っているという印象を受けます。
なお、10月に予定されているバージョンアップで「Audirvana 本」という名称は廃止され「Audirvana Origin」となるそうで、それと同時に値上げも行われます。値上げ前に購入しても「Audirvana Origin」には問題なく移行出来ますので、値上げされる前に買っておいても良さそうです。
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購入金額
12,880円
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購入日
2022年09月19日
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購入場所
Audirvana 公式サイト
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