3D コンテンツを制作する際、静かな水冷 CPU に対して GPU 側のファンが高回転しているのでパフォーマンスが気にはなっていたのですが。
最初は「冷却ファンを追加して GPU に風を当てればいいかな」と軽く考えていたところ、PC ケース内の温度を調べたところ、グラボに風を当てるほど熱くなっている部分は無く、グラボの裏側「基盤」の方から熱が漏れ出していることが分かりました。確かにここ、冷却されてないですもんね。
むき出しの基盤なので電気を通す素材のヒートシンクを設置することもできずに悩んでいたのですが、絶縁体の放熱ゴムというものが売られていることを知り、新古品?らしく800円で売られていたのもあり、試しに購入してみました。
消しゴムや粘土みたいな素材で、触るとひんやりとして気持ち良いです。
熱をめちゃくちゃ吸い上げてくれそう。
強く握ると押しつぶすことができるのですが、反発力がありじわじわと元の形に戻ります。
戻り方はゴム、触り心地は粘土、体感温度は金属という感じ。
グラボ裏の基盤に貼り付けることを最初から考えていたので、
一番の問題は「粘着力がありすぎると困る」だったのですが、両面シールなども無く、べたべたしてはいるものの癒着しそうな接着材のようなものは無さそうで安心しました。
製品自体の粘着力でひっつく感じです。
製品は、12mm と 5mm のものがあるようです。
僕は新古品で購入したので、選ぶことも無く 5mm のものを購入したのですが。
意外に 5mm って厚いな、と思いました。
熱抵抗値を考えると薄めのものが良さげな気がしますが、厚めのものは金属製 PC ケースの間に挟んでボディ全体をヒートシンクにするとかできそうなので、可能性が広がりますね。
しかし、水冷パイプが邪魔だな……。硬くて曲げられないし。
絶縁性を信じていないわけではないですが、一番熱くなっている GPU の裏側に思い切って装着。
基盤には当然凹凸があるのですが、柔らかい素材なので覆いつくすように密着し、熱伝導性をあげています。
その上にひとやまいくらの安っいアルミのヒートシンクを置いただけ。
ヒートシンクは最初は真ん中に1個だけ付けていたのですが、最終的にゴムを覆いつくすように設置しました。(温度変化は正直変わらない気がする)
廃熱するための大型ファンがあるので空気は流れているのですが、ここに直接風を当てられるエアフローを模索中。手前にもう1個ゴムを置けば絶縁した台座になるので、その上に小型の静音ファンを設置して手前から奥へと送風できそう。
とりあえずやれる範囲で劇的に温度が下がったのですが、長期計画で見直していくつもり。
絶縁かつ放熱を実現
熱伝導率を考えると両方の性質を併せ持つ素材ないでしょと考えていたのですが、意外にあるものですね。自分にとってやりたかったことそのものを実現できる新素材だったので、満足です。
取り付けた感じ、10度以上は下がっているはず。
なのですが、高温になってから冷めるまで時間がかかるようになったかな、というのが正直な感想。
ヒートシンクのアルミかゴムかが何かしら蓄熱されていて、素の基盤の時より放熱が弱くなったのか……。設置前の数値をちゃんと取っておけば良かったと後悔しました。粘着しているだけなので取り外すことも容易なはずですが、面倒です。
安心の日本製
一度設置してしまえばメンテナンスも必要なく、気に入らなければ簡単に撤去できる粘着性と良いこと尽くし。メーカーの HP によると、「かなり経時劣化が少ない製品」と記載されており経年劣化の心配も無さそう。
凸凹した基盤でも取り付けて剝がすことができるという性質もありがたい。
機能価格
4cm × 4cm のゴム片が千円ちかい値段と考えたときに高いと思うか安いと思うかですが、サイズを考えるとちょっと高めな気もします。
僕は通電せずに吸熱できる素材を探していて、この素材しかなかったので値段的には逆に安いと考えてました。
お手軽に試せる価格ではあるはずなので、冷却ファンやヒートシンクを考える時に、こういった素材も利用していきたいですね。
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購入金額
880円
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購入日
2021年12月26日
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購入場所
かもみーるさん
2021/12/29
マザーボード裏側もそれなりの熱があるので、冷やすと安定するかもしれません。
yasukawaさん
2021/12/29
jakeさん
2021/12/29
ファンがない側はどうしても不利なんだろうなあと。
yasukawaさん
2021/12/30