以前光城精工製仮想アースCrystal Eを活用して、Technics SL-1200Gのアースラインから飛び込むノイズの対策を行い、紆余曲折はあったものの大きな効果を得ることが出来たという話を書きました。
このとき、意外と高い効果が得られたのは、アースケーブルの交換とアースケーブルへのケーブルインシュレーター装着でした。ケーブルインシュレーターはその時点でSUNSHINE Spiral Exciterしか持っていませんでしたので、それをそのまま使っていました。
しかし、Spiral Exciterはあくまでもマグネシウムの制振効果をケーブルに付加することが主目的であり、ノイズシールド効果もある程度は見込めるものの、そこを売りにしている製品ではありません。
そこで、よりノイズシールドの方に重きが置かれているケーブルインシュレーターということで、試してみる気になったのがKRYNA製Helca 1でした。
実はSpiral ExciterとHelca 1は見た目や使い方がよく似ているのです。Spiral ExciterはSUNSHINEブランドで発売されていますが、設計・製造はTIGLONであり、TIGLONはKRYNAから派生して生まれた会社であるだけに、「親元のパクリ」と言われないかかなり気にしていたという話もあるようで…。まあ、構造的にはマグネシウム箔を封入しているSpiral Exciterと、スティッキー溶液と呼ばれる特殊ダンピング溶液を封入するHelca 1という関係で、狙っている効果や発想は全く異なっているわけですが…。
狙い通りのノイズ遮断効果
Helca 1自体はSpiral Exciterと同様にケーブルに巻き付けて使うのですが、Spiral Exciterはケーブルに密着させることを推奨しているのに対して、Helca 1はむしろきつく密着しない方が望ましいとされているようです。
実はアースケーブルのような細い線では、Spiral Exciterではきちんと巻けずに徐々にずれてきてしまっていました。その意味でも、最終的には他のケーブルインシュレーターに交換する必要があると思っていたわけです。
マジックテープでケーブル巻き付けること自体はどちらも同じなのですが、Helca 1は先端を膨らませていることで、巻き付け時に位置がずれにくいという長所があります。
このため、アースケーブルに使ってもしっかりと固定することが出来るようになりました。
Helca 1とアースケーブルが極力触れないように注意しつつ、Crystal Eにアースケーブルを接続しています。
さて、これで効果があったのかと言いますと、はっきりとありました。ノイズの量がさらに減ると同時に、付帯音が減少してよりすっきりとした音になっています。これまで長年アナログ環境を使ってきましたが、これまでで最もノイズの低減に成功したと言って良いでしょう。
同じSL-1200G+EA-200+AT-OC9/IIIの組み合わせであっても、購入当初の音からは随分進化したと思います。当時の環境で残しておいたハイレゾWAVと、この環境になってから同じ曲を再生したハイレゾWAVとでは、明らかに格が違っています。ケーブル周りやセッティングで、これだけ詰められるということが改めて実感できます。
Helca 1が期待通りの効果を示してくれましたので、Spiral Exciterはまた別のケーブルと組み合わせて活用したいと思います。
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購入金額
7,800円
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購入日
2021年05月15日
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購入場所
オーディオユニオン
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