ここ数日掲載している、自作電源コードに使ったパーツの最後、両端のプラグとなります。
自作電源ケーブルで、比較的リーズナブルな価格帯の端子類を用意しているブランドというと、オヤイデ、FURUTECH、そしてaetといったところでしょうか。
普段自作しない私からすれば、何を以て善し悪しを判断するのかがわかりません。そこで、実際に使っているケーブルに採用されている部品であれば最低限間違いは無いだろうということで、aet HCR AC Rev.BやEx-pro AC-1で使われている、aet製品を選ぶことにしました。
この2つは、いずれもIECプラグにaet PSE-320HG、電源プラグにaet PSE-018HGを採用していますので、その組み合わせそのもの(厳密には現行商品の電源プラグはPSE-018HG V2)を購入しました。本来は別々に売られている製品なのですが、大阪のオーディオショップ、シマムセンでセット購入で少し安めに売られていましたので、そちらを購入しています。
まずは電源プラグのPSE-018HG v2から見てみましょう。
利用可能な電線の規格はこちらに記載されている通りです。PAD AC-IOTAは丁度11mm径ですから、隙間があまり出来ない理想的な組み合わせです。
aet製のプラグ類は、医療機器用のプラグ等を手がける明工社のOEMとなっていて、明工社の既存製品をオーディオ向けに手直ししてaetブランドで発売しているという形です。このPSE-018HG v2を含むPSE-018シリーズはME2591という医療用電源プラグがベースとなっているようです。
続いてIECプラグのPSE-320HGの方も見てみましょう。
こちらも明工社のOEMらしいですが、カタログを見てもベースモデルらしきものは見つかりませんでした。aet向けに新規設計されているようです。
aetのロゴと明工社のロゴの両方が刻印されていることがわかります。
ロジウムよりは穏やかで聴きやすい
それでは、実物を確認してみましょう。
まず、こちらのPSE-018HG v2は前述の通りME2591というベースモデルが存在するのですが、そのためかは不明ですが組み立てに必要な寸法情報などが記載されていません。そのため、電線をカットする際に必要な寸法はME2591の説明書を参照してそれに準拠させています。
導体を直接取り付けることも出来ますし、圧着端子を介しての接続にも対応していますが、圧着端子は添付されていません。そのため、別途ニチフ製の圧着端子を購入しています。
また、ボディがシースルーであるため、中の状態が容易に確認できるのも美点でしょう。
よく見るとそれぞれの取り付け口に「W」「G」という刻印があるのですが、「W」がHOT、「G」がGROUND、何も無い口がCOLDという割り当てのようです。
続いて、PSE-320HGの方に移ります。
こちらはわかりやすく、接続には添付の圧着端子を使うよう、ボディに直接注意書きが刻印されています。
ここで見えているビニールの小袋に圧着端子が入っていました。
12AWGのAC-IOTAであれば、この圧着端子で丁度良く収まります。あまり細いケーブルを使う場合には、別途細めの棒状圧着端子を用意した方が良いかもしれません。この棒状圧着端子は大同端子製A-5.5というものだそうです。
PSE-018HG v2とは異なり、直接導線を取り付けるのは少々リスクがありそうです。素直に棒状圧着端子を使った方が良いでしょう。
PSE-018HG v2にはなかった、説明書がきちんと用意されています。こちらはそれぞれの取り付け部手前に「L」「○(厳密にはアースマーク)」「N」と刻印されていますが、これは「L」がHOT、「○」がアース、「N」がCOLDと接続すれば良いようです。
PSE-320HG側は必ず圧着端子を使いますので、この加工さえきちんとしておけば、ショートの危険性などはまずありません。ケーブルが硬いと取り回しはやや厳しくなりますが、安全性は高い構造です。
オーディオ用の電源端子としてはローエンドクラスの製品ですが、1本3万円台クラスの完成品であれば、使われている部材はせいぜいこのクラスです。この価格でもオーディオ用電源ケーブルとしての実力は十分確保されていますので、10万円オーバークラスの完成品と張り合うようなものを作るので無ければ、これ以上は必要ないと思える完成度です。
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購入金額
6,048円
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購入日
2021年03月08日
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購入場所
シマムセン
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