先日CIEM 2Pin用のこのケーブルを掲載しましたが、実は昨年先に新品で購入していたのが、こちらのMMCX版でした。
私はあまりMMCX対応のイヤフォンを持っておらず、ケーブルを買うとなるとCIEM 2Pin用ばかり購入していました。
Acoustic Revive REC-130SH-Sというお手頃価格ながら満足度の高いケーブルを持っているということもあり、それ以上はなかなか入手する機会が無かったのですが、1本ぐらいはまともなクラスのケーブルも持っておこうという意味合いでClear force MMCX Ver.2を購入しておいたのです。
ただ、その後も結局MMCX対応のイヤフォンはさほど増えることなく、CIEM 2Pin用のイヤフォンとケーブルばかりが増える結果となり、このケーブルは組み合わせる相手がないまま箱の中に眠っていました。たまにMMCX対応機を買った時に、試聴用に引っ張り出してくるケーブルではありましたが…。
同じシリーズのCIEM 2Pin用を入手したこと、そして久しぶりにMMCX対応のイヤフォンを入手したということでその試聴結果を書くために、先にこのケーブルについて書いておこうということで、今回取り上げることにしました。
CIEM 2Pin用の方でも書きましたが、このケーブルにはイヤーハンガーが添付されています。ケーブル側には特定方向の癖などは付いていませんので、イヤフォンによってはこのイヤーハンガーも必要になるでしょう。
分岐部よりも機器側の方は結構太いチューブで構成されていて、イヤフォン用としては取り回しはあまり良くありません。ヘッドフォンであれば気にならない太さだと思いますが。
ORBらしい中高域
それでは試聴に移ります。
今回組み合わせたのは、イヤフォンがWestone W40(初期型)、DAPがHiBy R6となります。Westone W40については後日改めて取り上げる予定です。
DAPについては、実は当初Astell&Kern KANNを使ったのですが、KANNとW40の相性があまりにも悪く、音になっていなかったので急遽R6と交替となりました。
Westone W40はケーブル欠品で購入しているため、先に他社のケーブルで試聴して、Clear forceに差し替えることで音質の傾向を探っています。
第一印象はCIEM 2Pin用と全く同じで、低域方向はあっさり目で、中高域~高域の爽やかさが特徴的な、ORBらしい音というものでした。トーンバランスも高域方向がやや強めだと思います。
音場は十分に広めで見通しも良好です。KANNとの組み合わせは音場が全くまともに広がらず酷い音だったのですが、R6では十分なレベルで広がり、定位も自然(当然頭内定位ではあります)にまとまりました。
W40は重低音があまり出ず、その上の部分が厚めに出てくるタイプのイヤフォンであり、Clear forceも重低音はさほど得意なケーブルではありませんので、重量感、力感といった要素はもう一つです。ただ、他のケーブルでは音場は広がっても見通しの悪さが気になったのですが、Clear forceとの組み合わせでは明瞭度が大幅に増し、十分納得できるレベルに達しました。ケーブル自体の性能は1万円台半ばとして十分なものでしょう。
また、率直に言って私はWestoneのイヤフォンの高域方向はあまり好きな音ではないのですが、Clear forceはそのしっくりこない部分を多少ながら改善してくれる良さがあります。私が所有するMMCX対応のイヤフォンとしてはW40がもっとも上のクラスとなりますので、当面はこのイヤフォンとの組み合わせで使おうと思う程度には良好な結果となりました。
通常価格で購入していても価格に見合った満足度は十分に合ったと思いますが、この個体は約半額で購入していますので、コストパフォーマンスにも文句はありません。
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購入金額
8,085円
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購入日
2019年08月07日
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購入場所
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
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