レビューメディア「ジグソー」

付属品の豪華さは群を抜く

最近至る所で格安販売を見かけるイヤフォンが、このAZLA ORTAです。

 

元々は1.5万円クラスで発売されたダイナミックドライバー搭載、MMCXリケーブル対応イヤフォンで、AZLA製品群のボトムラインに位置するモデルでした。

 

私自身、以前添付ケーブル目的で初代AZLAを購入したことがありますが、そのときの評価は少々辛めだったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ケーブルやイヤーピースなど周辺オプションはなかなか良い出来であるものの、イヤフォンそのものの魅力はさほど無いことから、「イヤーピースメーカーのAZLA」などと揶揄されることもあるくらいで、個人的にもイヤフォンメーカーとしてはさほど評価していません。

 

それなのに何故敢えてそのAZLA製のイヤフォンを買ったのかといえば、端的に言えば初代機同様に添付品に魅力があったためです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ORTAの発売当初のパッケージでは、添付ケーブルは2.5mm4極バランスケーブルで、さらに2.5mm4極-3.5mm3極の変換ケーブルが同梱されるという形でした。

 

しかし、今回購入したパッケージは後日追加された仕様のもので、標準ケーブルがMFi認証対応のLightningケーブルで、さらに4.4mm5極ケーブルが同梱される形となっている、お買い得仕様のものです。

更新: 2020/12/09
音質

5千円以下クラスとしては許容範囲だが…

実はORTAは過去に何度か聴いていて、音質面で見るべき点が特にないことは最初から判っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで今回は、添付されている2本のケーブルとの組み合わせという観点から試聴してみることにしました。

 

まずは4.4mm5極のケーブルです。このケーブルは香港Labkable製の銀メッキOFC線採用のもので、AZLAの代理店であるアユートの直販では単品3,980円で販売されているものです。

 

 

手持ちのDAPで4.4mm5極端子に対応しているものというと、Acoustic Research AR-M200かFiiO X7+AM3Dだけですので、今回はAR-M200との組み合わせで試聴します。

 

 

 

 

 

 

 

音を出してすぐに、ケーブルを替えても基本的な印象はそのままであることを再認識します。

 

基本的にはやや高めの低域(50Hz以上)の辺りが結構派手に持ち上がったローブーストサウンドです。高域の抜けは悪く、質も決して良くありません。中域の質に関しては可も不可も無くといったところで、当初価格がAcoustic Research AR-E100とさほど変わらなかったことを考えると、明らかに物足りない音です。

 

 

 

 

 

 

そこで今度は標準装備のLightningケーブルに交換します。聴くのは当然iPhoneということで、iPhone Xs Maxと組み合わせます。

 

 

 

 

 

 

 

 

何と、真っ当なDAPで聴くよりも、こちらの方がバランスが良いのです。さすがに楽器やヴォーカルの質感はAR-M200には全く及びませんが、質の悪い低域の張り出しが緩和され、高域方向の粗も目立たなくなり、全体的には聴きやすい音に感じられます。

 

もっとも、それでも1.5万円クラスとして妥当な音であるかといわれると難しいところです。5千円以下でLightning接続という前提で評価するのであればまずまずでしょう。

更新: 2020/12/09
コストパフォーマンス

添付品だけで元が取れる

イヤフォンとしては正直言って3千円程度でも「妥当」ではあるものの「お買い得」とは言い難い出来の製品です。

 

しかし、この製品の添付品を考慮すると評価は一変します。

 

 

 

 

 

 

 

 

箱の中身はこの写真の通りとなります。詳細を確認してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは文中でも紹介しているLabkable Silver Plated MMCXケーブル(4.4mm5極)で、これだけで実売価格3,980円とこのパッケージ全体の金額を超えているのです。

 

さらにLightning - MMCXケーブルですが、こちらは単品販売はされていないものの、発売時に通常の2.5mm4極ケーブル同梱のORTAよりは、Lightningケーブル同梱のORTAの方が3千円ほど高く設定されていましたので、4~5千円の価値はあるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして添付イヤーピースがAZLA SednaEarfit Lightで、全5サイズが各1ペアずつとなります。こちらは基本サイズのS/M/L各1ペアで1千円以上で販売されているものです。

 

 

つまり、この添付品の価値を考えると、このパッケージが3千円少々で買えるというのは、破格ともいえる安さであるということになります。イヤフォン本体の魅力は正直感じられませんが、添付品を買ったと思っても損はないほどのコストパフォーマンスの高さを示します。

 

要は、それだけイヤフォン自体が売れなかったということなのでしょうけど…。

  • 購入金額

    3,300円

  • 購入日

    2020年12月06日

  • 購入場所

    NTT-Xストア

22人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • harmankardonさん

    2020/12/09

    イヤーピース目的でも良さそうですね.
    ケーブルはLightningは使わないし,4.4mmも再変換は面倒なので,微妙です.
  • jive9821さん

    2020/12/09

    > harmankardon さん

    添付ケーブルは2.5mm4極、3.5mm3極、4.4mm5極から選択可能なのですが、
    今回は手持ちに殆ど無かった4.4mm5極を敢えて選んだだけです。2.5mm4極も
    多分まだ同じ値段で出ていると思います。

    今後買うDAPはどうしても4.4mm5極が主流になるだろうということで、今回は
    それを想定して4.4mm添付版を購入しました。
  • L2さん

    2020/12/10

    この商品の2.5mm添付版を買いました。
    MMCXコネクタでライトニングケーブルというのが、以前、プレミアムレビューで頂いたWESTONEのイヤホンに使えるのか、興味が有ったからです。

    ライトニングーイヤホンの出力のある本体が届いたら、試してみたいな、と思っています。
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