現在、電源タップKOJO Force bar 6.1への電源供給用のACケーブルとして、Zonotone 6N2P-3.0 Meisterを利用しています。
ロジウムメッキプラグを採用しているためか、若干高域にキャラクターが乗る傾向はありますが、バランスとしては悪くなく、audio-technica AT-PT1000の時代からそのまま使い続けています。このケーブルはACプラグが2ピンであり、変換アダプター等を使わなくて済むという利点もあるためです。
しかし、たまたま安価に同じ形状のSAEC PL-3000Dというケーブルが手に入りましたので、これを試してみることにしました。PL-3000Dはサエクコマースの30周年記念で発売されたというハイコストパフォーマンス製品とのことですが、その発売からは既に15年ほど経過しています。
箱は欠品だったため、このような形で届きました。
皮膜の文字で判断する限り、電線部分は大東特殊電線という、主に弱電用ケーブルを得意とするメーカーが製造しているようです。耐圧は125V 15Aと標準的な仕様です。
プラグはどちらもモールドで、コンセント側は金メッキされています。
この製品で不可解なのは、SAECとしてはローエンドクラスとはいえ、2万円のオーディオ用電源ケーブルとしては珍しく極性表示が無いという点です。
音を聴いて比較してみた結果、コンセント側のプラグに書かれている「15A 125V」という文字の「V」の側がグランドと判断(こちらの方がヴォーカルの実在感と低域の重量感が上回ります)して使っていますが、この辺りは表示しておく方が親切なのは間違いありません。
もう一つ不可解なのは、インレット側の根元にフェライトコアと思われるものが組み込まれているという点です。
フェライトコアは確かにノイズ感を減らす働きはありますが、音の鮮度や躍動感が減衰するという副産物もあります。外せるように作るのならまだしも、組み込んでしまうのは少々乱暴な気がします。
誇張感が無くやや甘め
それでは、前述の通りZonotone 6N2P-3.0 Meisterの代わりに使ってみることにしましょう。
現状でForce bar 6.1にはTechnics SL-1200GやPhasemation EA-200が繋がっていますので、レコードを聴き比べれば違いがわかりやすいということで、早速数枚聴いてみました。
まず、基本的には中域の勢いがある6N2P-3.0 Meisterとは異なり、総じて落ち着いたトーンが特徴といえます。少しレンジが狭く感じる6N2P-3.0 Meisterよりは広がった感はありますが、アタックが少しおとなしいという印象を受けます。
AC側のプラグがロジウムメッキと金メッキという違いが表れているのか、高域方向も少し派手目な
6N2P-3.0 Meisterに対して、少し角が丸まって落ち着いたトーンのPL-3000Dとなります。
PL-3000Dは低域方向にもこの丸まってくる印象があり、全体的にやや辛口だった6N2P-3.0 Meisterに対して、一気に甘口な方向に振れた感があります。どちらが良いかはソース次第だと思うのですが、私が普段聴くジャンルであれば6N2P-3.0 Meisterの方がカバーできる範囲は広いかもしれません。
そして前に触れたフェライトコアですが、やはりこの影響は無視できないと思います。どうしても6N2P-3.0 Meisterよりも音の表情はやや乏しく感じられます。
SL-1200G+AT-OC9/III自体がアナログとしてはかなり高解像度の引き締まった音ですし、ヴォーカルなどもかなりの実在感が出ていたため、結果的に出てくる音は、レコードの再生であればそう悪くはありません。
しかし、ケーブルとしての実力は6N2P-3.0 Meisterよりは結構高価(新品当時の実売価格は約2倍の開きがあります)である割には、少し物足りなく感じられます。
同じくACプラグ側が2ピンで価格も近い、LUXMAN JPA-15000辺りと比較してみたいところです。
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購入金額
3,850円
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購入日
2020年10月23日
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購入場所
HARD OFF
kaerkiさん
2020/10/30
きっと僕には感じとる事ができないかもです。
僕の感じとれる範囲は
スピーカーを変える →変わる。
スピーカーの高さを変える →変わる
レコードを洗う →スンゲー綺麗に聞こえるw
レコード針を新品にする →更に綺麗に色んな音が聞こえだす
耳掃除をしてみる ←いまココ
素人的な事しか感じとれない凡人です・・・・
jive9821さん
2020/10/30
電源ケーブルやシェルリードは、恐らく多くの方が一聴して違いを感じ
取れるのでは無いかという位に変わります。ラインケーブルなどは価格差が
数倍というものを比べないと、意外と判らない場合もあるかもしれませんが…。
以前は私もケーブルには無頓着だったのですが、以前よりもヘッドフォンで
音楽を聴く時間が増えたためか、ちょっとした差が随分気になるようになって
しまいました。
私の場合は音感が少し独特なようで、試聴会でレコードを聴いていて僅かに
回転数が狂っているのが耳についてしまったりと、ある種の違いに妙に敏感
だという点は否定できません。