何かの取り外し品と思われるディスクリートオペアンプです。ビンテージ品なのでデータシートが見つかりませんが、出品者の解説によれば電源電圧は±15V~±20V、負荷は75Ωを前提としています。
見通しが良くてドンシャリ
OPA627と比べると見通しが良いようで、残響がもう少しはっきり聞こえてきます。また、高域がよく聞こえます(ハイ寄りという意味ではない)。全体的に言えばドンシャリ傾向です。MUSES03のほうが高域がおとなしく、もう少し繊細に鳴ります。ただ、OPA2134と比べると見通しが良いのは確実です。
なんと過渡波形にジッタが出ています。しかもリンギングが激しすぎます。発振しているのかもしれません。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
発振しやすいかもしれない
ピン配置が現在一般的なものと異なります。ディスクリートオペアンプでは事実上の標準だったAPI2520互換配列となっています。API2520互換モジュールは1回路品なので、ステレオで使うには2つ必要です。2回路オペアンプで一般的なRC4558(NJM4558)互換配列(または、1回路オペアンプで一般的なμA741互換配列)で使うには変換基板が必要ですが、そのような基板が市販されているのを見たことがありません。そのため、ユニバーサル基板で作っています。
過渡応答を見る限りユニティゲインでは安定しないようなのでZobelフィルタを使うなど対策が必要です。負荷をオープンにしたうえでゲイン11倍にしても発振する様子があったので注意が必要のようです。
API2520互換配列では電源端子としてV+とV−のほかにC(GND)がありますが無視(オープン)しても動作します。存在意義のわからない端子です。
発熱は少ない
24V駆動のcMoy回路で使用した場合、室温25.1℃に対して、パッケージ表面温度が26.8℃まで上昇します。発熱の少ないモジュールです。
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購入金額
4,000円
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購入日
2020年04月19日
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購入場所
ヤフオク
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