まずは収録曲と、（仮想）デュエット相手を以下に記載しておきます。

01. The Songs Gotta Come From The Heart / with Jimmy Durante
02. Goody Goody / with Frankie Lymon
03. Dream A Little Dream Of Me / with Mama Cass
04. I Believe In You And Me / with Whitney Houston
05. Sunshine On My Shoulders / with John Denver
06. Zing! Went The Strings Of My Heart / with Judy Garland
07. Moon River / with Andy Williams
08. The Look Of Love / with Dusty Springfield
09. The Candyman / with Sammy Davis, Jr.
10. I Wanna Be Loved By You / with Marilyn Monroe
11. What A Wonderful World / with Louis Armstrong

前述の通り、この作品の制作時点で、ここに記載されたデュエット相手は故人となった方々ばかりです。

上記の楽曲については、YouTubeにてオフィシャル音源が公開されていますので、一部をこちらに紹介しておきましょう。

おそらく、洋楽にさほど通じていないという方でも、どこかで聴いたことがあるという楽曲が多いのではないかと思います。

1曲ずつ聴いていくと、いかにもバリー・マニロウらしい手堅く高い水準の出来です。彼が2000年代後半から手がけ続けている、往年の名曲のカバー集の流れに沿ったものであり、安心して聴ける完成度です。

ただ、今回の仮想デュエットについていえば、最初に紹介した「Unforgettable」の後追いにしか感じられない部分がありました。音質的なクオリティも含め、どうしてもあの完成度には及んでいないと思えてしまうのです。

特に同じようなノリで計11曲（1,2曲目はメドレー形式で、ほぼ10曲構成に感じられます）が続いていくと、最後の方になると「もう十分です」という気分になってしまいます。この辺りは、どうしても元音源の制約が強く、今までのカバー集のような完成度には到達できないということなのでしょう。

上で紹介している、80年代楽曲のカバー集「Greatest Songs of the Eighties」や、その前作（70年代楽曲カバー集）の「Greatest Songs of the Seventies」などは今でもよく聴いている愛聴盤なのですが、この「My Dream Duets」にはそこまでの思い入れは感じられそうにありません。

公平に見れば決して出来が悪いわけではありませんので、YouTubeにアップされている各収録曲を聴いてみて、ピンと来るものがあるようであれば入手されると良いかと思います。