レビューメディア「ジグソー」

破格のお買い得モデル

先日、Black Fridayなど特別な機会で無ければ目を通さない、DELLからの特売案内メールを何となく読んでいると、異様に安いノートPCが掲載されていることに気付きました。

 

単純な単価であれば約1.5万円のCeleron搭載モデルが安かったのですが、私が目を引かれたのは第8世代Core i5、メモリ8GB、NVMe SSD 256GB、フルHD液晶、さらにはディスクリートGPUであるNVIDIA GeForce MX130を搭載していながら、値引きクーポン(これは誰にでも用意されているもの)適用で通常の処分価格からさらに5万円引きとなり、税別価格が39,980円となるVostro 15 5000(5581) プレミアムでした。

 

 

もっとも、その時点で間違いなく安いとは思っていたものの、15インチクラスのノートPCは使う機会が無く、買っても仕方ないかと思い、ZIGSOWの日記で紹介するだけにとどめていました。

 

 

 

 

 

しかし、眺めている内に「冷静に考えれば普段メインで使っているデスクトップPCよりもGPU以外は高性能なんだな」と考え始めてしまい、気付いたら購入していました。

 

購入時点では納品予定が年明けとなっていたため、年末年始のおもちゃには出来ないかと少し残念に思っていたのですが、予告よりは随分早まり12月20日に無事到着したため、丁度良いので今年最後のレビューのネタにしようと思い、今回ここに取り上げることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

国産PCのデザインされた外箱を見慣れていると、このシンプルさに若干の戸惑いを覚える外箱でした。まあ、中身には関係ないので問題ではないのですが…。

 

 

 

 

 

 

 

添付品はACアダプターと説明書等の冊子類のみというシンプルさです。

更新: 2019/12/29
外観

外装色は意外と良い色

特に何もカスタマイズしないで注文したのですが、たった1箇所だけ注文時にデフォルト選択ではない選択肢を選んだ場所があります。それは外装色でした。

 

 

 

 

 

 

 

通常のこの製品はアーバングレーというダークグレーのメタリックで塗装されているのですが、今回は水色がかった明るいシルバーである、アイスグレーを選択しています。これによりビジネスPC感は少し薄まっているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

底面には「Vostro」のロゴがわざわざエンボス加工されています。Vostro=低価格ビジネス向け製品群であることを考えれば、ここでわざわざアピールしなくても良いのでは、と思ってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

キーボード面は、パームレスト部分や液晶周囲のベゼルも含め外装色に関係なく黒となります。折角外装色である程度演出できても、こちら側を見てしまうとやはりビジネスPCのイメージが強く出てしまいますね。

 

元々格好良さを求める製品ではありませんが、外装色は思いの外良い色でした。この選択は成功だったと個人的には思います。

更新: 2019/12/30
拡張性

外部・内部共に拡張性は高い

まずは本体側面の端子類を確認しましょう。

 

 

 

 

 

 

本体向かって左側です。

 

手前側から音声出力(3.5mmステレオ、マイク入力対応)、USB 3.1 Gen1 Type-A×2、HDMI、USB 3.1 Gen2 Type-C(Power Delivery対応)、電源となります。実は私が使っているノートPCでUSB Type-C端子が実装されている本体はこれが初めてです。

 

 

 

 

 

 

こちらは本体向かって右側です。手前側から、SDカードスロット、USB 2.0、イーサネットRJ-45となります。企業用らしく、その横にはセキュリティロック用の穴が用意されていますね。

 

USBが計4つ用意されていて、SDカードスロットを装備していて有線LANも特に変換ケーブル等を併用せずに使えるという拡張性の高さは、大きなメリットでしょう。

 

 

それでは続いて本体内部も見てみましょう。

 

このVostro 15 5000 (5581)は、メモリの増設などを行う場合に、底面パネルを丸ごと取り外す必要があります。底面パネルはビスで固定されているだけでは無く、ツメで填め込まれていますので、開ける際にはビスを全て外した後で、引っ張ってやや隙間が広く開く場所を探し、そこにプラスチック等の硬いカードを差し込んでいき、差し込んだカードを横に動かしつつツメを一つずつ外していくという作業が必要になります。この作業をいい加減に済まそうとするとツメを破損するなどの可能性があります。

 

 

 

 

 

 

 

私が購入した仕様では、ストレージデバイスは256GBのNVMe SSDのみ搭載されているのですが、2.5インチドライブのスペースには、マウンターがきちんと用意されていました。格安モデルながら、メモリソケットが2本用意されているのも有難いところです。

 

 

 

 

 

 

 

標準搭載のメモリはKingston製のDDR4-2666 8GBモジュールで、DRAMチップにはMicron製が採用されています。ちなみに先日客先でセッティングを行ったhp製のデスクトップPCにもKingston製メモリモジュールが搭載されていました。以前はDELLもhpも、メモリチップ製造メーカーの純正モジュール(MicronやSamsung等)が多かった気がするのですが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.5インチドライブの空間には、HDDは当然無いものの、ネジや接続ケーブルまで用意されたマウンターが収められていました。自分で増設したいと思っているユーザーにはとても有難い仕様といえるでしょう。

 

私の場合は、ここに先日紹介したhp製SSD S700 500GBを搭載しました。

 

 

 

 

 

 

マウンターに増設ドライブをマウントした後は、当然ながら本体にフラットケーブルを接続する必要があります。マウンター内部に用意されていたフラットケーブルを、マザーボード上のコネクターに接続します。

 

 

 

 

 

 

 

この手の作業に慣れている人であれば、難易度は無いに等しいレベルですが、馴れていない方はマザーボード上のコネクターを破損しないようご注意ください。

 

 

続いてメモリソケットです。こちらは前述の通りDDR4のSODIMMスロットが2本用意されています。ただ、標準搭載のモジュールはDDR4-2666でしたが、CPUのCore i5-8265UがサポートするのはDDR4-2400までです。今回自分で用意したメモリモジュールもDDR4-2666でしたが、実際にはDDR4-2400として動作しているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、ノートPCとしては拡張性はかなり高い方ではないでしょうか。ある程度PCのハードウェアをいじった経験がある方であれば、遊び甲斐がある本体であることがお分かりいただけるものと思います。

更新: 2019/12/30
性能

GPUはやや弱いが、現時点で充分快適な水準

使い始める前にある程度実用的な環境を作っておこうと思い、前述の通り2.5インチSATA SSDを追加したほか、メモリも買い置きのSKHynix純正DDR4-2666 8GB2枚組に交換した上で使用を開始しています。

 

 

 

 

 

 

 

まずはCPU-Zの表示を確認しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

Core i5-8265Uは型番のUが表す通り低電圧版のCPUであり、TDPは15Wに抑えられていますので、標準のクロック周波数は1.6GHzと低い値に留まります。

 

しかしTurbo Boostでは39倍までの倍率が用意されていますので、動作周波数を細かく見ていると3GHz以上のクロック周波数で動作していることも結構あり、表記性能よりもかなり快適に動作してくれます。

 

 

続いてNVMe SSDですが、標準搭載はKIOXIA(旧東芝メモリ)製のBG4シリーズ256GBモデルとなる、KBG40ZNS256Gが搭載されていました。

 

 

 

 

 

 

 

BG4シリーズは小型かつ低消費電力が特徴のSSDであり、M.2スロット用の製品のフォームファクタはM.2 2230という非常に小さなものとなっています。もっとも、マザーボード上の実装スペースはM.2 2280まできちんと対応していますので、容量アップ等の目的で交換する際にも選択肢に困ることはないでしょう。

 

こちらのSSDのベンチマークテストの結果も一応掲載しておきます。

 

 

 

 

▲Crystal Disk Info
▲Crystal Disk Info

 

 

 

 

 

▲Crystal Disk Mark 6.0.2

 

 

 

 

KBG40ZNSシリーズの公称性能では、シーケンシャルリード2,300MB/sとなっているのですが、実測ではそこまでは出ていません。とはいえ、SATAとはやはり格が違う速度は出ています。

 

続いてGPUについてですが、一応ディスクリート型であるNVIDIA GeForce MX130が搭載されています。もっとも、GeForce MX130はデスクトップ用でいえばGeForce GT1030にも及ばない程度の性能しかありませんので、これで3Dゲームを楽しもうなどと考えるのは少々無謀です。一応3DMarkのSkyDiverだけ走らせてみましたが、決して快適とはいえません。

 

 

 

 

▲3DMark SkyDiver
▲3DMark SkyDiver

 

 

 

テスト中の描画も、実際に見ていると結構カクカクと動いている部分があり、一昔前でもある程度の描画性能が要求されるゲームでは快適に動作させることは難しいでしょう。もっとも、それでもCPU内蔵のIntel UHD Graphics 620よりは大幅に高性能ではありますが…。

 

 

多少微妙に思える部分はありますが、それでも5万円以下でこの性能のノートPCが変えるというのはやはり素晴らしいコストパフォーマンスといって良いでしょうね。

更新: 2019/12/30
総評

間違いなく圧倒的なお買い得度

実際に使って見て、やはり5万円以下で買えるノートPCとしては望外ともいえる高性能なのは間違いないと確信が持てました。

 

決してGPUとしては高性能といえないGeForce MX130であっても、一般的なノートPCではCPU内蔵のグラフィックを使っていることを考えれば優位に働いているのも確かです。

 

デザインこそ野暮ったさはあるものの、さすがに世界的な大手メーカーであるDELLだけに、スケールメリットが効いているのでしょう。仕上げはそれほど悪くありません。

 

15.6インチのノートPCとしては意外と軽量ですし、厚みもあまりないので軽々と持ち運べる感があります。面積が大きいので、私の場合は普段使いのPCバッグに入らなかったというオチは付きましたが…。

 

 

 

 

 

 

 

14インチクラスでこの内容だったら文句の付けようが無い満足度だったと思いますが、5万円以下の安売りノートPCで、フルHDのIPS液晶を搭載しているだけでも充分良心的でしょう。

 

総合的に見て、やはりかつて無いレベルのお買い得品だったと思います。

  • 購入金額

    43,978円

  • 購入日

    2019年12月20日

  • 購入場所

    DELL直販

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • きっちょむさん

    2019/12/30

    安すぎですね 大汗

    僕レベルだとPCを自作する理由が殆どなくなってしまいました…
  • jive9821さん

    2019/12/30

    > きっちょー さん

    私の場合はノートPCで全てをまかなうのは非現実的なのですが、大がかりなデスクトップの自作機よりも快適に動くPCがこの金額ですからね。さすがにちょっと虚しいものを感じました…。

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