デアゴスティーニから発売されている、The BeatlesのLPコレクションの一つで、2000年に発売された究極のベスト盤ともいえる「1」を、リマスター音源使用の180g重量盤LPで新たに用意した盤です。
このシリーズはLP化に際して、カッティングをイギリスのアビー・ロードスタジオで行っていて、比較的廉価でありながら高音質であることが特徴となっています。もっとも、高音質盤の多くがそうであるように、きちんと再生するためにはそれなりの品質の装置が必要となるため、その水準に達していない環境であったり、使いこなしが出来ていないユーザーなどからは品質が悪いと叩かれることも少なくないようですが。
この「1」は、Technics SL-1000Rの試聴会で、ハーフスピードカッティング盤を再生した際に、予想以上の素晴らしい音で鳴ってくれた作品であり、同じものは入手が難しいということで、このデアゴスティーニ盤を購入したのです。
一応分類上は書籍・雑誌となるため、本棚に並べられるようにパッケージされています。
ジャケットデザインは基本的にCDと特に変わりません。
ダブルジャケットの内側はメンバーの似顔絵が印刷されています。
レコードは重量盤で質の高いものですが、出荷時点で汚れの付着が多いのはいかにも海外盤という感じです。
チャート1位の曲だけでも圧巻
まずは本作の収録曲をご覧いただきましょう。
01. Love Me Do
02. From Me To You
03. She Loves You
04. I Want To Hold Your Hand
05. Can't Buy Me Love
06. A Hard Day's Night
07. I Feel Fine
08. Eight Days A Week
09. Ticket To Ride
10. Help!
11. Yesterday
12. Day Tripper
13. We Can Work It Out
14. Paperback Writer
15. Yellow Submarine
16. Eleanor Rigby
17. Penny Lane
18. All You Need Is Love
19. Hello Goodbye
20. Lady Madonna
21. Hey Jude
22. Get Back
23. The Ballad Of John And Yoko
24. Something
25. Come Together
26. Let It Be
27. The Long And Winding Road
ここに並んでいる曲を、1曲もご存じないという方は滅多にいない筈です。それほどまでに有名曲が多いのがThe Beatlesという存在なのです。
この収録曲はリリース順で機械的に並べられているのですが、それがむしろ彼らの音楽的な変遷をわかりやすく伝えることに貢献しています。
初期の楽曲は比較的単純な作りであったものが、後半に行くに従ってどんどん複雑かつ深い楽曲へと変わっているのです。まあ、初期のシンプルな曲の中にも名曲と呼ぶに値する楽曲は多く存在しているのですが…。
この収録曲は全英または全米のヒットチャートで第1位を獲得したものだけを並べているのですが、1962~1970年の間でそれが27曲というのも凄まじい勢いです。しかも、1位を獲得していない楽曲の中にも名曲はいくらでもあるのです。私が好きな「While My Guitar Gently Wheeps」や「Blackbird」などはここに含まれていないのですから。
このレコードそのものの音質についても触れておきますが、最新リマスター音源が使用されているため、以前と比べると随分現代的な音質に変わっていることが判ります。特に初期の楽曲ではステレオ化した際に、片側がリードヴォーカルのみ、もう片側に残りの全てなどという編集をされていたものもあるのですが、このリマスターでは適度に混ぜているという印象で、オリジナルへの忠実度は下がるものの聴きやすく仕上げられています。個人的には現実的な改変の仕方であり好ましいと思いますが、結構大胆に編集をかけていることで好みは分かれるかも知れません。
殆どの人は、この27曲の中に、何かしら気に入ったり心に残ったりする曲は出てくるでしょう。それだけ、The Beatlesはやはり偉大なのです。
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購入金額
4,063円
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購入日
2018年05月14日
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購入場所
未来屋書店
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