レビューメディア「ジグソー」

出るべくして出たDENONのNCBTヘッドホン!

更新: 2019/08/08

久しぶりレビューッ

 みなさまこんにちは。この度、久しぶりの商品レビューです。

 最近消耗品ばかりといいますか、なかなか新製品という形でモノが買えなかったため、久しぶりのレビューとなります。

 ただ内容がヘッドホンということもあり、ある程度の期間使わないとレビューの書けない代物ということで、検証期間で更に伸びてしまった次第です!

 

 と、余談はこの辺りにして早速レビューをつらつらとしたためて参りましょう!

更新: 2019/08/08

購入までの前置き

※買うまでの経緯駄文です。飛ばしてもあまり問題ありません。必要な情報は次の購入動機に簡潔に記載します。

 

This is a true story.

It is based on official reports and eyewitness accounts.

 

 昨年の12月10日に、Panasonic RP-HD600N でレビューを書いて4ヶ月。購入したのが9月だったので、使用期間は大体半年でしょうか。

 はい、我慢できなくなったのです。レビューに記載した弱点のうち…

・カップが小さく、長時間使っていると耳の上部が痛くなること

・音楽コントロールのUIが悪いこと (曲の送り・戻しでボタンが真っ直ぐ押せない)

以上の2点に段々とフラストレーションが貯まりつつも、買ったばかりの高額商品ということもありますが仮に買い替えるにしても代わりの機種あるか? となり…。悶々とした日々を送っておりました。

 そんなある日、量販店の馴染み店員から「DenonでGC20の後継機出るよ」という情報が! そして3月31日に名古屋で"ポタフェス"なるイヤホンの試聴会があり、そこにDenonが出店するから試聴出来ると!

 行かねば!

 ということで、当日早速! 試聴!

 あ、いいわこれ。やっぱりカップ大きいの楽だ。

 などと考えていましたら、あれよあれよとGW前。

 

 買ってしまった…!

 

 

更新: 2019/08/17
ファーストインプレッション・導入

馴染みの形と大きさに。ただ、弱点もそのままかぁ…。

・BOSE QuietComfort (店頭実機視聴)

・SONY MDR-1000xシリーズ (友人から2週間ほど借りる)

・Panasonic HD600N(前レビュー機)

・ゼンハイザー PXC 550 wirelss (友人から数日借りる)

 過去、これらを試させてもらいました。特にSONYはレビューができるほどの期間借りられたのですが…やはり耳の上部が痛くなりましたね。

 一例として、前レビュー機のHD600N(緑色側)とのイヤーパッドを並べて比較しました。一目瞭然、GC30のパッドの大きさが目を惹くことでしょう。

 カップの内径は或いはHD600Nが大きいように見えますが、ここに一つトリックが。

 イヤーパッドの内側を分かりやすくなるよう並べてみました。

 よく見ると、HD600Nは殆ど隙間がありません。一方GC30側はパッドの白色と灰色メッシュの間に黒いスペースが見えますね。そうです、この隙間に耳輪(耳の外周名称)が収まり、イヤーパッドに押しつけられることがないため耳への負担が軽くなるのです。特にメガネユーザーは耳を押しつけられると、メガネフレームとイヤーパッドに挟まれるため、痛みが増すんですよね…。

 この付け心地と感覚、前に使っていたGC20を思い出して快適だなぁ。

 そう感慨にふけっていましたら…。

 あぁ、お前も構造変わってないのか…!

 何を隠しましょう、GC20を4年ほど使っていた頃、70cmくらいの高さから一回落としてしまったんです。その時にポッキリ折れた個人的ウィークポイント、そ・の・ま・ま・か!

 とはいえ、メーカーも前機種から5年はモノを作っているんですから、何かの理由でこの構造を良しとしたんでしょう。確かに、落とさなければ4年間壊れませんでしたし。うん、大事に使いましょう。

 

更新: 2019/08/17
他社製品との比較

なるほど、このNC機能は使える!

 ちょっと上の方でも結構な尺を使ってしまっているようなので、駆け足できるところは、していきましょう。

 次は、機能面のお話ですが、他社製品を交えて、いってみましょうっ。

 

・オーディオコントロール … 個人的には悪くなったが、HD600Nほどではない。早送りや早戻しは、専用ボタンを用意せずにサブコントロール(○ボタンを何回押す)とかにするのが最近のトレンドなんですかね。audio-technica以外はそう見受けられましたね。

・NC(ノイズキャンセリング) … これは可も無く不可もなく。SONYのように強力でWN(ホワイトノイズ)も強力とかでなく、BOSEのように耳を圧迫する感覚もない。NC自体がそれほど強力ではないけど、掛かってるから静寂を感じるなーくらいの、いい塩梅って感想ですね。不満点があるなら、3段階あるといいつつ、あまり差を感じないので常に最強を使っているくらいです。

 

 さぁ、サクッとあまり比較してもしょうがない部分を端折りました。

 私が熱く語りたかったのは、ここからです。

 

 

 皆さん、外音取り込み機能をご存じでしょうか

 私が最初に存在を知ったのはSONYのMDR-1000x初代だったかと思います。右側のイヤーカップに右手を当てると内蔵のマイクが周囲の音を拾うという機能ですね。

 実はこの機能、前機種であるHD600Nにも付いていましたし、一時期借りていたMDR-100xMk2にも付いていましたが、ほぼ使いませんでした。何故か?

・外音を取り込んだ時の音量が大きく、かえって煩わしい。ヘッドホン外せばいいやん。

・右手を当てていないと使えない。機能を使っている間は右手が使えない。

・電車内でアナウンスを聞くために使うと、車両の音の方が大きくて肝心のアナウンスが聞こえない。

 

 この機能の話を持ってきたということは。その通り。GC30にもこの機能は入っています。

 しかも、他社とは比較できないほど高性能で扱いやすいシステムとして組み込まれています!タイトルに使いました「NC機能」とは、これを指しております。

 

 まず操作方法。右側のイヤーカップを、2回小突くことでON/OFFが出来ます。次に小突くまで、ずっとONですので、お会計時もアナウンス聞くときも、両手を空けたまま使うことができるのです!

 また、今までの外音取り込みは正直「何でもいいから外の音拾って流してやれ」感が満載の使えない代物でした。それがこのGC30では、外音と、NCと、流れていれば音楽の音量を下げて、これらのバランスを取ってミックスし、提供してくれるのです。

 

 これがもう、一度使うと便利で便利で。私自身の経験ですと-------

・バスに乗るときの電子マネータッチの電子音が小さいため、普通のノイキャンだとかき消えてしまうのでこの機能を使う。

・お会計時にヘッドホン外さなくてもちゃんと会話できる(マナー的には悪いと思います)

・電車の乗り換えアナウンスが長くても手を当てておく必要がないし、両手空いてるので降車準備もできる。

 と、日常のちょっとしたシーンでもヘッドホンを外す外さないの機会が減りましたね。

 

 なお便利なうちの欠点があるとすれば、あまりにもミックスのバランスがいいので、この機能をONにしているか分かりにくいことでしょうか。ONにしたことを忘れたまましばらく使っていて「あれ、いつもより音量が小さいけどボリュームはいつものゲージだよなぁ」と、ここで初めて気付くほどです。

 

 うるさいとか厄介なものならこうなる前に気付きますから、それほど快適に使える機能ということで、GC30を買う人には是非使ってもらいたい機能ですね!

更新: 2019/08/17
残念なところ

バッテリー管理は最悪の部類!

 ここまで、今までの思い出補正もありましたが、概ね高評価を与えてきました。

 

 が!!

 

 どうしても許せない点を一点だけ、ここに吐露してしまいます。

 それが、バッテリーの警告が遅く、そして煩わしい点です

 

 皆さんは例えば「バッテリー残量が少ないです」とアナウンスされたら、どの程度で切れることを想像するでしょうか。

 1時間? 2時間? はたまた、10分でしょうか。

 

 今日まで数ヶ月使ってきて、大体の平均ですが。

 このGC30は、警告後30分ほどでバッテリーが無くなります

 

 この時間、私には短く感じましたね。

 例えばスマホであれば、画面内にバッテリー残量の表示があるため、警告より前に大体保つかどうか判断できます。しかしヘッドホンは警告があるまで、何%かなんて分かりません。警告を聞いて初めて「少ないのか」とユーザーは理解できるのです。

 では警告を聞いたら、ユーザーはどう考えるでしょうか。「あ、バッテリー少ないから充電しなきゃ」大体の方はこう考えるでしょう。

 さて問題とされるのは、この警告から約30分でバッテリーが切れることです。

 「通勤時間 平均」と検索すると、2014年の統計にて片道58分、理想は35分と出てきました。そしてNCヘッドホンを使うユーザーは大体電車通勤で使うと考えられます。

 つまり、警告があった時点で家か職場に着くまでバッテリーが保たないのです

 これは大きな問題です。

 

 そして、更に追い打ちを掛けるのはこの警告の頻度です。

 過去使っていたヘッドホンは、

・電源を付けた時に残量警告

・使用中に警告ラインになると、その一回残量警告

でした。ところが、GC30は「4~5分ごとに残量警告」を行ってきます。つまり警告後、一曲聴く毎に「Battery Low」とこちらのリスニングを邪魔してくるのです。更にこの警告、BluetoothをオフにしてNCのみを使っていても、問答無用に警告してきます

 

 これがまぁ、五月蠅い・うざったいこと。更に今となってそのバッテリーの保ち問題を理解していると、殊更怒りのボルテージに影響してきますね。

 NCを掛けながら充電することは一応できますが、差し込み口がmicroUSBであることや、充電口が下なのですぐに肩に当たることを鑑みると、あまり充電しながら使いたくないのが心情ですね。

 

 私の通勤時間は1時間半のため余計に保ちませんが、平均を見てせめて警告後1時間は保つこと。警告は少なめにして欲しいこと。これは次回の開発時に切実に要望したいですね…!

更新: 2019/08/17
音質

フラット少し強めです。

 音質については好みと耳の善し悪しがあるので、参考までに。

 

 前モデルのGC20を使っていた際には解像度が低いと感じ使っていましたが、aptX HDに対応したおかげかかなり解像度が上がりました。これはHD600Nと比較しても良く、その点では解像度は上々ですね。

 

 ただ、前モデルのような低音の強みが薄れた感じがしました。前はいじらなかったEQ(イコライザー)を、現在は下のようにしています。まだまだ調整中です。

 なお前モデルGC20同様、有線にすると毛色がまたがらっと変わりますね。更に解像度と情報量があがり、EQなしでも「あぁ、これは綺麗に聞こえてありだな」と思って聴けます。

更新: 2019/08/17
総評

カンペキじゃないからカワイイのかもしれない。

 バッテリーの保ち問題は、思い返すとそこまで怒らないと思いつつも、当事者になると地味に効いてくるブロー攻撃です。

 

 が、まぁ、それを抑えて余りある良さがありますので、カワイイ子もカンペキじゃないことでより良さが映えてみえるということであれば、少なくとも過去使ってきたどの機種よりも良い機種だったと考えられますね!

  • 購入金額

    38,000円

  • 購入日

    2019年04月21日

  • 購入場所

    エディオン名古屋本店

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