普段レコードを再生しているシステムの電源タップは、かなり昔から使っているaudio-technica AT-PT602と、2年ほど前に導入したaudio-technica AT-PT1000です。
AT-PT1000は、音質的な面においてはある程度満足していたのですが、この製品の、特にこの個体は重大な弱点がありました。それはコンセントの挿さりが甘く、タップの位置を動かしたりするとすぐにプラグが抜けてしまうほどだったということです。
オーディオの接点はある程度きちんと圧着することが望ましいものですし、すぐに抜けてしまうというのは安全性の意味からも好ましくありません。そこでそのうち手頃なものが出てきたら買い換えようと思っていました。
すると、メーカーデモ機上がりのKOJO Force Bar 6.1が約半額というものが出ているのを見つけたのです。しかも、この販売店では一定額以上のオーディオ製品購入で、Acoustic Revive製のイヤフォンケーブルのプレゼントもあるといいます。
丁度この製品を買った場合のプレゼント品は、私が以前購入してかなりの好印象だったREC-130SH-Sだったということで、トータルで考えればかなりお得なのではと思い、購入することにしました。
デモ機上がりとはいえ、きちんとメーカーで再整備を受けていたようで、箱の封印シールなどは完全に新品の状態でした。
既に後継のCrystal 6.1が発売されていますが、実売価格が約半額であればこちらの方のお買い得度が高いでしょう。
販売店が貼付しているラベルに「メーカー 元デモ機 B級品」と書かれていますね。これがなければ、外箱は新品と見分けが付かないと思います。
中域を中心に密度が向上
使い方としては、現在のAT-PT1000をそのまま置き換える形となります。
AT-PT602から、Zonotone 6N2P-3.0 Meisterを介して給電するというものです。ここにアナログ周りのTechnics SL-1200GやPhasemation EA-200、SANSUI AU-α707DR等を繋ぎます。
但し、取り回しの問題もあり、また設置場所を多少動かしたことから、今まではPC用のオーディオインターフェース、MOTU 1296もAT-PT1000に繋いでいたのですが、これはAT-PT602の方につなぎ替えるようにしました。
それはさておき、本体を見てみましょう。
Force Bar 6.1という名前で判る通り、3極コンセントが6つ用意されています。ここには写っていませんが、向かって右側側面に2Pコンセントも1つ用意されていて、これが6.1の「.1」となります。
表面の6つのコンセントという構成自体はAT-PT1000と同じですが、こちらはコンセント同士の間隔がかなり広くとられている関係上、本体はそれなりに大きくなります。
元々他社製品のOEMも手がける光城精工製だけあり、この価格帯であっても汎用部品を組み合わせて出来上がりというような単純な構成にはなっていないようです。
コンセントも適度に固さがあり、AT-PT1000のように動かしただけで抜けてしまうということはありませんし、差し込みの時や抜く時などに一定の力が必要となる水準は保たれています。
さて、音質の方は変化があったかという話ですが、実は比較試聴を行っていないので断定は出来ません。しかし、レコードをモニターしている限りでは、ヴォーカルの実在感が増したように感じられますし、低域の重量感がもう少し出てきたかなと感じさせられます。
AT-PT1000の時にも解像度の高さや高域のクリアさは十分にありましたので、そのような部分でそれほど大きく進歩した印象はありませんが、特に中域の密度が増したことで若干ですが音量感も増したように感じられます。
勿論厳密な試聴ではなく、あくまでしばらく流し聴きしての印象ですから厳密な比較ではありませんが、少なくとも以前より悪くなった印象はありませんので、グレードアップも十分果たせているのではないかと思います。
新モデルのCrystal 6.1の方がおそらくより音質は向上するのだとは思いますが、電源タップに払える金額としては、率直に言ってこれが上限です。その範囲での良さは十分に出ているのではないかと思います。
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購入金額
12,800円
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購入日
2020年04月23日
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購入場所
フジヤエービック
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