レコードプレイヤーをお使いの方であればご存じだと思われますが、レコードプレイヤーはきちんと水平をとって設置する必要があり、傾きがあると回転するターンテーブルにも、音を拾うレコード針にも、好ましくない影響が発生します。
一般的に設置時には、ターンテーブル上に水準器を置いて水平を出すという方法が採られているものと思います。ターンテーブル側はこれで確かに正確に水平を出すことが出来るのですが、レコード針の方の水平は実はこれだけでは確保できません。
ヘッドシェル固定型のストレートアームのように、ターンテーブルが水平であればこちらの水平も取れる構造であれば良いのですが、中級クラスに多いヘッドシェルが容易に交換できるユニバーサルアームであれば、アームに取り付ける段階で若干水平が狂うことがありますし、オーディオテクニカ製のヘッドシェルのようにシリンダー可動型の場合には、ここの調整を行った際に水平が狂ってしまうことがよくあります。
そこで用意されたのがこの製品、自重が僅か0.25gという超小型水準器である、Precision Bubble Levelです。小型かつ軽量なので、レコード盤に針を下ろした状態の水準を測定することが出来るという品です。
店頭でこの状態で売られているのですが、持ち帰る間に紛失する危険性を感じたため、小銭入れに入れて持ち帰りました。
うっかり落としたらそのままどこかの隙間に入って紛失してしまいそうなほど小さなものですが、構造はごく普通の水準器と変わりません。
意外な結果が出ることも
それでは実際に使った結果をご覧いただきましょう。
今回掲載しているのは、KENWOOD KP-9010に装着した、ZYX R50 Bloom+audio-technica AT-LH18/OCCで測定した状態です。
ごく僅かにセンタースピンドル寄りに傾いてはいますが、この程度であれば許容範囲ではないかと思います。ZYX R50 Bloomではアームの高さも概ね適切な水準であるようで、前後の高さも大体揃っています。実は普段使うことが多いaudio-technica AT33Rでは、高さも手前側がやや下がった状態となってしまうのです。また、AT33Rではヘッドシェルの水平がやはりきちんと出ていないようで、泡がR50 Bloomとは逆方向に傾きます。精一杯水平を出すよう調整はしているのですが、そこまで細かくは動いてくれませんので、ある程度の誤差は妥協してしまっているためでしょう。
本来アームの高さは使用頻度が高いAT33Rに合わせて調整し直すべきなのですが、他にも複数のカートリッジを使い分けている状況では、ある程度クリアランスに余裕があるセッティングにしておく必要があり、R50 Bloomに合わせておく程度が無難なのです。ユニバーサルアームは着脱が手軽というメリットはあるのですが、使い勝手を優先するとあまりシビアに調整できないというジレンマを抱えていることがよく判ります。
まあ、ある程度無難な範囲に調整できているようであれば、それ以上は気にしすぎない方が精神衛生上良さそうな気もします…。
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購入金額
3,024円
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購入日
2018年09月09日
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購入場所
ノジマ オーディオスクエア
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