最近よく利用しているAliExpressのオーディオセラー、NICEHCK(HCK/Shenzhen HCKexin Electronic Technology Co.,Ltd)。ケーブル類を買うことが多いのだが、試聴しにくいものでもあるため、結構仕様と価格で決めているようなところがある。
自分はCIEMと比べてUIEMは価格的にカジュアルなランクを持っているので、本体とケーブルのバランス的にケーブルがあまり高価なのも...ということで上は1万程度まででいろいろと購入している。
いままで、このブランドではスタンダードな銀メッキ線、
その上の銀メッキ銅線+高純度銅線のミックスケーブル
を購入してきたが、いずれも「価格なり」以上によかったので、次に購入したのがこちら。
NICEHCKは日本でAmazonにも店を持ち販売されるが、本店ともいえるAliExpressではTwitterを絡めたプロモーションが行われている。フォロワーとメッセージやり取りで請求額減額する仕組み。Webサイトで、一旦注文しかけてから保留にして、ショップの操作で価格が特価に変更になるのを待つ必要があるなど、少し購入方法に慣れが必要だが(このあたりはDMでレクチャーしてくれる)、今回は本来1万クラスのケーブルが約半額になったので購入($ 89.00⇒$ 49.00)。
今まで銀メッキ絡みのものを使ってきたので、今回は純銅系。6N(純度99.9999%)の単結晶銅線を使った8芯ものに手を出した。おおざっぱに言うと「銅は中低域の腰が強い、銀は高域のきらめきが良い」というのがケーブル交換時に一般的にいわれる音色特性。果たしてどうなのだろうか。
例によって、Astell&Kern-JH AudioのMichelle Limited
で評価。
同じ8芯の銀メッキ(銅)線+高純度銅線のミックスケーブルと比べると取り回しは少し劣る。これは2pinコネクタがストレートタイプにもかかわらず、その根元にワイヤーなど形状保持機構がなく、一度前方にケーブルが行ってから耳裏に垂らすことになるため。ただ、ケーブルの硬さはほぼ同じ太さの8芯ミックス線に比べて「編み」が少し密なせいか、それとも被覆のビニールの厚さが違うのか少し硬めで、それによってケーブルにコシが出る。そのためなのかはわからないが、耳かけ部の一点を除けば割に使いやすい(もちろんコシがあるとは言っても、「硬い」というほどではなく「しなやか」な範疇)。
太さはほとんど変わらないけれど、「編み」の密度が違う(上が本品)
音色自体はどっしりと低域が広がり、暖かめで充実した中域がしっかりと主張する。一方高域は素直に伸びてはいるものの、やや薄めで、中域にやや押される感じ。
いつも聴く判定曲、吉田賢一ピアノトリオのハイレゾ高音質録音“STARDUST”
から「Never Let Me Go(わたしを離さないで)」。
純正と比べると上も下も出ているが、特に下の充実が素晴らしい。特にウッベの胴鳴りと弦の響きが両立しているのがなかなか他では得られない。そして、美しいのがピアノ。上の倍音域の素直な美しさもあるけれど、C4あたりの中域のピアノのボディの鳴りが素晴らしく、優しめの音色で心に響く。一方この曲でリアリティが高いドラムスは、(シンバルの広がりなどは純正よりはもちろん広いが)前回レビューの銀メッキ(銅)線と高純度銅線のミックス8芯線
よりは、奥に引っ込みリアリティさは少し減じる。
全体的に情報量多く、でも優しめの音色のため、モニターよりはリスニング向けという感じ。
「相性」という意味では、Michelle Limitedとは銀メッキ(銅)線+高純度銅線のミックス8芯線の方が良いが、これも素性は決して悪くない。さらに高音域強めのモデルならベストマッチという感じかな。
つか、LRの表記が良く見えるのが、一番よかったりして(←ソコ?
低域の充実が素晴らしい。組み合わせとしては2BA程度向き?
低域の腰は素晴らしい。中域の広がりと芯がきちんと出ており、安定感がある。ただし低域多めのMichelle Limitedでは若干過剰気味で、曲によっては高域の伸びがなくなる。低域が不足している2BAのIEMなどの方がより合う??
線の取り回しはよい。耳掛け部分のワイヤーがないのが少し減点。
ケーブル自体は柔らかいが、ゲーブル径が少し細めな分、編み込みは他のNICEHCKケーブルに比べると締め目で、ぐにゃぐにゃしておらず絶妙な硬さ。コネクタ部の造作に関しては、MMCXタイプなら下に垂らすことがあるけれど、2pinは原則SHURE掛けなので、ストレートタイプのコネクタはある程度の太さからはワイヤーがあった方が良いと思う。
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購入金額
5,599円
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購入日
2018年10月17日
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購入場所
AliExpress
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