先日掲載したプレミアムレビューで比較対象となった製品の一つです。
プレミアムレビューの対象となっていたのは、WesternDigital製NVMe SSDの第3世代モデルに当たるWD Black SN750 WDS500G3XHCですが、こちらはその1つ前の第2世代モデルであり、容量も半分の250GBとなります。
プレミアムレビューの中でも触れましたが、実はWD Black SSDの第2世代と第3世代とでは、ハードウェアそのものの構成は殆ど変わっていません。基板のシルク印刷などを見る限り、実装部品は全く変わっておらず、強いていえばコントローラーやNAND Flashの動作クロック周波数が変わっている可能性がある程度です。
それでいて、性能差は世代間できちんと存在していて、ファームウェア等の造り込みによってパフォーマンスが変わっているのではないかと思わされました。
とはいえ、実際にテストを実施してそれ以上に顕著だったのは、記憶容量の違いによるNAND Flashの搭載量がパフォーマンスに与える影響です。特に書き込み時のパフォーマンスの違いは、とても世代間の性能差で説明出来る水準ではなかったのです。
ここで、一応実物を確認しておきます。
プレミアムレビューで取り上げた第3世代モデルは、この世代から新たに用意されたヒートシンク標準装着モデルでした。しかも、このヒートシンクはありがちな単に付いているという水準のものではなく、冷却にかなりの効果を持ったものでした。
しかし、こちらの第2世代モデルはヒートシンク非装着です。そもそも第3世代でも250GBモデルにはヒートシンク装着モデルは用意されていませんが…。
よって、このように基板がむき出しの状態で出荷されています。一応ヒートシンク無しでもある程度は実用性が確保されているということらしいのですが…。
充分速いが、新型かつ容量が倍のモデルとは比較できる性能ではない
それでは、今回もプレミアムレビューで掲載したベンチマークテストの結果を引用しておきましょう。
まずはCrystal Disk Markの結果です。
シーケンシャルリードは公称値通り3000MB/sを超えてくるという速さではありますが、書き込みの方は1000MB/sすら下回ってくる程度であり、決して遅いわけでは無いもののさほど満足感が得られる結果ではありません。
続いてAS SSD Benchmarkです。
こちらではシーケンシャルリードが2600MB/s程度とやや奮わないものの、シーケンシャルライトでは1500MB/sに達していてCrystal Disk Markと比べればバランスの取れた値が出ました。とはいえ、シーケンシャルライトについてはWDS500G3XHCと比べると明確に劣っていて、同シリーズのマイナーチェンジ前モデルとは思えない程の差がつきます。
そしてATTO Disk Benchmarkです。
こちらは値の傾向としてはCrystal Disk Markに近いものとなります。シーケンシャルライトの値はどうしても悪く、1000MB/sに辛うじて届いている程度です。これもWDS500G3XHCと比較してしまうと見劣りがかなり激しくなってしまいます。
現行モデルのWDS250G3X0Cであれば、調べてみた限りではもう少し書き込みの性能が向上しているようで、世代間の性能差も間違いなく存在しています。しかし、それ以上に500GBと250GBという容量差によって生じている性能差が大きく、折角NVMeのSSDをこれから入手するのであれば少なくとも500GB以上を選んだ方が良いということでしょう。
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購入金額
6,980円
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購入日
2018年12月15日
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購入場所
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