6SN7の互換球として人気の、Mullard製ECC32。
といっても、厳密には互換球ではなく、ECC32はヒーターが6.3V、0.95A、μ=32、rp=14KΩとなっていますが、6SN7はヒーターは6.3Vと同じですが0.6A、μ=20、rp=7.7KΩとなっています。
消費電力が大きい分、システムによってはそのまま差し替えだとNGな場合があるかもしれません。
同じMullardのECC3xシリーズでも、ECC33は6.3V、0.4A、μ=35、rp=9.7KΩと6SN7に近いため、こちらの方がebayなどでも人気があるようです。
ペアで5~6万円だから買える値段ではありませんが…
外見はST管なので、GT管ばかりの6SN7の代替として使うとかなり印象が異なります。
というか、このECC32、ベースが低いのでそこまで大きそうに見えなかったのですが、実はガラスの部分は6V6Gや6L6Gと同じサイズがあります…
6SN7と比べると二回りくらいデカいので要注意です。
KEN-RADの6V6Gとの比較。
袴の部分の高さが違うため小さく見えますが、ガラスの部分はまるっきり同じサイズ。
デカいですわ…
さて、音質はというと、確かに評判の通り表現性が豊か、といった印象が強いです。
ただ、表現がよりドラマチックになるというか、独特の雰囲気が乗るので、好き嫌いはありそうかも。
ウェス・モンゴメリー & ジミー・スミスの「The Dynamic Duo」に収録されているDown by the Riversideを聴いたところ、少しまとまりのなさが出て、思った印象と違う様子。
しかしながら、サラ・オレインやMISIAを聴くと素晴らしい艶となってなんともいえない良さがあります。
得手不得手が結構ありそうな気が。
モニター的よりもドラマチックに奏でるのが好みな方にはおすすめ、といった感じです。
ECC32を使うなら、整流管などもアメリカよりもヨーロッパ製に揃えたいところ。
SV-2A3EPXの初段をECC32、2段目の6V6はTUNGSRAM、2A3はKR Audio、整流管はBrimarの5R4GYという組み合わせで使っていますが、ソースがECC32の癖とピッタリ合うと最高な感じです。
イギリス管とチェコの2A3との組み合わせ。
アメリカ管とはまた違った音がして楽しいです。
それにしても、ECC32、デカいぞ…
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購入金額
0円
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購入日
2018年11月02日
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購入場所
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