1996年にエニックスから発売されたスーパーファミコン用のRPG。
本作は、ファミコンで発売された『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』(1988年)をスーパーファミコン向けにリメイクしたソフト。ハード性能の向上に伴って、グラフィックやサウンドが全面的に見直されていますが、物語の展開はオリジナル版を踏襲しています。とは言え、幾つかのイベントも追加されており、例えばデモでは、主人公の誕生から勇者オルテガの冒険までを観ることができます(本編におけるオルテガ関連のイベントも見所だと思います)。
デモ(主人公の誕生と勇者オルテガの冒険)
システム的には『ドラゴンクエストⅥ 幻の大地』(1995年)に準じており、操作性が大幅に向上しています。例えば、「はなす」「しらべる」といった個別のコマンドを選択しなくても、青ボタンで簡単に実行できます。また、会話内容を「おもいだす」機能も搭載されています。他にも、キャラのステータスに「性格」の項目が設けられたり、仲間の職業に「盗賊」が追加されたりしています。
比較画像(上が本作、下がオリジナル版)
オリジナル版はシリーズ最高傑作とも言うべき作品でしたので、単なるリメイクであれば満足度は低かったかも知れません。しかし、オルテガ関連のイベントが随所に挿入されたことにより、物語としての深みが増したように感じられます。また、本編クリア後に挑戦できる「隠しダンジョン」も素晴らしいアイデアだったと思います。『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ』(1993年)と同じく、難易度がちょっと易しくなっている点は気になりますが、リメイクとしては成功と言えるのではないでしょうか。
■ オリジナル版
■ シリーズ作品(SFC限定)
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購入金額
8,700円
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購入日
1996年12月06日
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購入場所
Schrödingers Katzeさん
2014/02/17
音周りはあの人ですしね…。
ドット絵なんかも、Vや、I・IIよりも、きれいに仕上がっています。
末期に近いので、ぱぺぱぷーな事もなくなってますね。
オープニングは海外版由来で、同じようなものが、NES版には入ってますね。
千里一歩さん
2014/02/17
仰るとおり、本作で追加されたデモ部分は海外版『Ⅲ』(1992年)の踏襲です。本作は開発担当が『Ⅵ』と同じハートビートですので、全般的に『Ⅵ』の影響が色濃く見られますよね(例えばプレイ画面で言えば、一回り小さく製作されていますよね)。
由樹さん
2014/02/17
性格システムはなくても良いと思うがなー(笑)
千里一歩さん
2014/02/18
『Ⅰ』・『Ⅱ』を踏まえての『Ⅲ』ですが、シリーズの中でも最高傑作ですよね。性格システムの件は同意だったり……w
Schrödingers Katzeさん
2014/02/18
心なしか、弦楽器、金管楽器が、ずいぶんとマシになってる気がするんですよね。
音色の質自体は、ビットレートもあってSFCなんですけど。
意外とドラクエの方が、FFより変な音使ってるんですよね…。
あと、よく動くようになりましたね。これ。
千里一歩さん
2014/02/18
調べてみると『Ⅵ』の音楽は、シリーズで初めて専用のサウンドドライバを採用したことや、サウンド担当に専門家の崎元仁さんと多和田吏さんを起用したことで劇的に向上しているのだと思います。
よく動くようになっていますが、表示画面も一回り小さくなっています。確認してみると、『Ⅴ』や『Ⅰ・Ⅱ』はそうではありませんので、開発が代わった『Ⅵ』以降の特徴みたいです(チュンソフト→ハートビート)。
Schrödingers Katzeさん
2014/02/19
前者は、ゲームのほうがあまりに地味だったので、「音だけ」ゲーなんていわれたりと、あんまり作品には恵まれてない気もしますが。
後者は、FM音源で、然程似ていないにもかかわらず、しっかり楽器がわかる音作りになってますし。
画面の大きさは、ちょっと動画は見たのですが、外周部分はクリップされたりするので、どれくらい小さいのか比較できず理由は不明です。
良くあるのは、表示するデータそのものの低減とか、表示範囲の抑制によって、動かす領域を狭くしている(昔のMSXとか、88なんかで、枠がついてるYsとか。)とか、非表示エリアに、データを置く(Ys2のオープニングは、多くの機種で、字幕表示の時にデータを読んで、枠の部分にアニメーションパターンがロードされ、表示を切り替えています。)とか、スクロール単位から、端がちらついてみっともないのでクリップしたり、片側だけだとバランスが悪いので、上下左右おなじだけ削っているとか、そんな理由で小さくされることが多いです。
隠し要素なんかも、VI由来ですね。
千里一歩さん
2014/02/19
GAMERS EDENさん(ゲームサントラレビュー>DQ>すぎやまこういち交響組曲「ドラゴンクエストⅥ 幻の大地」)によれば、崎元仁さんは「すぎやま氏が監修として関わった『マスター・オブ・モンスターズ』のサウンドプログラムを担当、その関係で声をかけられての参加」とあります。多和田吏さんは「スーファミの『イーハトーヴォ物語』の作曲を担当、それがすぎやま氏の目にとまっての抜擢」だそうです。
ファミコン時代の『Ⅰ』から『Ⅳ』までは、左に黒帯(クリップ)があったんですよね。それがスーパーファミコンに移行して『V』と『Ⅰ・Ⅱ』では無くなりました。ところが、開発が代わった『Ⅵ』とリメイク版『Ⅲ』では、左どころか、右と上下にも入るようになっています(戦闘シーンだけは、なぜか右に入っていませんが)。
そう言えば、クリア後の隠しダンジョンは『Ⅵ』からの追加でしたね^^;