AZLAの新作、Horizonの標準添付イヤーピースであると同時に、初代AZLAのアップグレードイヤーピースとしての役目も担うのが、このSedna Earfitです。何故か発売直後から品薄らしいのですが、発売日前にヨドバシカメラの通販で予約購入手続きをしておいたところ、無事発売後直ぐに到着しました。
パッケージの裏面には、寸法や特性など細かいデータが記載されています。この部分を拡大してみましょう。
ちなみに私の耳ではSサイズがフィットして、他では大きすぎました。ステム部分の内径は5.4mmですので、私が普段使うイヤフォンの殆どと適合します。主要機種で適合しないと思われるのはWestone UM2RCとEthymotic Research ER4-PT程度です。
外周とステム部分で素材の硬軟が異なっているのは、final Eタイプに近いと言えます。もっとも、一見すると構造はこちらの方がよりオーソドックスに見えます。
密着度が高く、音質的には密度が濃くなる印象
手持ちのイヤフォンいくつかで聴いてみましょう。
まず最初に試したのは、Noble Audio Savant Universalです。
ここ最近は、これにaudio-technica ER-CK50S(クリア)を組み合わせていました。
イヤーピースをSedna Earfitに交換してみると、音質の傾向そのものは特に変わりません。ただ、密着度が向上するのか、音場の密度が濃くなり、低域の力感や高域方向の解像度が少しずつ向上するという印象です。割合良く出来たリケーブルを使った際の音質の変化に近いかも知れません。
次にJH AUDIO Michelleと組み合わせてみます。
Savantも含めて、これらのイヤフォンは通常イヤーピースの穴の出口とほぼイコールの位置に音導管の先端が出てくるように装着します。そうしないと特に高域方向での変化が極端に表れてしまい、想定通りの聴こえ方が得られない場合が多いのです。ところがSedna Earfitを使うと、きちんと押し込んでも1mm程度奥まった位置に先端が来るような形となります。
しかし、Sedna Earfitでは、奥まった位置で先端が止まっていながら、高域方向の減衰が感じられないのです。AZLAではこのイヤーピースを開発する上で耳型を可能な限り集め、極力どんな耳でもフィットするようにと努力したそうですが、その成果がこの結果に繋がっているのかも知れません。
最後に、最近メインのイヤフォンとして使っている64AUDIO U4にも使ってみましょう。
まず前提条件としてこのイヤフォンは64AUDIO Uシリーズの中でも明確に低域特化型という位置付けであり、それをリケーブルやイヤーピースの変更で何とか常用できる程度のバランスに整えて使っています。
従って、Sedna Earfitを組み合わせるとU4本来の低域の強さが際立ってしまい、お世辞にも良い組み合わせには思えませんでした。もっとも低域マニアであればこの音で満足してしまえそうです。音の質そのものは極めて良好ですので…。私の好みとしては、U4に限っていえばAcoustune AET08の方が合っています。
U4は例外でしたが、それ以外の多くのイヤフォンでは概ね音質的に整いつつ、密度の濃い音が楽しめましたので、このイヤーピースに金を払う価値は十分に感じられました。あくまで組み合わせるイヤフォン次第でイヤーピースの評価はがらりと変わりますが、私が持っているイヤフォンと音質的な好みからいえば、間違いの少ない選択ということは出来そうです。
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購入金額
1,080円
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購入日
2018年05月20日
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購入場所
ヨドバシ・ドットコム
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