以前オーディオ用の電源タップとしてAIRBOW ABPT/EVO/4.27Vを導入したことで、低域方向の量感や深さが改善したというレビューを掲載しました。
このタップの導入と、電源ケーブルとしてACROTEC 6N-P4010を導入して以来、以前よりは電源回りの質を気にするようになり、他にも電源ケーブルを買ったりもしています。
ABPT/EVO/4.27Vはちょっと雰囲気を作っている感のある音ではありますが、傾向は割合私のシステムには合っていて好印象でした。ただ、4口しかないことから、全ての機器をここに繋ぐことが出来ないという弱点があります。そこで出来れば6口以上の3ピンタイプのタップが欲しいと思っていたところで、比較的手頃な価格で見つけたのが、このAT-PT1000でした。
AT-PT1000はケーブル別売のタップであるため、このタップで使うためにZonotone 6N2P-3.0 Meister 1.5mを新たに購入しています。購入価格はケーブルの方が上になってしまいましたが…。
この後記載する音質評価は、この6N2P-3.0 Meisterとの組み合わせによるものとなります。出来ればもう少し良いグレードのケーブルを使いたいところですが、予算がそこまではありませんでした…。
ふくよかさはやや減るが、明瞭かつクリア
まずは本体をチェックしてみましょう。
組み合わせているケーブル、6N2P-3.0 Meisterと同じくひさご電材製であることが、裏面のラベルから確認できます。
アルミ製で一見軽そうなのですが、本体重量は約1,050gで、手に持つと意外と重みを感じます。
明工社製ME2817コンセントにロジウムメッキを施しているそうです。ただ、このコンセントはプラグを挿した際の締まりがあまり良くないのが気になります。3ピンタイプのケーブルを差し込んでおいて、少し位置を変えただけで抜けてしまったのは緩すぎるような気もします。
ACケーブルは別売であり、こちらのインレットプラグに挿して使うことになります。
今回は前述の通り、Zonotone 6N2P-3.0 Meisterとの組み合わせでの試聴となります。
さて、音質についてはPhasemation EA-200の電源をAIRBOW ABPT/EVO/4.27Vから取った状態と、6N2P-3.0 Meister+AT-PT1000から取った状態とで、それぞれをWAVファイルに保存して比較してみました。
まず、低域方向の豊かさはABPT/EVO/4.27Vの方に分があります。ただ、沈み込みの深さや締まりではAT-PT1000の方が上であり、この辺りの差がAIRBOWっぽい演出に感じられるのかも知れません。
高域方向はAT-PT1000の方がクリアで解像感もあり、この辺りでAT-PT1000の素性の良さを感じられます。ただ、組み合わせているケーブルがZonotoneでもローエンドとなる6N2P-3.0 Meisterですから、もう少し上のグレードのケーブルを使えばABPT/EVO/4.27Vのようなふくよかさも感じられるようになるのかも知れません。LUXMAN JPA-15000辺りを組み合わせてみると意外な方向へと変化しそうな気もします。
当時は構造や素材の割には手頃な価格で人気のあった製品だそうですが、その反動で中古でも極めて値下がりが少ない製品となってしまっています。今回は新品当時の価格と製造からの年月に見合った中古価格だったので敢えて購入してみました。さすがに家庭用タップとは格が違う音は楽しめていますので、購入価格分以上の満足感はあったと言えるでしょう。
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購入金額
6,800円
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購入日
2018年04月22日
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購入場所
逸品館
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