年度末のセールで大幅に安くなったAstell&Kern KANNを買ったりしましたが、実はそれ以外にも年度末の処分で買ったものがいくつかあります。
その中の一つが、イヤフォン向けのリケーブルで存在感を示しているEffect Audio Studio製のケーブル、Apolloです。
同じApolloでも製品バリエーションはかなり細かく分かれるのですが、このケーブルは再生機器側の端子が3.5mm3極L型プラグ、イヤフォン側がUltimate Ears 10 Pro等用のものです。
厳密に言えばこのケーブルに対応するイヤフォンは所有していないのですが、多少緩いもののCIEM 2Pinタイプのイヤフォンに使うことは出来ますので、音質を確かめてみようと購入することにしました。
製品情報はあまり詳細なものを見つけられていないのですが、eイヤホンのブログによると8X 銀メッキOCC(8芯の銀メッキOCCということ?)の線材を使用しているとのことです。
柔らかく芳醇さがあるが、芯を感じない
実は結構以前に試聴していますので、再生用の機材はKANNやAK70ではなく、Astell&Kern AK100IIとONKYO GRANBEAT DP-CMX1を使用しました。イヤフォンはJH AUDIO Michelleです。
実は最初はNoble Audio Savant Universalで試聴しようとしたのですが、コネクターが緩くなってしまっているSavantでは耳にかけた状態では音が出なかったのです。Michelleでは緩いもののきちんと装着した状態でも試聴可能でした。
さて、まず「Shape Of My Heart / Sting」を聴いてみると、アコースティックギターの胴鳴りが豊かに響いてくるのが印象的ですが、弦のはじき方がやや弱く感じられます。ベースは豊かなのですが、タッチの明瞭さにはやや欠ける部分があります。
次に「Great Expectation / TOTO」を聴くと、冒頭のヴォーカルなどはなかなか生々しさがあるのですが、楽器が一斉に鳴り出すと本来あるべき緊迫感のようなものが感じられず、何故かゆったり演奏しているかのような雰囲気となってしまいます。アコースティック系の楽曲では独特の味に魅力が感じられるのですが、タイトなロックではタイトさが無くなってしまうという致命的な弱点があります。特にドラムの音が常にソフトタッチに感じられてしまう辺りは問題です。
また「Dangerous / David Garrett」では、ヴァイオリンの音色は綺麗なのですが、わざと引っ掻くように音を出しているような部分では、その荒々しさが再現されません。音場はまずまず広がりますし、高域方向の透明感も出ているのですが、全体的に締まりに欠けると言えば良いのでしょうか。
手持ちのリケーブルの中でも特に強いキャラクターを持つ製品といえそうです。聴く曲のジャンルによって感じ方は大きく変わると思うのですが、個人的にはちょっと使いにくい音のケーブルという印象です。
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購入金額
5,000円
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購入日
2018年03月31日
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購入場所
eイヤホン
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