メイン環境として使っているヘッドフォンアンプ、FOSTEX HP-A8や、フォノイコライザーPhasemation EA-200の電源ケーブルをACROLINK 6N-P4010に交換して、音質的に満足のいく水準での変化が感じられるようになりました。
そこで気付いたのが、普段レコード等の音源を取り込むために利用しているオーディオインターフェース、echo digital audio LAYLA24/96のブレイクアウトボックスもACインレット型の機器であるということです。
このオーディオインターフェースは、PCIの拡張カードにはDSP(厳密にはASIC)が搭載されているだけで、オーディオ回路はほぼ全てブレイクアウトボックスの方に搭載されています。ということは、この電源ケーブルも音質にそれなりに影響するのではないかと考え、適当なオーディオ用電源ケーブルを使ってみようと思い立ちました。もっとも、今まではPCと同じタップから電源を供給していましたので、ケーブルを替える前にオーディオ用のパワータップ側から取り直す必要があるのですが。
しかし、抜群のコストパフォーマンスを誇った6N-P4010は2本目に買ったものが最後の在庫だったようで、その販売店にはもはや在庫が残っていません。そこで手頃な価格でそこそこの品質のものを探したところ、比較的安く手に入ったのが、このoyaide PA-23ZXです。
少々古い製品(2008年3月発売)ですが、当時は比較的安価に利用可能だった単結晶銅PCOCC-Aの3芯ケーブルを採用していて、1.8m版で約1.5万円というグレードでした。オーディオ用電源ケーブルとしては標準クラスといったところでしょうか。
響きは綺麗だが、硬質で低域方向が浅くなる
最初は上に書いた通り、LAYLA24/96にそのまま使うつもりだったのですが、まずは6N-P4010でも音質チェックに使ったEA-200で音質をチェックした後、そこそこ質の良い電源タップが手に入ったので、そのテストを兼ねてタップ用の電源供給用ケーブルとしても使ってみることにしました。タップについては後日掲載します。
まずEA-200で使ってみましたが、6N-P4010と同じくPCOCC線材であるものの、音質傾向は結構異なります。音場がふわりと広がり低域方向に深みが出た6N-P4010とはある意味真逆とも言える方向で、高域のキレや透明感が上がり、ホールエコーなどもよく再現されるものの、低域方向の深みがなくなり沈み込みが感じられなくなってしまいました。楽器の音色もやや固めです。
そこで電源タップへの供給用として繋ぎ替え、他の機器のケーブルを元に戻した上でタップを普段使っているAIRBOW ABPT/EVO/4.27Vから交換してみると…、
EA-200の時に現れた傾向がさらに顕著になってしまいました。とにかく低域方向の深みが全く出ません。響きは綺麗で切れ味も良いのですが、クラシック系やアコースティック系の楽曲には全くマッチしません。もともとスピード感に欠けて低域が豊かな機器で使えば好結果に繋がるのかも知れませんが、生憎私の持つ機器はあまり高級品がなく、低域方向の余裕が無いものが殆どですので、このケーブルがマッチする機材はありませんでした。強いていえば当初の予定通りLAYLA24/96で使う限りは、元のPC用ケーブルよりは大幅に質は良くなりますので、暫定的にはここで使っています。とはいえ、それでももう少し柔らかさと深みは欲しくなりますが…。
残念ながら電源タップにはマッチしませんでしたので、先日他のケーブルをオーディオ店で発注しておきました。このケーブルが届き次第、そのケーブル及び電源タップのレビューを書きたいと思います。
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購入金額
3,980円
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購入日
2018年04月08日
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購入場所
HARD OFF
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