しばらく前にルームミラータイプのドライブレコーダーを購入して、当然ながらレビューも書いているのですが、困っているのが強烈な放射ノイズです。
シガーライターアダプターから伝わる伝導ノイズはコンデンサなどを追加してかなり対策できたのですが、ドライブレコーダーの電源として使用しているminiUSBジャックから逆流?してケーブルから放射されてしまう放射ノイズには悩まされ続けています。
ドライブレコーダーの本体を分解して、なにか対策部品が取り付けられるようなスペースが無いか見てみたのですが部品の後付けはかなり大変そうでした。
仕方がないので、このminiUSB変換アダプターを購入しました。
中身を鬼改造して、ノイズ対策部品を入れてしまおう!という企画?です。
↑ 改造前の写真のようですが、改造後です。(改造前の写真を撮り忘れたので...)
中身はL型の基板でも入っているのかと思っていましたが、リード線を1本1本手はんだして組み立てているようです。まるで5~6年前(10年前?)の中国製品のような作り...。
ここまで分解するのに1時間ほどかかりました。(半透明のモールド樹脂の除去に時間がかかりました。気を付けていたのですが、2本ほどリード線を切ってしまいました。
そして鬼改造後はこちら...。
信号線関係の配線は全て除去。GNDと5Vのみ配線し、5Vには330μH(だと思う)のコイルを入れて、+5V-GND間に0.1μFの積層セラミックコンデンサを配線しました。
コネクタの間にある黒い筒状のものがコイル、青い部品が積層セラミックコンデンサです。
これをそっとケースに押し込みます。
上からケースの半分をかぶせて一応完成です。
部品の定数はこれでよいのか全く分かりません。
コイルは線が細すぎるような気もします。正確な仕様がわからないので定格電流が大丈夫なのか何とも言えません..。
選択基準は『元のケースに収まるもの』だったので、手持ちのコイルではこれしかありませんでした。
後ほどドライブレコーダーのレビュー本編で通電試験をしてみます。
コイルの抵抗値が高すぎて電源が入らないとか、発熱するとかも十分考えられるので注意しながら試してみます。
分解工程を含めた総製作時間は2時間ほどだったと思います。
■ 330μHコイルのDCRを測定してみました
330μHコイルの仕様がわからないと書きましたが、DCR(直流抵抗)くらいは測定できるよな?と思って測定してみました。
なんと1Ωでした..。 1Aも流したら1Vも電圧低下してしまいます。発熱もするだろうなぁ..。とおもって放射温度計で0.4Aくらい流した時の温度を測定してみると、20度くらい温度が上がっていました。
このコイルでは電流に耐えられない感じです。そもそもドライブレコーダーの電源が入らないかもしれません。
手元にはもう少し長いのですが、5μHのコイルもあります。こちらはDCRが0.1Ω程度なので電流的には大丈夫そうですが、交換してみるかな..。
■ 意外でしたが問題なく動作しました(2018/04/29)
前回の更新で、『1Aも電流を流せないんじゃ?』と書きましたが、せっかく苦労して狭いスペースではんだ付けをしたので、ダメ元で試してみました。
...なんと動いてしまいました。
録画&充電中はコイル部分が明らかに暖かくなりますが、今の時期では熱いと感じることはなく、ずっと触っていられる程度の温度でした。とりあえずプラスチックが溶けたりするようなことはなさそうなのでしばらく使ってみることにしました。
肝心のFMのノイズのほうも、劇的に改善しました。弱電界エリアだとノイズの量に差が出るものの、阪神間でFM802を聞く程度ならほぼ問題ない状態です。
後日、ドライブレコーダーのほうに詳細なレビューを追記したいと思います。
-
購入金額
170円
-
購入日
2018年04月21日
-
購入場所
千石電商
タコシーさん
2018/04/23
フレキシブル基板なら簡単そうだけどコストで駄目なのでしょうか
作る方が大変ですが...何処製なんでしょう..
aPieceOfSomethingさん
2018/04/24
オリジナルのリード線は、被覆が脆くて導体のほうも切れやすいし、なかなかの低グレードでした。しかも各々のケーブルの長さが微妙に違っていました..。
さすがにUSB3.0や3.1とかだとこんなケーブルではエラーが出るかもしれませんが、USB2.0くらいなら問題ないんですかね?
製造国はやはり中国でしょうかね?
『不良になったものは捨てればいいし、不良原因の分析なんて時間と金の無駄!』みたいな考えが多かったですからね。