HARD OFFでたまたま見つけたケーブルです。販売店が良く理解していなかったのか、メーカー名がNBS、商品名が Van den HULと記載されていたのですが、どう考えてもメーカー名の方がVan den HULだろうと思い、 Van den HULのケーブルであれば異様に安い金額でしたので、あまり素性は調べないまま購入してしまいました。
ちなみにVan den HULはオランダの高級ケーブルメーカーで、日本での代理店は高級製品専門のESOTERICとなっていることもあり、日本に正規輸入されている製品はすべて1mで5桁以上の価格が付けられたものばかりとなっています。
確かにこうしてみると、プラグ部分に記載されている「NBS」以外に商品の手がかりとなる情報がありません。
この状態でも、皮膜上の印刷等は判らなかったのですが、よく見るとうっすらと印刷があることに気付きました。
よく見ると「D 102 MKIII HYBRID Halogen Free」という文字が確認できます。
さらにこちらには「Van den HUL M.C.」という印刷も読み取れますので、商品名としては「Van den HUL D-102 MKIII HYBRID」で確定でしょう。1997年に初期モデルが発売されているということで、既に20年以上製造され続けているケーブルということになります。現在流通しているものは黄色い皮膜ですし、同型モデルの写真でも色合いが違うものもありますので、マイナーチェンジは何度となく行われているということでしょう。一応Van den HUL公式サイトのケーブル製品情報には「INTERCONNECT」の「MID-RANGE」に製品情報が掲載されています。「MID-RANGE」であれば、日本円換算でペアで1mあたり2~5万程度の製品となるのでしょうか。
ただ、これだけではNBSの説明が付かないのですが、これは高音質プラグとして販売されていたNBSプラグという製品があり、これを付けるという改造を施されたものだったのではないかと予想されます。このプラグだけでも結構高価だったようですが…。
気軽に買える金額ではないが、価格なりの価値は感じる
普段1mで1万円を超えるケーブルを使う機会がありませんので、何処に使うべきかと悩みましたが、普段の使い方などを考えるとフォノイコライザーとアンプの間が判りやすいかと思い、こちらの2つの間に使うことにしました。
なお、元々この間で使っていたケーブルは、audioquest G-SNAKEです。こちらは1mで約4,000円というケーブルでした。
こちらも新品処分で半額で買ったケーブルですが、この価格としては非常に素晴らしいケーブルだと思います。
ケーブル交換前後で数枚同じレコードを聴き比べてみたのですが、一聴して差が表れていました。はっきりと変わるのは低域方向に重心の低さと密度の濃さ、ヴォーカル帯域の存在感と質感、高域の緻密さといった要素であり、簡単に言ってしまえば1グレード以上進化したというほどの差があります。
以前Technicsの試聴会で行われたSL-1200GとSL-1200GRの比較の際に使われて、誰もが納得してしまうほどの差を感じさせたレコード「恋人よ / 五輪真弓」を私も触発されて買ってきたのですが、これを聴くとピアノの左手方向の厚みや、五輪真弓のヴォーカルの存在感がまるで違います。アナログ接続のケーブルでここまでの差を感じたのは、百均レベルのケーブルからオーディオテクニカ製のPCOCC(大昔に1m5~6千円程度だったもの)に交換して以来でしょうか。
audioquest G-SNAKEもさすがに世界的に定評あるメーカーの製品だけに、音楽の雰囲気を伝える能力はこの価格帯としては極めて高いと思うのですが、ヴォーカルやアコースティックギターの質感にここまで差が付いてしまうと、さすがに戻すことは考えられなくなりました。
それでも新品のこの製品をごく普通の価格で買えるかといわれれば、残念ながらNOです。そんな予算があるのならば他に手を入れたい部分はいくらでもありますので。ただ、今回の価格であれば迷わず買ってしまう程度の魅力は間違いなくあります。
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購入金額
3,240円
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購入日
2018年02月10日
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購入場所
HARD OFF Net Mall
harmankardonさん
2018/02/18
時々,値付けがおかしいものがあり,狙い目ですが,あまり見かけなくなりました.
jive9821さん
2018/02/18
この製品の価格帯であれば、私の感覚では超高級なのですが、Van den HULでは中の下という辺りが凄いところです…。
HARD OFFは時々このような出物があるのですが、実際に自分が買える機会はあまりありませんね。今回は久々のお買い得品だったと思います。