"AMD Ryzen"性能競争でintelに及ばず苦しんでいたAMDが2017年に世に送り出したCPUのブランド。
4C4Tから8c16tをラインナップしかつてのAシリーズ~FXまでをまとめて置き換えました。
その性能は凄まじく、マルチスレッドではintelのコンシューマー向けCPUを蹴散らしてしまいました。私が以前使用していたRyzen7 1700Xも8コアならではの圧倒的なマルチ性能を見せつけてくれました。
余談はここまでにして、今回紹介するRyzen3 2200Gは「Raven Redge」のコードネームで呼ばれるRyzen初のAPUとしてラインナップされたモデルです。
APUなので従来のSummitRidgeとは異なり、CPU内臓グラフィックがあります。この内臓グラフィックがRadeon VEGA8です。AMDのAPUは従来型もそうだったのですが、Radeonブランドを冠するだけあってintelの内臓グラフィックより強力な物になっています。しかもVEGA世代のRadeonなのでFuluid Motionによるヌルヌル動画も楽しめますね(*´ω`*)
GS スプリングドライブの箱よりは一回り小さくFX8320Eの箱と比べると倍くらいの大きさです。
箱の中身は半分以上がCPUクーラーです(;^ω^)
CPUとエンブレムは箱小さな別箱なので実質CPUクーラーのパッケージといった感じです。
Vegaのエンブレムも付属しているのがうれしいですね♪AMD( ゚∀゚)o彡°
Ryzenの末っ子
Ryzen3 2200GはRyzen2000シリーズでは最下位のモデルです(ローエンド向けにはAthlonが存在するが…)
コア/スレッド:4c/4t
定格クロック :3.5GHz
ターボブースト:3.7GHz
GPU:Radeon Vega 8
TDP:65W
といったスペックです。2000番台の型番が与えられていますが、この2200Gと上位の2400GをはじめとするRavenRidgeのCPUコアはRyzen1000シリーズと同じZen世代のものなので動作クロックが低めとなっています(´・ω・`)
それでもIPCが先代のFXシリーズとは比べ物にならない程に向上しています。
そして内蔵GPUであるRadeon Vega 8もVegaを冠するだけあって非常に強力なものになっています。
TDP65Wは伊達じゃない
小型クーラーでも静か(*´∀`)
さすがTDP65W表記なだけあって発熱は少ないです。以前使っていた1700XはTDP95W扱いでそこそこ発熱しましたが、2200Gでは全然熱を持ちません( *• ̀ω•́ )b グッ☆
TDP95WのFXのクーラーの方が小さい(=うるさくて冷えないはず)
今回使用しているのはRyzen3 2200G付属のWraith StealhではなくFX8320Eに付属しているクリップ固定のクーラーです。
当然AM3+専用なのですが、純正のリテンションを使用するタイプであればAM4でも問題なく使用する事ができます。このクーラーは80mmファンと銅柱のないヒートシンクを組み合わせた物で、正直冷えるようには見えません(´・ω・`)
このクーラーでも高負荷時で60℃程度なので発熱は非常に少ないと言えます。本運用の時はWraith Stealhを使ってみようかと思います。
優秀(*^-^*)
Ryzen3 2200G
Xeon E3 1230L V3
Core i7 7820X
構成が異なるので一概に言えませんがCinebenchを回していても80Wで収まってしまいます( ・`ω・´)
TDPが25WのXeon E3 1230L V3と比べても遜色がない消費電力です。Xeonは外付けGPUが必須だから若干不利ですが、CPUベンチの際はGPUにはほとんど負荷はかからないので大きな差はないはずです(;^ω^)
7820Xについてはこの中では凄まじい性能でもあるけど…うん。
アイドル~ネットサーフィン程度の負荷であればシステム全体で30W程度の消費電力で済んでしまいます。さすがにNUCには負けますが…(旧型BLIXはアイドル時10数Wで動いてた)
ローエンドの常識を打ち破る驚きの性能
Ryzenファミリーの末っ子ではありますが仮にもZenアーキテクチャ、このローエンドCPUがどれだけの性能を秘めているのか…
とりあえずCinebench R15実行してみました(^_^)v
新しいR20にしていないのはデータを持っていないからです(´・ω・`)
(シングルのスコアはあまりなかったけど許してね)
シングルスレッド
まずマルチスレッドのスコアについてですが、Ryzen3 2200Gのスコアは546cbです。
なんと8コアのFX8320Eに勝ってしまいましたΣ(・□・;)
それにかつての定番CPUであった名機2600Kにも引けを取らない立派なスコアをいます。
これ…4C/4TのCPUなんだぜ…しかも末っ子…
続いてシングルスレッドのスコアですが、145cbを記録しました。
シングルスレッドが得意なイメージはないZenですが、しっかりとSandyBridge世代を上回るスコアを出しています。前世代のPiledriverのスコアを取っていないのが悔やまれますが、2600Kや3930Kを超えているので比べるまでもないでしょう( ・`ω・´)キリッ!
CPU部分はここまでにしてAPUのウリである内蔵GPUについてです。
「無理だろう」と思って試してみたのですがなんと、重量級ゲームのニーアオートマタが動作してしまいました。
FHD環境でプリセットLowで垂直同期をON状態でなんとか動作しました。戦闘中でも25fps程度出ているのでギリギリプレイできます(;´・ω・)
というか750Tiでもまともに動かなかったんですが。
このゲームはCPU要求こそ低いのですがGPU要求スペックが、最低でGTX770(HD)、推奨でGTX980(FHD)とかなりの性能を要求してきます。
実際にFHDで最高設定にすると980Tiですら使用率100%張り付きで唸りをあげながら動作していました。RX470改だと設定を落とさないと60fps出ません(´・ω・`)
FHDだと30fpsを割ってしまう
解像度を1280x720まで落とせば垂直同期ONのまま他の設定を少し上げても50fps以上出るので普通にプレイできてしまいます。・・・・・これ、本当にオンボードだよね?
妥協が必要とはいえこんな重量級ゲームがなんとか遊べてしまうVega8の性能は驚異的です。
今回はメモリクロック2800MHz、VRAM割り当て2GBで試してみましたが、Vega11を搭載する上位モデルの2400GであればFHDでもまともに動いてしまうかもしれません。
VRAMの割り当て増やしてGPU OCをすれば2200Gでもある程度快適にゲームができてしまうのかも…恐ろしい子カタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ
昔のような「ローエンドCPUは我慢して使うもの」という印象はなくなりました。クリエイターやヘビーゲーマーを除けばこのクラスのCPUでもまかなえてしまう時代が来たと感じました。
コストパフォーマンスこそAPUの真価
これだけの性能を叩き出すRyzen3 2200Gですが、実売価格はなんと1万を切っています((( ;゚Д゚)))
昔からAMDのAPUはコストパフォーマンスが良いと言われていましたが、Ryzenシリーズでもこれは当てはまります。
中古でも1万以上の価格が付いているSandyBridge世代のCore i7に匹敵するCPU性能と、下手なローエンドグラボを食ってしまう内蔵GPUを持っていてこの価格…AMDには感服です。
要するにAMD( ゚∀゚)o彡°
お、値段以上。Ryzen♪
元々は繋ぎのつもりで2200Gを購入したのですが、正直これだけのパフォーマンスを持っているとは思いませんでした。かつてDuronやCeleron Dを使っていた身なので「所詮ローエンドだろう」という考えを持っていましたが、良い意味で裏切られました。
驚異的なコストパフォーマンスもそうですが、300~500シリーズのチップセットで使用できるのでマザーボードの選択肢が豊富なことも魅力です。
AM4も初期のようなメモリ周りの不安定さもなくなってきたのでコストを抑えつつにそこそこの性能が欲しい人にはオススメです。事務用途からライトゲームまでマルチにこなしてくれるのでまさに「お、値段以上!」と言えます( ̄▽ ̄;)
強いて言うならTDP35Wの2200GEの単品販売が欲しいところです…
-
購入金額
8,789円
-
購入日
2019年07月18日
-
購入場所
オークション
jakeさん
2019/07/29
やや古いゲームですが、ETS2を4kでも駆動できました。
2400GとDDR4-3200メモリでも値ごろに組めるようになりました。
そろそろ値上がりらしいので、今が旬でしょうかね。
Kei0048さん
2019/07/29
日常的な用途だと2400Gとの差が少ないと聞いたので今回は2200Gにしました。
Ryzen2000Gシリーズは3000Gシリーズとの性能差が少ない上に安いのでまさに旬ですね♪