懐古趣味シリーズになるのでしょうかねぇ。
TRPG作品の内、所持しているのはやっぱり、学生時代に出会ったものが大半。
今現在、絶賛発売中のシステムなどは特に集めたり、参加する機会は殆ど無いのですが。
発掘作業だけが進んでいるような気がしますw
という事で、進化して、今は、メビウスが最新なセブン=フォートレスRPGのご紹介です。
既に、復刻版であるクラシックも絶版なのですけれども(苦笑
少年漫画的熱血展開を再現していく。
というコンセプトが貫かれたシリーズで、特殊ルールのバーニングアクションでは、燃えるシチュエーションで良く使われるセリフと状況を作れるという事になっています。
・「貴様だけはこの俺が倒す!」
指定した敵と一対一の戦闘になり、他のキャラクターは手出し出来なくなる。
・「おまえは生きていちゃいけない人間なんだ!」
ボスキャラクラスに対しての怒りを爆発させ、一時的に戦闘能力を3倍にする。
といった感じ。
また、能力値にも、消費する事で能力値を強化する事が出来たり、強力な技を使う事が出来るプラーナや、戦闘時に能力を強化する闘気というものがあり、
「○○のことかあ!!」
と、一気に超人的な戦闘能力を発揮したり。
戦闘が始まった途端に、別人のような強さをもつ達人を表現したり出来る能力です。
簡単に言うと、小宇宙や、戦闘力のようなものですねw
装備と技、魔法を作成出来るというルールは危険なまでに熱中しましたw
燃えるシチュエーションを再現しつつ、敵を倒していくというコンセプトですので。
モンスターの呼び方も、ルールブック上では、
・ザコ
冒険者に蹴散らされる存在、しかし、一般人にとっては脅威なので冒険者の存在意義にもなっていたりするモンスターたち。
・ボスザコ
強力なモンスターや事件の黒幕など、冒険者の前に立ち塞がる強敵であり、最後には敗れ去るべき存在。
というような解説があります。
興味深いのは、「ボスザコ」という概念。
ボスキャラというものは、戦闘シナリオであれば、どうしてもクライマックスに存在する必要がありますが、ゲームマスターとしては、倒されるという前提で創作するものの、心のどこかでは、「冒険者ごときにやられるような存在じゃあないんだよ」と思っていたりする訳です。
これは、設定マニアなマスター程、陥りがちな事かもしれません。
しかし、セブン=フォートレスでは、すっぱりと「物語を盛り上げる為、大きな壁として立ち塞がり、最後にはやられる存在」としての設定をおススメしているのです。
如何に盛り上がるセッションを作る事が出来るのか、というのは、このルールが完成される前に作られていたリプレイ記事からの揺るぎない柱なんですよね。
登場人物の造形は、殆どギャグ漫画のような感じでしたけれどもw
そして、最終決戦など、大きな戦闘を盛り上げるのが、必殺技や魔法。
定型の魔法や技もありますし、それ自体も、結構、演出が光ったりしています。
何せ、リプレイの時に作られた魔法や技だったりしますので。
ですが、それを上回るのが、自分で作成する魔法、技!
作成ルールがありまして、消費MPやプラーナと発動値(使用する時に必要な能力或いは、それを使った判定によって達成する必要のある値)を決め、制限や必要なアイテムなどを設定する事で作成ポイントが求められます。
その作成ポイントの範囲で、威力、特殊な効果、状態異常などのデータを設定する事になります。
クライマックスシーンで、
「みんなの力を俺に分けてくれ!」とか「この力、お前に預けた!」で、集めたプラーナやMPを使って最強の一撃を放つ、という演出が出来る訳なんです。
そうなると、如何に現在の能力で強い魔法、技を使えるのか。
或いは、クライマックスで、パーティの力を結集したら…。
といった事を考えながら、オリジナルの必殺技を作りだし始めると、止まらない訳ですw
セッションが終わった後、延々と作っていたりして。
次のセッションの時に、マスターをすると、プレイヤーが知らない技を持っているという現象が度々あったりして、中BOSSのつもりが完全なザコになって、シナリオが崩壊した事もありますw
その後、威力だけを追求する必殺技については、キャンペーン内で一つ以上作らない。
という協定で遊んだ記憶がありますね。
お約束部分では、どうしても初見参加者に厳しい部分があるものの、ルール解説、キャラクター作成手順などは分かり易くて読み易い傑作
このセブン=フォートレスでは、
システム解説&ワールドガイドなBOOK1
データパートなBOOK2
見やすく纏められたチャートなBOOK3
の三冊の組み合わせにしている事に因り。
キャラクター作成の説明時に、参照する別冊子の該当ページを提示するのみで、作成の流れを途切れさせないように同じページ内で読み進められる構成である事が、分かり易さを産みだしていると思います。
ルールの解説を担当するのは、このルールが作成される切っ掛けとなったリプレイシリーズから出張してきたキャラクター達で、掛け合いや笑いのポイントは、リプレイを読んでいないと付いていけないのですが。
それは、それとして、プチリプレイ的にキャラ作成や戦闘判定などを説明文のすぐ後ろに挿入するという手法は、成功しているのではないかな、と感じます。
まあ、何よりも、この作品を発売当時に購入している人は、やっぱり、セブン=フォートレス初出なリプレイ「アルセイルの氷砦」を読んで、購買意欲を持った人でしょうから問題は無いかなあ。
もちろん、そうではない人でも、全くゲームという物が分からない、というのでなければ、十分に説明が浸透するレベルの解説がなされている、と、私としては感じます。
小学生からTRPGに浸かっている人間が言っても説得力がないですがw
冒頭にも書きましたが、このシリーズは既に進化した最新版メビウスがありますので、今から、絶版なこれを入手しようと言う人は珍しいでしょうねぇ。
単純にシステムだけを進化している訳では無く、舞台となる時代や世界が変化していっているので、稀に、これが欲しいと言う人もいるかも?
-
購入金額
3,914円
-
購入日
1996年頃
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。