絵本や童話は、短く、平易な言葉を使う中で、真っ直ぐに本質を問うような内容が多かったりしますよね。
不思議な世界で、不思議な言葉遊びだったり、理ではなく、感情を揺さぶられる何か、だったりする場合もあるのですけれども。
黒井健氏の描くふわふわな毛皮の可愛さは文句なし
2ページ目、雪の白さに目が眩んだ子ぎつねが、
「あっ。」と叫んで眼を抑えながら母さん狐のところへころげて来ました。
「母ちゃん、眼に何か刺さった、ぬいて頂戴、早く早く。」と言いました。
というシーン。
6ページ目、雪の中を遊んでいる子ぎつねのシーン。
毛皮のもふもふと、雪のふかふかの柔らかさが、際立っていて、素晴らしいと思います。
そして、短い文章の中に凝縮された、子ぎつねに対する母狐の愛情の深さが伝わってきます。
文章と挿絵の二つが相まって、私にとって、「手ぶくろを買いに」の最高傑作だと思っております。
ちなみに、新見南吉氏の作品の中には、出身の半田市周辺を舞台にしているものがありますが、このお話の舞台は違うかなあ。
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購入金額
1,512円
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購入日
不明
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購入場所
タコシーさん
2018/01/27
L2さん
2018/01/28
「ころわん」シリーズの挿絵などが、有名な作家さんですね。
私も、主に「ごんぎつね」と「手ぶくろを買いに」位しか、目にしていなかったですけれども。
新見南吉氏の故郷に近いので、スーパーの本売り場にも、その二冊は置いてある事が多かった記憶。
ふわふわと柔らかい感触が見ているだけで伝わってくるのは良いですよね。