高級イヤホンとヘッドホンを手掛ける国内メーカー、S'NEXT(エスネクスト)が展開するオーディオブランドが、今回紹介するするfinal(ファイナル)。一般の人々に広く知られているとは言えないが、性能に加え、デザインの独自性でも注目を集めている。TBS系の「マツコの知らない世界」でも同社製品は紹介されたことがある。
私も関心はあったのだがなかなか聴く機会がなく、買ったこともなかった。先日開催されたアマゾンの期間限定セールで、たまたまセール対象になっていた。通常価格より半額近くまで値下げされており、ユーザーレビューでも好評のようだったので、試聴もせずに買ってしまった次第である。
今回レビューしたHeavenⅥ(ヘブンシックス)は、通常5万円程度の実売価格。同社ではミドルクラスだが、一般的にはハイグレードと言っていい価格だろう。現在、中級以上のイヤホンではBA(バランスドアーマチュア型)ユニットを搭載するものが主流になっており、高級なものほど搭載するユニット数は増える傾向にある。しかし、HeavenⅥは、このクラスでは珍しくBAユニットを片チャンネルに一つしか搭載していない。これがこの機種の最大の特徴だろう。複数のBAユニットを搭載することで、広い周波数帯域をカバーすることが一般的だが、 それをあえて一つのBAユニットでカバーすることにより、小型軽量化を実現している。理屈では、再生周波数帯域を広げることが難しいはずだが、それを感じさせない音作りに成功している。全域に渡って歪み感が少なく、低音から高音までバランスのとれた音を聴かせる。ポータブルアンプを使う方が、躍動感が感じられ、定位感も向上するが、ポータブルプレーヤーのヘッドホン端子でも音の良さが伝わってくる。
宝飾品に通じる高級感
筐体はクロム銅を切削し、それに金メッキを施したもの。宝飾品をほうふつさせる高級感がある。エレガントな女性に似合うように見える。
小型軽量の本体で外れにくい
シングルBAユニット搭載で、本体は小型で軽い。そのため耳から外れにくい。
イヤーチップはEタイプ(写真後列左群)、Aタイプ(写真後列右群)、Bタイプ(写真前列)の3種類付属しており、それぞれにサイズ違いのバリエーションがある。トータル11種類(本体にEタイプを一組装着しているため、写真では10種類)あり、装着感や音の違いで選ぶことが可能。
付属キャリングケースは、シガレットケースをほうふつさせる高級感があるものだが、鏡面加工で傷や指紋が目立ちやすい。やや好みが分かれそうだ。
歪み感の少ない美音
無理して再生周波数帯域を欲張らず、気持ちよく再生できる帯域を鳴らしている印象。一聴して情報量が多いことが分かる。妙な癖のようなものがなく、音楽ジャンルを問わず再生できる。特にボーカルの再現性が素晴らしい。男性、女性を問わず、生々しい。
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購入金額
27,263円
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購入日
2017年12月11日
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購入場所
通販(アマゾン)
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